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2015年4月29日 (水)

松村しのぶ作ティラノサウルス

 松村しのぶという人をご存知でしょうか。かつて海洋堂のチョコエッグ「日本の動物」シリーズの幾多のオマケを造り上げた天才造型師です。その作品の余りの出来の良さで一部のマニアだけの世界だった海洋堂フィギュアを一躍世間一般に知らしめた立役者です。

Img_02351 その名人の手になるティラノサウルスのソフビキット1/35をオークションで入手しました。サイズは、高さ16cm、横幅40cmぐらいのデスク上における手頃な大きさです。まだ、海洋堂の名声が上がる前の頃の作品でしょう(多分)。ちなみに余談ですが、最近の海洋堂の模型は少し大きすぎるような気がします。

 早速、キットを組み上げました。継ぎ目をパテで埋め、両足だけにレジンを注入し安定性を高めます。そして、サーフェイサーで下塗りです。驚くことに、この模型は、2本の足で自力で立つのです。さすがに、天才松村しのぶ作です。バランスも抜群です。
 これで下準備は完了です。

 そして、待ちに待ったお休みの日、朝から午後まで塗装です。今回は、まず、ラッカー塗料で、上背部をダーク・イエロー、腹部をつや消しホワイトでエアブラシで塗装し、さらに、つや消しブラック+ダークイエローの混色で影を作っていきます。
 そのうえで、つや消しクリアーでスプレーした後、エナメル塗料のつや消しブラックとレッドブラウンの薄めの混色で上塗りです。体表の皺を目立たせます。
 そのほか、歯や舌、爪などの色を整え、エナメル塗料のクリアーで光沢を付けました。

Img_02531 では、完成したものをご覧ください。ついでに、作者不明のツクダのティラノサウルスの模型もご紹介します。両者の違いは一目瞭然です。
 今、しのぶ作のティラノサウルスは、まさに今動き出すような体や尻尾の捻りなど、その躍動感は素晴らしい。松村流ともいうべき造型美に感動します。
 これで、私の塗装の腕が良ければ言うことはないのですが、いかんせん、白いはずの腹部がなんとも目立ちません(残念)。

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左の写真が、作者不詳のティラノサウスです。これはこれで好きなのですが、比べるとどうしても、動かない作り物めいて見えます。(当たり前ですが・・)

2015年4月27日 (月)

カリフォルニア・ドールズ

 長らくDVD化を待っていました「カリフォルニア・ドールズ」がついに発売されました。「特攻大作戦」や「北国の帝王」など男の物語を描いてきたロバート・アルドリッチ監督の遺作となった作品です。最後の作品が女子プロレスとは意外な気がします。

Img_new_new_2 内容は、ピーター・フォーク主演の女子プロレスのお話です。二人の女子レスラーのマネージャー役で、各地をオンボロ車で転々と巡業するのですが、なかなか興行の世界はいずこも厳しいらしく、地域の小ボスの嫌がらせや不正に泣かされます。金のないために、泥レスを演じる悲哀も、スケベなボスの言いなりにもならざるを得ません。

 しかし、栄光を夢見て戦う姿は、性別はあまり関係ないようです。
 そして、やっぱりラストは、宿命のライバルとの決戦です。この試合で、老練なマネージャーが仕掛けた奇抜な宣伝作戦が、観客の心をつかみます。この作品のまさしくハイライトでした。このシーンを再見したいがためにDVD化を念願していたのです。

 実は、ビデオは持っているものの、しばらく見ていなかった作品です。ところが、久しぶりに見て、意外と演出がもたもたしており、そのラストの驚きが今ひとつ伝わりません。しかも、オチを知ってるせいか、若い時に友人と観た時の感動がありません。うーん、残念です。思い出はそっとしておくに限りますねえ。
 まあ、DVD化の夢は実現しましたら、今回はよしとしましょう。

蜩の記

 封切り時は、結構話題になっていたのに、何故か、劇場に足が向かなくて見逃してしまった映画「蜩の記」をやっとレンタルDVDで見ることができました。

Img_0001_new_0001_new 落ち着いた格調の高い美しい映画でした。黒澤明の最後の弟子の監督は、どこまでも真面目に映画を撮っています。作りこまれたセットや四季の風景は、隅から隅まで細かな神経が配られた美しい映像になっています。
 家庭での鑑賞にもかかわらず、珍しくも早送り機能を持つリモコンを使わずじっくり観ることができました。いかに、映画がよくできていたか、このことだけで、自ら納得します。

 主演の役所広司は当然ですが、助演の岡田が予想以上に良い。このタレントさん、ますます役者らしくなりました。居合斬りも相当練習したのでしょうねえ。それに、娘も妻も姿勢が良いのが美しい。意外に静かな役が似合っていたのは驚きです。

 しかし、観終わって、どうにも話が納得できません。こんな理不尽な話をどうして美談にするのですか?主人公は、何をもって武士の生きざまとしているのでしょう。
 バカ君主のアホな命令に殉死ですか?一番悪い家老ががパンチ一発で許されるのですか?暗殺された次男君はとうてい浮かばれません。幕府支配の封建主義だから、藩としてはしかたのないことで、その中で我慢することが美学ですか?
 この映画は、現在の観客に一体、何をメッセージとしているのですか?

 お上の言うことには、従順に盲目的に従い、家族も犠牲にして我慢し、武士道という自らの自己満足の中で、名誉も命も捧げなさい。そうすれば、お上もお情けがあり、家族も静かに暮らせます。・・・とでも言うのでしょうか。
 しかも、百姓達には、何の救いもありません。耐え忍べば、お上も慈悲がある。

 ・・・とでも主張しているのでしょうか。家老の策略は、現実にありそうな話でしょうが、それをそのまま肯定した筋書きでは、なにかが変ではないでしょうか。
 自己満足しかない死にざまに何の価値があるのでしょう。誰か、この話の良さを教えてください。原作もベストセラーですよねえ。私には全く理解できません。映像が美しいだけに、逆に怖いものを感じます。

 嗚呼、かつての時代劇映画の反逆の心は今いずこへ・・・。劇場に行かなかったのは、私の潜在的な反発心だったのでしょうね、きっと。その意味では、誠に正解でした。

2015年4月26日 (日)

寄生獣 完結編

 久々に山崎貴監督らしい映画を堪能しました。やはり、この監督さんは、SF・ファンタジーの実写映画だと、昭和や戦前物とは違って、その持ち味をいかんなく発揮します。
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 最新作である映画「寄生獣 完結編」は、邦画らしからぬ風格を持った大傑作です。
 二部作のうちの前編は、まさしく導入編という造りで、寄生獣というものの全体的な説明に終始したため、感情移入ができにくい面があり、とりわけ、ミギーのCGが、観る方に一種の戸惑いを与えていましたが、続編ともなると、さすがに慣れたのか、あまり気になりません。それとも、CG技術が改善されたのかなあ。そういえば、ラストの焼却場のシーンなど美術などは、ハリウッド並の迫力を感じました。

 しかし、この映画は、なによりも深津絵里が圧倒的に良い。
 まず、役柄の設定が素晴らしい。寄生獣の中で最も優れた頭脳であり、人間を観察し、実験を通して、人間の復讐心の怖さ、人間の集団には別の頭脳があるという恐ろしさ等を示唆しながら、人間との共存を模索する合理的なリーダーである一方、浅野忠信扮する五人力のスーパー寄生獣を作り出すなど科学者でもあります。
 しかも、刺客の三人の寄生獣を一瞬にして殺してしまう圧倒的な強さを誇るパワーも持っています。
 その冷酷非情な寄生獣の彼女が人間の子供を育てる過程で、人間の感情というものを理解し、わが子のために命を投げ出すシーンには、思わず涙腺が緩むほど感動しました。邦画のSF映画では、こんなことは正直余りありません。(見た直後なので、多分にハロー効果による誇張が入っていますか?)
 いや、やっぱり、この映画は、まごうことなく彼女の映画でした。

 思えば、この映画は、他の出演者の熱演も評価できます。第一作で、つっころばしの二枚目の東出昌大が触手をもった正体を現し、校内で大活躍しますが、人間の皮をかぶった時の非人間的な笑いが良く似合ってます。この人、二枚目よりこんな役の方が向いている(笑)。また、母親役の余貴美子も寄生されてからの演技が見事でした。
 完結編では、主人公の染谷将太も頑張りますが、ピエール瀧が相変わらず笑わせますし、ハリウッドスターの浅野は、さすがの貫録で、無敵の寄生獣を堂々と演じます。
 本当に皆さん、よく頑張りました。お疲れ様でした。

 おかげで、久しぶりに和製SF映画で、母親の有難さ、人間社会のあり方など、一寸考えさせられることもあり、そして何故か、感動しています。間違いなく、CG製のドラえもん映画より、ずっといい。・・・と、地球上の誰か(私)が思った(笑)。

 最後に余談をひとつ。最近、邦画界では、前・後篇という映画が多い。興行成績の倍増が目当てなのでしょうが、できたら一本化してほしいものです。続編を待つ身の辛さと、前編を見逃したら、後篇を見に行けないぞ。ソロモンの偽証の前篇を見逃したので、後篇をどうしようか、と悩んでいます。寄生獣のようにテレビ放映をやってほしいものです。

2015年4月19日 (日)

ワイルド・スピード スカイミッション

 「ワイルド・スピード」シリーズは、尻り上がりにアクションがスケールアップしてきました。初期の頃は、普通のカーアクションでしたが、第5作目のメガマックスで大化けです。何度も言うようですが、南米の街中で、マフィアの大金庫を二台の車で引きずり回し、無数のパトカーをおしゃかにした場面は腹を抱えて笑いました。破壊の物量と馬鹿げたシチュエーションが傑作でした。どうやら、新登場のザロック様ことドウェン・ジョンソンの加入が大きいようです。その後も、このFBIの捜査官は、すっかりおなじみのメンバーとして「ファミリー」の一員になってしまいます(笑)。

 第6作の「ユーロ・ミッション」では、あろうことか、戦車が登場し、高速道路で次々と車を潰していきます。これも名シーンです。キャタピラの凄まじい破壊の迫力と漫画のようなおかしさが見事にミックスされ、しかも、最後は、離陸寸前の大型輸送機から飛び出すのですから、もうこれは、アクション映画ではなく、スラップスティック・コメディ映画(体を張ったコメディ映画)の傑作と言えます。そして、もうこれ以上のパワーアップはないだろうと思っていたら、今度の作品です。
Img_new 第一、「スカイミッション」という題名から笑ってしまいます。予告篇で観ても、飛行中の輸送機から次々と車が飛び出すのです。 
 しかも、今回は、前作のラストの予告通り、今最も売れっ子のアクションスターのジェイソン・ステイサムが問答無用の敵役で登場です。期待と不安で心が躍らないわけはありません。

 そして、映画は、その期待を裏切ることなく、いや、予想を遥かに超える、奇想天外なアクションが展開されます。冒頭のステイサムの無敵ぶりも、完全に一線を超えていますし、予告編の空中飛び出しなどは、ほんの序の口でした。
 とんでもない荒業が続き、「ゼッテー死んでるゼ。」とでも悪態をつきたるようなシーンが続きます。観ている途中で、自分の膝が揺れているのを確認しています。なかなか見る方も力が入ります。
 ともかく、SF超人たちのアメコミ実写版の上をいきます。こんなアクロバットな設定を大真面目に考え出した製作陣に座布団を一枚。・・・結構、私は好きですので(笑)。
 それにしても、アゼルバイジャンの崖跳び、ドバイの超高層ビルの三段階ジャンプ、ロスアンゼルスの無人機(ドローン)とのカーチェイス、もうムチャクチャですがな、とアチャコ先生のフレーズを思い出しました。究極の荒唐無稽ぶりでした。お見事。

 加えて、往年のアクションスターカート・ラッセルが登場したのもうれしいなあ。溢れるサービス精神は、物量だけでなく、こういうところも気がきいています。

 ただ、少し気になったのが、ヴィン・ディーゼル扮する主人公の口癖「仲間じゃない、ファミリーだ」というのが、家族以外は皆敵のようにも聞こえて、自分の家族さえ良ければそれで良しとする昔の過度なマイホーム主義を思い出して、少し気になりました。・・てなことを書くのも大人げないか(笑)。
 また、大物ゲストのステイサムの結末が気になっていましたが、最後は納得のいく形になったので安心するとともに、上手いやり方で顔を立てている処理には感心しました。

 さて、今回、相棒役のポール・ウォーカ-が急死されたので、もう次の作品はないのでしょうねえ。もし、次作があるとすれば。その仕掛け、スケールアップのアイディアは、一体どうなるのでしょう。人ごとながら心配します。・・ご冥福をお祈りします。

2015年4月12日 (日)

ナイトミュージアム エジプト王の秘密

 「ナイトミュージアム エジプト王の秘密」は、シリーズ三作目です。映画は、残念ながら、予想どおり単に消化ゲームのような雰囲気であり、第1作目のようなセンス・オブ・ワンダーという肝が全く感じられません。

Img_new_new 折角、今回、舞台を大英博物館に移したのに、出てくるのは、アーサー王伝説のランスロット。結構、出ずっぱりですが、鼻の溶ける最後のエピソード以外は、まったく笑えません。恐竜もエンドスケルトンのトリケラトプスだけか。他の陳列物はどうしているのか、中国の九頭竜(相柳というらしい。)との戦いだけでは誠に勿体ない。
 ただ、腕や足の欠けているパルテオン彫像が動きだすのは、なんとも不気味ということがわかったことだけが儲けものですか(笑)。

 それにしても、新たなメンバ ーのネアンデルタール人はいただけません。主人公に似せて作ったという蝋人形という設定で、ベン・ステラーの2役で、ジュリー・ルイス並みのドタバタの極みを演じるのですが、頭が悪すぎるギャグで、日本人の私的には全く面白くないのです。
 思えば、第2作目のエイミー・アダムス演じる、何かといえば、ビンタを張る女飛行士の方が、どつき漫才のようで面白かった、と今更ながら思います。

 まあ、シリーズの終焉という意味では、こんなものかな。ロビン・ウィリアムズさんのご冥福をお祈りします。

 最後に、あの大スターが、なんで本人役で、しかも、あんな役で出演したのでしょう。それが最大の謎です(笑)。

2015年4月 5日 (日)

太郎のぼうけん旅行

 前回のお約束どおり、児童向け科学図鑑「こども科学館」に掲載されていました絵物語のお話です。
Img_new れんさい科学小説「太郎のぼうけん旅行」の題名で、戸川幸夫・文、山川惣治・えのコンビが作者です。
 戸川幸夫氏は、動物文学のパイオニアであり、児童文学の著名な作家であり、絵の山川惣治氏は、ご存知「少年ケニア」で一世を風靡した絵物語の第一人者です。それだけで、この科学小説が一流の作品であることは申すまでもありません。当時の小学生の男の子などは、私も含めて、多分いちころだったのでしょう。

 ストーリーは、主人公の小学3年生の太郎が、科学者のお父さんとお姉さんらと、父親自身が発明した新型潜水艦で、海底を探検するところから始まります。
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 まずは、めずらしい深海魚が紹介され、ついには、地上より科学の進んだ海底国があらわれます。
 そして、海底国の人たちとドリル付き探検艇に乗って地底探検に出かけて、恐竜らに遭遇します。さらに、そのあと、宇宙探検に出発し、月でアダムスキー型円盤に乗ってきた友好的な宇宙人と出会うのです。
 こうした探検が終わった後、突如、宇宙人の侵略がはじまり、東京をはじめ世界は大空襲に見舞われるのです。さて地球の運命はいかに・・・というサービス満点のSF小説の初心者向けのお上りさんコースとでもいえそうな内容です。

 しかも、山川惣治の絵が素晴らしい。まず、小学6年生のおねえさんの姿が妙に艶めかしいのはご愛嬌ですが、潜水艦「さくら」号の鋼鉄の縦型円盤のようなユニークなデザインも見事です。そして、深海魚もきちんと描いています。サービス精神が誠に心地よい。

Img_0007_new そして、極めつけは、地底にある恐竜の国です。アロサウルスとトリケラトプスの戦い、そして蛇形竜の巨大な頭部や翼竜の姿。今思えば、ズデェニック・ブリアンの恐竜復元画の完全な流用ですが、いかにも生物感に満ちた力強い描写です。いやあ、魅せられますわねえ。おっと、地底探検用のドリルのデザインも忘れ難い。

 
Img_0003_newImg_0004_new 最後は、映画「宇宙戦争」のエイ型宇宙船の来襲です。これも完全なデザインの流用ですが、映画のように磁場で浮くのではなく、宇宙や大空を自由自在に飛行するのですから、細かなことは言わないでおきましょう。第一、あのころ、そんなSF映画(1954年)があるなどとは知る由もありませんでした。

Img_0008_new 絵に関しては、拙文で説明するより、実際に見ていただいた方が山川先生の凄さをお分かりいただけると思いますので、少し、その挿絵をご紹介しましょう。
 ・・・実は、昨日から、書棚を手あたり次第に捜索し、ついに1冊にまとめた自家製の冊子を発見しました。・・・で、この文章を書いているのですが、全20話の連載のうち、何故か、19話目が欠落しています。
 これはまずい、こうしてはおれません、なんとかしなければなりません。早速、古書探しを開始です。では、さようなら。Img_0005_new_2


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2015年4月 4日 (土)

こども科学館

 昭和35年頃から国際情報社から1冊150円で発売されていた「こども科学館」という全24巻の科学図鑑があります。もうすっかり忘れていましたが、私の幼い頃の愛読書でした。偶然、オークションで見つけ、何冊か購入してみました。
 今回入手した古書は昭和41年物で、21版となっていますから、当時は相当子供たちに人気があったのでしょうねえ。

 そして、実際、手に取って眺めてみると いやあ、懐かしさが半端ではありません。本当に感動モノです。どの挿絵も写真も見覚えがあります。断片として残っていた記憶が一気に噴き出します。

Img_new 「どうぶつのかぞく」の巻のライオンの絵などは、手本にして何度も描いたことを思い出します。「はなとき」の巻では、あの砂漠の奇想天外な巨大な植物ウェルウィッチャの写真を確認し、四季の花木の風景を描いた見開きのさし絵にはもうただただ感涙です。図鑑好きの原点がここにあります。

 また、「テレビ・えいがのはなし」では、強烈な記憶として残っていた「空の大怪獣ラドン」に登場するメガヌロン(巨大なヤゴの怪獣)の縫ぐるみに俳優が入ろうとしている撮影所の写真にも再会できました。

 さらに、「ひょうほんのつくりかた」の巻では、海辺の生物や昆虫採集を楽しく解説しており、私が子供のころ、何故、磯遊びでウニやナマコを採集して、ホルマリン付けの標本をつくっていたのか、その動機がわかりました。
 すべては、この本のせいなのです(笑)。
 そういえば、大トカゲの標本がほしかったなあ。結局、父親の海外旅行のお土産のワニのはく製で我慢した覚えがあります。
 しかし、載っていたはずの魚の乾燥標本を大量に製作したマニアの写真が見つからないのは、どうしてでしょう。別の本の記憶違いなのでしょうか。その一枚の写真のせいで、お土産屋のハリセンボンのはく製などを買ってもらった気がします。

Img_new_2 いやあ、本当に懐かしい本でした。値段は、1冊が500円から1500円程度ですので、順次、集め直しますか?

 それにしても、これほどお気に入りの本を何故処分してしまったのでしょう。
 それは、この本に連載されている山川惣治の空想科学小説の絵物語のせいなのです。

 当時、この連載小説に熱中したあまり、全巻ばらして絵物語の一冊の本にしてしまうという暴挙を敢行したのです。もう子供は何をするのか、わかりません。・・というわけでそのほかの部分は当然処分され、しかも、その肝心な自家製本もいまでは行方不明なのです。

 ということで、次回は、この絵物語のお話をしましょう。私が、SF好き、恐竜好き、円盤好きになってしまった諸悪の根源ともいえる、すべての要素が詰まったSF小説と挿絵の傑作なのです。・・多分(笑い)。

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