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2014年12月30日 (火)

UFOキャッチャーの景品

 いまや、UFOキャッチャーの景品も格段に進歩しています。
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 ヤフーのオークションで、ティラノサウルスのソフビの模型を見つけました。落札金額は700円で、商品写真で見る限り、なかなかデザインが好みでしたので、ゲットしました。
 商品名は、セガプライズの「大恐竜 プレミアムティラノサウルスソフビフィギュア」です。結構、外箱も大きいのに、こんなものをどうやってUFOキャッチャーで捕獲するのでしょう、驚きです。昔、子どもにせがまれて何度も挑戦し、全く獲物が取れなかった苦い経験を思い出します(笑)。なお、このティラノサウルスの捕獲方法は、ユー・チューブの映像で発見しました。もっとも、一番確実なのが、ヤフーオークションですゾ(笑)。

Img_01802 さて、ということで、このソフビの模型のリペイントです。
 単純なブラウン系の素体をまずは、尾や胴体の継ぎ目の修復です。隙間にパテを塗りこみ、ルーターで削り込みます。その後、その部分のみ、サーフェイサーで下塗りです。
 そのうえで、ラッカー系塗料のブラウンをエアブラシで吹き、ダークグリーンで濃淡を付けます。さらにホワイトで爪や筋肉部分をなぞります。ツヤけしスプレーをかけたうえで、第二段階として、エナメル系塗料の薄めのブラックを全体に筆塗りします。最後に、このエナメル塗料をシンナーで適当にふき取るというのが、今回のリペイントの全行程でした。もちろん、口の中などは、エナメルのクリアーやレッドで化粧も施しております。ちなみに、この模型サイズは全長50cmですので、なかなか見ごたえはあります。

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では、午後半日の成果をどうぞご覧ください。700円で十分楽しみました、○。 Img_01803

神さまの言うとおり

 TOHOの1か月無料パスポートを消化するため、「神さまの言うとおり」を見てきました。ネットのレビュー評価も低く、私の苦手なグロ趣味満載の三池崇史監督であることを重々承知のうえで、劇場に足を運びました。
 ・・・他に観るのは、それこそ、もう、あの、心逆なで男のデビット・フィンチャー監督の「ゴーン・ガール」しか、ないのです。まったく、よりによって、なんという不作の月に当たったのか、不運です。
 しかも、受付のもぎり男から、パスポートとシネマイレージカードを点検されるという不愉快な体験を受けました。 顔写真もないのに、一体、何を確認しているのでしょうね。もう、出だしから最悪でした。

Img_new_new ところが、映画自体は、意外に面白ろうございました。
 いきなり、唐突に、死のゲームが始まることや、途中で続編があるかのように、映画が突然打ち切り的な終り方をするという、無様な脚本を除けば、ナンセンスでギャグに彩られた死のゲーム自体は、それなりに楽しめました。
 なにしろ、不覚にもパンフレットを買ってしまいました。もっとも、知りたかった原作に関する情報は何もありませんでしたが・・。結局、ネットで調べました。

 まず、感心したのは、1時限目の「ダルマさんが転んだ」の血の代わりの赤いビー玉の演出です。三池流の恒例のグロテスクな演出がソフトになっています。パンフによると、「関係者に迷惑がかかるので」という監督の談話がありました。やっぱり、過激な演出で観客数が減ってたんだ(笑)。ダルマのデザインやトミーズ雅のダルマのアフレコもよかった。

 そして、続く2時限目の招き猫も面白かった。巨大な猫のCGは、それなりに上手く見えて、最後の危機脱出の一手も笑えます。「背中かい~いの」のセリフも笑います。ちなみに、アテレコは、前田敦子とのこと、少し見直しました。
 さらに、3時限目の「かごめかごめ」では、殺し方が少し過激になりましたが、露骨な描写はなく、まあ許容の範囲でしょう。いつものように吐き気までは起きなかったので(笑)。
 このエピソードでは、こけしの顔の絵が気に入りました。ただ、ゲームをクリアする方法は、少しやり過ぎくさい気もしますが、よく考えましたなあ。

 4時限目「嘘つき探し」のシロクマと5時限目「カンケリ」のマトリューシカには、なんか違和感があるとおもったら、原作には無い映画独自のキャラクターらしい。この脚本家のアイディアでしょうか、あんまり感心しません。やっぱり、子どもたちの遊びを死のゲームにするコンセプトをもっと活用してほしかった。缶けりなら、缶けりに相応しいシチュエーションがあるのではないでしょうか。不条理なテーマにしろ、ストーリーが不条理、でたらめなのは許せませんゾ。

 ともかく、あの神様が登場して、そのまま終わるラストは納得できません。第一、空中を飛ぶ巨大な立方体のCGは、あまりに安っぽすぎます。一昔前の、絵で描いて合成しているような映像です。これでは、神様役のリリー・フランキーが泣きます。この人、住宅の宣伝CMで、奥さんに頭が上がらない夫の役を演じて以来ファンなのです。不思議な存在感があります。今回も、ルンペン風の神様役自体は、よく似合っていますが、ストーリーがこれでは本当に勿体ない使い方です。
 もう少し、映画は、本づくりを大事にしてほしいものです。原作にはまだ他のエピソードもあるそうなので、続編をつくるつもりでしょうか、それなら見てみたい(笑)。

2014年12月24日 (水)

五社英雄

 やっと、映画監督五社英雄の特集本が発売されました。この監督さん、この本を読む限り、押しの強い言動や極道風のイメージが強く、業界内はもとより社会的にあんまり評価されていない気がします。単なる私の気のせいであれば、よろしいのですが・・・。

Img_0002_new_2 もともとは、フジテレビのディレクターで、TV時代劇「三匹の侍」でその名を挙げたのですが、「御用金」で映画界に殴り込み、「人斬り」で大ヒットを飛ばします。この映画では、カツシンの以蔵に、仲代の半平太、裕次郎の龍馬、加えて三島由紀夫の人斬り半兵衛という異色の組合せと、テロという名にふさわしいほどの激しい殺陣を演出しています。私にとっては、時代劇のとりこになった記念すべき映画でした。

 このせいか、五社英雄監督の時代劇には、個人的な思い入れがありまして、この本の副題の「極彩色のエンターテイナー」という呼び名にふさわしい、血糊の臭いのする濃厚な映像をいつも楽しみにしていました。
 仲代主演の「雲霧仁左衛門」をはじめ数作の時代劇を楽しんだのですが、最も期待していました山田風太郎原作の「魔界転生」の映画化について、監督することが決まっていたのにもかかわらず、銃器の不法所持で逮捕されたため、深作欣二監督に代わってしまいました。まったく痛恨の極みです。
 映画「魔界転生」は、「エロイム・エッサイム、我は求め、訴えたり」という沢田研二扮する天草四郎の呪文で大ヒットしましたし、若山富三郎の柳生宗矩と千葉真一の柳生十兵衛の戦いも見事でした。が、やっぱり、手持ちカメラの粗雑な映像ではなく、極彩色の美をきちんと創り上げる五社時代劇で見たかった・・。 

 その後、仲代らの支援で復活した後は、「なめたらいかんぜよ」のセリフで一世を風靡した夏目雅子主演の「鬼龍院花子の生涯」を皮切りに、極道と男と女のドロドロ絵巻の世界に入ってしまいました。
 ともかく、この監督さんは、女優さんを一皮むくのが上手で、贔屓の夏木マリは、時代劇の時から、いつも脱ぎっぷりよく啖呵を切っていましたし、極妻の姉さんに成長(?)する岩下志麻さんもそうでした。
 私としては、こうした修羅場と濡れ場の交錯する女達の映画もいいのですが、やっぱり、本格的な時代劇をもう一度見たかったとつくづく思います。かえすがえすもあの事件が残念でした。
 余談ですが、エイトマンの桑田次郎の事件も悔まれます。 

2014年12月23日 (火)

ダイオウグソクムシ

 昨今のダイオウイカの映像から始まった深海生物のブームは、とどまるところを知らないようです。様々な深海生物に関する図鑑や特集雑誌の出版物をはじめ、ガシャポン、食玩などのフィギュアなども数多く販売されています。
 しかし、今回の「ダイオウグソクムシ」の実物大の精巧な模型の発売には驚きました。こんなに人気があるのですか、このワラジムシ類は(笑)。

Img_01671  日本の鎧の具足に似ていることから、具足虫(グソクムシ)と呼ばれ、その中でも巨大な体を持つところから、大王(ダイオウ)と命名されたのでしょうが、30cmを超える節足動物は立体で見るとさすがに大きいものです。
 しかも、その人気の秘密は、体の巨大さや独特な姿形だけによるものではなく、鳥羽水族館で飼われていたダイオウグソクムシは、5年以上まったく何も食べなかったそうで、そんな不思議さ、神秘さが大きく関わっているようです。
 そのダイオウイカにも匹敵する人気の証拠は、可愛い布製のぬいぐるみなどのダイオウグソクムシ・グッズが多数出回っているようです。御見それしました(笑)。

Img_01721 その究極とも言えるグッズが、この実物大の模型です。全長30cmぐらですが、隣の乾電池と比べてください、想像以上に大きいことがわかるでしょう。
 買ってしまった私が言うのもなんですが、可愛いぬいぐるみではなく、こんなバカでかく精巧なものが売れるのでしょうか。
 まあ、顔は案外、スタイリッシュな敵役です。なんか、スターウォーズの登場する敵兵士のマスクに似ていますねえ。
 

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 しかし、裏側なんかもう大変です。完全なマニアックなつくりになっています。

 これはなかなか飾り方が難しい。いつものように、押し入れに死蔵するしかありませんかなあ。でも、大丈夫です、こいつは、餌を食べませんから(笑)。

2014年12月21日 (日)

ホビット 決戦のゆくえ

 全三部作の最後編である「ホビット 決戦のゆくえ」は、ピーター・ジャクソン監督による「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚であることが、よくわかります。どうやら、原作には登場しないエルフ族の弓の名手レゴラス(オーランド・ブルーム)をはじめ、本編ともいうべき「ロード・オブ・ザ・リング」で人気を博した登場人物がわんさか出て来ます。そして、ラストには、その本篇につながるよう、だめ押しのエピローグを追加しています。 

Img_new_2 思えば、この3作を俯瞰すれば、いかにストーリーを水増ししたかが、よくわかります。あの第1作目の旅立ち前のドタバタ劇、2作目の渓流での漫画アクションなどは、まったく無用です。
 竜のスマウグの話だけで十分です。第一、今回、冒頭だけで、スマウグは退治されてしまうのですから、あきれます。2作目のラストに続ければ、1作で終わりです(笑)。
 それにしても、この竜のデザインは、やっぱり感心しません。地を這っている姿もそうですが、空を飛んでも、うちわ状の翼があんまり感心しません。全く恰好よくないのです。
ちなみに、先日10万円超える値段の模型が発売されていますが、誰が買うのでしょうか(笑)。ところで、最近、洋物の模型価格が高騰しています。円安のせいでしょうか。困ります。 

 今回、無理に復活させたサウロン(諸悪の根源)の軍勢も大したことはありません。かつて本編で感動した万分の一も心が動きません。どこかで観たような、しかも、デザインが改悪されてます。巨大なトロールも、オオコウモリも、どれもこれも醜く汚く感じます。これは、解像度が格段に上がったCGの進歩のせいかもしれません。全く、いけません。

 ついでに言えば、エルフとドワーフの恋愛も、黄金に狂った王の目覚めも、どうも、作為が過ぎて、素直に感情移入できないのです。ついていけません。 

 しかし、腐っても鯛です。ニュージーランドの美しい風景の中、悠揚迫らぬ演出はさすがです。映画自体は十分楽しめました。相変わらず、戦闘シーンを無駄に引っ張る癖が直っておらず、見る方は疲れましたが(笑)、今回は退屈はしませんでした。

 それにしても、やっぱり、どう考えても3部作は長すぎます。脚本は、ギレルモ・デル・トロ監督も参加しているようですが、この分では、スター・ウォーズに対抗して本篇の後日談3部作も作りそうです(笑)。
 

2014年12月17日 (水)

モンパ

 皆さんは、モンパというエビを知っていますでしょうか。正式な名称は、セミエビといいますが、私たちの地域ではモンパエビと呼んでいます。イセエビ100匹にモンパ1匹が獲れるといわれる程の幻のエビです。あのタビエビよりもさらに貴重で高級な食材です。
 以前、ある小料理屋で「モンパあります。」のメニューに、その値札に恐れをなして注文しなかった苦い経験がありました。そのあと、随分後悔したものです(笑)。

Img_01491_2 さて、ラッキーなことに、この憧れのエビを、親しくさせていただいている先輩方との忘年会で堪能することができたのです。
 いやあ、エビの大きさもさることながら、その刺身の美味なること、比類がありません。以前食した大きなイセエビを上回りますし、いままで食べたことのない甲殻類の歯ごたえには驚きました。もう言葉がありません。

 まずは、その背中をご覧ください。

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 次が、腹部側です。

見事な活け造りでした。

多分、モンパの中でも、そのサイズからして、一級品でしょう。

そして、刺身の後に食べた、モンパエビの澄まし汁も絶品です。Img_01651

Img_01471 思えば、このお店は、新鮮な食材と大将の料理のうまさに定評があるです。なにしろ、この店の生ダコのから揚げを目当てに予約していました。このタコのから揚げも、見事なものなのでご紹介します。一見から揚げに見えないのですが、正真正銘のから揚げで、味が写真に写らないのが誠に残念です。

 いやあ、本当に楽しい一晩でした。 

2014年12月14日 (日)

新世紀特撮映画読本

 洋泉社から「新世紀特撮映画読本」という別冊特集本が発売されました。
Img_0001_new_2 表紙は、平成ゴジラシリーズ末期の怪獣の写真を使った、なんともレトロでセンスのないデザインなのですが、中身は、なんとハリウッドの「Godzilla(2014)」に対する、雑誌「映画秘宝」の常連映画評論家やオタク通の人々の賛美、あるいは批判、見方によっては遠吠えのような評論を取りまとめた一大特集でした。

 いまだに、あの平成ゴジラの映画のほうが真の怪獣映画とか、着ぐるみのほうがCGより怪獣映画らしいとか、様々な見方を主張し、今回のギャレス版(監督名)ゴジラをけなしています。中には、あのハリウッド第1作ゴジラを今更のように持ち上げている人までもいます。
 いやあ、こんな偏った意見や見方を得々と掲げていることが驚きです。その言い分たるや、まさに日本映画のガラパゴス化そのものです。
 まあ、映画は、ジャンルの固定観念を捨てて、素直に映画として普通に見たいものですネ。
 ともかく、こんな特集本が出版されるのですから、このGodzillaは間違いなく日本の特撮界にとっては黒船だったのでしょう。

 今回、この本の中で、最も興味を引いたのは、この映画を作ったハリウッドの製作会社「レジェンダリー・ピクチャーズ」のCEOであるトーマス・タル氏の記事でした。
 この人、もともと投資会社の社長だったのですが、映画・アメコミ・怪獣のガチオタクだったようで、自分の見たい映画を作りたいと一念発起、映画製作会社を興し、アメコミの実写版「300」、「ウォッチメン」、「ダークナイト」、さらには彼が神と仰ぐレイ・ハリーハウゼンの「タイタンの戦い」のリメイク、そして、カイジュウもの「パシフィックリム」、「Godzilla」を製作したということです。本当に世の中にはすごい人がいるものです。有難いことです。

 どうやら、このプロデューサーがハリウッドの怪獣映画の真の仕掛人であり、日本側のプロデューサーの談では、監督のギャレス・エドワードは、宣伝とは異なり、スター・ウォーズのファンではあるが、そんなにゴジラが好きでも無いそうです。
 しかし、この映画のヒットでスター・ウォーズのスピンオフ映画の監督にも選ばれたようですので、よかったですなあ。もっとも、次作も監督されるようです。キングギドラのCGに期待しましょう。なお、インタビュアーによると、監督に平成ガメラについて質問したが、どうもガメラを知らなかったようです。もし、知っていたら、あのムートーは使わなかっただろうと推測しています。・・・ほんとかな?そっくりですよねえ。 

 ところで、レジェンダリー社の前作「パシフィック・リム」の最後に、「この映画をモンスターマスター、レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ」と献辞がありました。
 本多猪四郎とは、まさに初代「ゴジラ」の監督であり、その後長く続くゴジラをはじめとする怪獣映画の監督でした。
 これまで日本では、特撮監督の円谷英二の評価が高く、本編の映画監督でありながらほとんど添え物的な扱いでした。(ただし、ゴジラ1作目は、円谷英二は、まだ監督扱いではありません。)このギレルモ・デル・トロ監督の評価が、たぶん、あちらの評価であるようでして、この映画を契機に、日本での本多監督への評価が一変したようにも感じます。
Img_new 例えば、この単行本「無冠の巨匠 本多猪四郎」などは、ゴジラをはじめ東宝特撮映画に対する本多監督の功績を誉め称えています。たとえば、怪獣から群衆が逃げるシーンや美女の入浴シーンなど、その演出の妙味を様々な角度から掘り下げています。
 これらは、確かに著者の指摘のとおりだとは思いますが、もう少し早く、できれば監督が存命中に発表してほしかった、と思うのは私だけでしょうか。
 我が国の評価というものは、映画だけではないですが、アチラ(欧米)の評価が第一番というのは相変わらずですねえ。まあ、日本人の舶来もの礼賛は伝統ですか(笑)。?・・・ただ、そうはいっても、この本は結構面白い。

2014年12月 7日 (日)

寄生獣

 今話題の映画「寄生獣」を観て来ました。
 原作は、随分前の有名な漫画ですが、私はその題名ぐらいは知っている程度で内容は全く知りませんでした。多分、当時垣間見た寄生獣の珍妙なデザインの印象から食わず嫌いだったのでしょう。
 しかしながら、最近、映画化に際して、その評価は一段と大きなものとなり、予告編などでの宣伝コピーなども結構私の心を揺さぶるのです。まさに典型的なミーハー心理です(笑)。 

Img_new_new さて、観終わっての印象は少し戸惑っています。面白くなかったわけではありませんが、今一つ盛り上がりに欠けているような気がします。駆け足で状況の説明を受けたというような感じなのです。
 化学教師役の深津絵里、母親役の余貴美子などの寄生された人間役の熱演もあるので少しもったいない、気がします。

 多分に、2部作であり、完結篇に向けての導入編という背景が関係しているのでしょう。
 また、阿部サダヲがモーションキャプチャーで演じたという寄生獣ミギーの姿にまだなじめないせいもあります。どうみても、リアル感のないビニール・オモチャのようなCGです。終始画面に出ずっぱりで、自由自在に伸縮・変形する姿は、VFXに定評のある山崎貴スタッフの技術でも、資金的に無理だったのでしょうか。曰く「ザンネン、という感情ダ。」(笑)

 ただ、ミギー以外の寄生獣は、良くできていました。顔が分断され、奇怪な触手が人をぱっくり食うシーンなどは納得です。しかも、人を食うシーンも抑制された描写で安心します。ここが悪趣味の三池某監督とは一味も違うセンスの良さです。
 ところで、デル・トロ監督の吸血鬼食いの顎の割れるのは、この漫画が元ネタだったのですかねえ。そういう意味では原作漫画に感心しました。読んでみようかなあ。

 ともかく、映画の方は次の完結編に期待しましょう。なにしろ、意味ありげな浅野忠信の登場など盛り上がりそうですぞ。もっとも、4月25日公開というのは、先が長いなあ。CG技術の向上も併せて祈念しています。 

 

 余談ですが、この映画鑑賞により東宝シネマのマイルが6000点を超えました。これで、有効期限内で、1ケ月間の無料パスポートへの交換の資格を手にすることができましたが・・・観たい映画もなくなりました(笑)。

2014年12月 6日 (土)

フューリー

 久しぶりに第二次世界大戦の戦争映画を満喫しました。ブラッド・ピット主演の「フューリー」です。いや、この映画の本当の主演は、イギリスのボービントン戦車博物館から引っ張り出された、M4シャーマン戦車と世界で唯一走行できるティーガーⅠ戦車でしょう。
 もう、戦車ファンだけでなく、男なら、この本物の存在感は堪らないでしょう。
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 曇天のヨーロッパ戦線、泥濘の中を戦車のキャタピラが駆動しています。周囲には、絵のようにも思える無残な戦闘の跡が広がっています。
 そして、5人の乗組員は、戦闘焼けと思えるうす汚れた姿です。このリアルで陰影があり、しかも美しすぎる映像は、一見の価値があります。まるで、黒澤明の「七人の侍」を最初に見て記録映画と思うような印象です。
 逆に、幕開けのシーンなどは、神話のように幻想的で一気に第二次世界大戦の時代に引き込まれます。 

 ストーリーは、歴戦の勇士で、フューリー(=激しい怒り)と名付けられた戦車を指揮する車長(ブラッド・ピット)の元に、戦死した仲間の交代要員で、タイピストの新人兵士(ローガン・ラーマン)が送り込まれ、悲惨で厳しい体験をしつつ、成長する中で、300人のドイツ軍と孤立無援の戦いをせざるを得なくなるというのがクライマックスになります。

 なにより、戦闘シーンが物凄い。戦車砲の砲撃や銃弾の閃光が、SF映画の光線銃の光線さながらに飛び交う映像は圧巻です。確かに、弾丸のサイズは、どでかいですから、本物は、あんな状況でしょうかねえ。 
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 この監督は、ともかく「リアルに」をもっとうに、俳優のメイクや衣装は、当時の写真を参考にして、従来のハリウッド式メイクアップ法も変えながら、徹底して似せたといいます。その効果は一目瞭然です。いかにも本物ですねえ。第一、主演の戦車は本物を使ってるのですから、わき役の人間も負けられないのでしょう(笑)。

 一方、人間ドラマとしても見せます。戦車乗りの5人の生い立ちからの葛藤、若いドイツ娘を巡っての諍いと予想外の結末。どのエピソードも目が離せませんでした。

 もともと、私の洋画の事始めは、「バルジ大作戦」であり、「戦略大作戦」に夢中になった世代でありますので、もう今回の戦車映画には、感涙ものです。しかも、敵の「ナチス」に対しては、なんの遠慮も必要ないのでしょう。映画の中でも、SSの非道ぶりを強調して、大戦闘シーンを思いっきり繰り広げます。弾に当たった破壊力などもスプラッタ的にしっかり描いていますが、瞬間的な描写で処理しており、全く気になりません。・・・・本物でない、本当の戦争映画は、こうでなければなりません(笑)。

 もっとも、戦闘の合間に、いつも聖書の教えを引き合いに出すのは、いかにもキリスト教的思想なのでしょうが、どうも、日本人には今一つわかりにくいものです。ただ、スピルバーグの秘蔵っ子のシャイア・ラブーフが、今回は、牧師の息子役という設定でなかなか良い演技をしていました。

Img_0002_new 最後に、この映画のチラシ(上記2枚裏表)が素晴らしく、ブラッドピットの髪形、5人の乗った戦車の絵画のような絵が気に入り、ブログに紹介しました。それにくらべて、820円もするパンフレットの味気のないこと、まったく困ったものです。ああ、今回もパンフレットに対する愚痴になりました(笑)。
 ちなみに、先日、戦車模型のブログを書いたのは、この映画の宣伝、とりわり、チラシの絵が潜在意識にあったのではなかったか、と今更ながら思います。
 そして、映画自体も、その期待にしっかり応えてくれました。満点の映画です。

2014年12月 5日 (金)

タイムトラベル映像読本

 雑誌映画秘宝の別冊として「タイムトラベル映像読本」が出版されました。洋泉社は、時々、気の利いた映画特集を組みます。
 タイムトラベルに着目したジャンルに絞った解説本は、今までありそうでなかったような気がします。

Img_0001_new_2 中身は、古典中の古典とも言うべき作品ばかり厳選した内容です。まずは、映画では、「タイムマシン」、ラストの「猿の惑星」、恋愛ものの「ある日どこかで」、未来からの「ターミネーター」そして、決定版というべき「バック・トウ・ザ・フューチャー」などです。未見の作品では、難解で敬遠している「スローターハウス」そして、テレビでは、懐かしの「タイムトンネル」を掲げています。タイタニック、ハレーすい星、魔法使いのマーリンなどのエピソードを紹介されると、眠っていた記憶が呼び覚まされます。うーん、これは、見たくなったが、困りました。なにしろ、DVDのボックスは、値段が半端ありません。 

 ところで、この特集で、改めて感じたのが、恋愛ものの多さです。特に、先日映画鑑賞した「アバウト・タイム」のレイチェル・マクアダムス主演の「きみがぼくを見つけた日」などは、つい、DVDを購入しました。Img_0001_new_new


 未見ではなかったのですが、原題が「タイムトラベラーの妻」ですから、同じネタです。しかも、原作は長編小説のようですが、どうみても、ロバート・F・ヤングの短編小説「たんぽぽ娘」ではないでしょうか。Img_0002_new_new_3

 そのほか、この本の著者があんまり薦めているので、DVDを購入したウッディ・アレン製作の「ミッドナイト・イン・パリ」。本人が出ておらず、しかもレイチェル・マクアダムスが出演していたので期待したのですが、やっぱり嫌いです。あの嫌味でフランス好きのインテリぶりがどうも面白くありません。ラストもふざけています。失敗でした。 

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それにしても、最近の「デジャヴ」や「イルマーレ」に全く触れていないのが、残念でしたが、何故か「恐竜100万年」を取り上げていました。全くタイムトラベルとは無関係ですが、恐竜と人間が同じ時期に存在するはずがないから、という無理筋のチョイスらしいですが、実際は、ラクェル・ウェルチのビキニ写真を掲載したかっただけなのでしょう(笑)。

 ともかく、最新の「インターセルラー」もそうですが、映画には、タイムトラベルをテーマした作品が思った以上に、無数にありそうです。しかも、恋愛ものに多用されているのが意外でした。もっとも、邦画でも、「時をかける少女」から嫌いな「メトロに乗って」や「晴天の霹靂」もありました。これは、もう世界の映画の大きなジャンルでした。そういう意味では、この特集本は、遅きに失したものかもしれませんが、ジャストタイムかもしれません(笑)。あれ、スリップしました?

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