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2014年11月30日 (日)

インターステラー

 「インターステラー」は、バットマンの監督クリストファー・ノーランが、21世紀の「2001年宇宙の旅」を意図して作り上げた壮大な物語です。

Img_new まず、ストーリーが実に上手で、途中なかなか予想がつかない展開をするのですが、冒頭の砂に飲み込まれつつある地球で、元宇宙飛行士の主人公の娘らとの農場生活の長たらしい描写も、五次元に住むという”彼ら”の設定も、3つの惑星の選択も、すべてが絡み合い、あの2001年の”スターチャイルド”のような仕掛けを経て、めでたく完結します。
 こんな大ボラ吹きの脚本をよく思いつくものです。お見事。・・・最近、こればかり言っているような気がします。(笑)

 
 ともかく、地球滅亡、ブラックホール、ワームホール、タイムパラドックス、”彼ら”の存在と、SF仕掛けのてんこ盛りサービスです。舞台も、滅亡寸前の地球、海の惑星、氷の惑星、砂漠の惑星で、親子の情愛を混ぜながら、見事な映像を作り上げています。さすがにノーラン監督です。
 ただ、惜しむらくは、箱型ロボットのデザインが感心しません。考えすぎではないでしょうか。走る姿は、思わず笑います。

 主人公を演じたマシュー・マコノヒーは、激ヤセでまるっきり風貌が違います。驚きました。そして、最近作の「バットマン」からのアン・ハサウエイ、そして常連のマイケル・ケインもしっかり存在感を示します。10歳の娘役の少女もなかなか熱演です。
 それにしても、かなり重要な役のマット・デイモンが何故、パンフレットのキャスト欄に一切登場していないのでしょう。観客に意外性を出すためでしょうか、映画を見た後の観客のためのパンフレットいうことを忘れています。どうも最近のパンフレットの出版思想がおかしいぞ。(ネットでも隠されているようで、どうやら、映画会社の意向?のようですねえ。) 

 しかし、決して、スタンリー・キューブリック風の難解な映画ではありません。完全な娯楽SF大作です。宇宙戦艦ヤマトとエイリアンと猿の惑星の見所をうまく混ぜて料理している気もしますし、映画の上映時間は全編160分もありますが、全く長く感じません。是非、ご覧ください。

2014年11月24日 (月)

ドラキュラ ZERO

 映画「ドラキュラ ZERO」は、史実と伝説をうまくミックスさせた脚本が上出来で、予想以上に楽しめた映画でした。久しぶりの劇場鑑賞は、やはり良い。

Img_0001_new_0001_2 串刺し公ヴラド3世を演じた主演のルーク・エヴァンスは、最近、こんなファンタジー映画ばかり出ている感がします。バンパイアになってオスマン帝国の大群に突進し、蹴散らしてしまうシーンは、なかなか手に汗を握りました。
 もっとも、オスマン帝国の皇帝メフメト2世にも驚きました。パンパイアを少しも恐れず、吸血鬼の弱点である銀(狼男ではなかった?)の部屋におびき出して、心臓に杭を打とうとするなど、その鋼鉄の意志と奸智を描く脚本には、まいりました。ただ、避難民へのオスマントルコ兵の待ち伏せや、城中への皇帝の侵入などは、すこし時間軸の面から言えば唐突です。・・内部の裏切りがあったのかな?・・このへんは違和感が残ります。 

 ストーリーは、単なる史実の有効活用だけでなく、起承転結、メリハリが効いて、テンポよく進みます。妻の死、吸血鬼軍団の逆襲、陽光での自殺、下僕(この存在も唐突ですが・・)による復活、そして、一気に予想外のオチに・・・未見の方は、ご期待ください。意外に、このシーンが良かった。マスター・ヴァンパイアのチャールス・ダンスの存在感は、素顔の方が良い(笑)。 

 以上、上映時間が92分と短く、なかなか好感のもてる映画でした。
 ただ、年末に失効する東宝シネマのマイルの点数には、貢献度が少なかったのが残念でした(笑)。

2014年11月23日 (日)

ソロモンの偽証

 最近、宮部みゆきの「ソロモンの偽証」が文庫本で発売されました。もともと、この小説は、2002年10月から2011年11月まで、小説新潮に定期的に連載されてきたものであり、単行本化された後、「このミステリーがすごい」などで第2位の高い評価を得ています。

1 私のミステリーと模型と雑学の師匠ともいえる大先輩のお墨付きもあって、文庫化と同時に読んだのですが、なにしろ、「事件」、「決意」、「法廷」と3部構成のうえ、各部が上巻下巻に分かれ、総ページ数2190頁という大作なのです。
 第1部の上巻ぐらいまではすこし抵抗がありました。なにしろ、登場人物が多く、最初、誰が主人公なのかよくわからなかったのです。

 ストーリーは、ある中学校で、一人の少年の死を巡って、その真相を探るべく同級生たちが模擬裁判を行うという、一風変わった、というか、少し現実味のない設定なのですが、さすがに、ストーリーテラーの宮部みゆきです。
 前述の第2位になった投票雑誌の選者が本当に読破したのか、それが疑問だ(本来なら1位)と大先輩がのたまうほどの傑作となっています。

 連続猟奇殺人が当たり前の時代に、たった一人の少年の死を巡る、誠に地味なストーリーです。真相も当初の予想とほぼ同じなのですが、そんなことは全く気にもならなくなる、読者をすっかりその世界に引き込むうまさです。中学校の裁判に、マスコミ、警察、弁護士など、現実の大人の世界を無理なく登場させ、意表をつく展開となります。小膝を何度叩いたことか。もう、第2部あたりからは、完全にはまってしまい、久々にミステリーに夢中になってしまいました。

 主人公は、藤野涼子という女子生徒で「検事」役を務めます。この子の造型が良い。面白い小説には、映画もそうですが、必ずいい女が登場です。これは鉄則です(笑)。

Photo 実は、2015年に映画化が予定されており、1万人オーデションが行われ、既に主役が決まっています。この役名でのデビューだそうです。大映の藤村志保以来でしょうか。ただ、私の好みの顔とは一寸違いますが、仕方がありません。
 しかし、彼女の好敵手の「弁護士」役で、謎の他校生、神原和彦は、イメージと全く違います。写真で観る限りミスキャストですなア。
 まあ、映画の出来を期待したいのですが、子役達の演技次第ですねえ、これは。まあ「お楽しみは、これからだ」ということでしょうか。

 未読の方は、その分量にひるまず、是非お読みください。大傑作です。宮部みゆきの力量に改めて感心します。

2014年11月22日 (土)

模型作り事始め

 私はいつごろ、模型作りを始めたのであろうかと、最近、身の周りに雑多に積まれた様々な模型を眺めてつくづく思います。
 パソコンのフォトアルバムを見ると、2005年の3月に最初の塗装した模型の写真が残っていました。思えば、その頃までは、映画関係の完成品模型を買ったことはあるものの、自分で模型キットを組み立て、塗装して完成させることなど露ほども思ってもいませんでした。
 なにしろ、子供の頃、プラモモデルを一度も真面に完成させたことがなかったのです。当時は、まだ瞬間接着剤がなく、セメダインではなかなか部品が接合できませんでした(笑)。根気のない私は辛抱堪らず、海底二万哩のノーチラス号(確かゴム動力)も、モーター仕込みの歩くゴジラ(今やお宝)も、外国製の魚の解剖模型(背骨を折った)も、全部失敗。苦い思い出です。

Img_01411 そんな私が、塗装にチャレンジしようと思ったのは、大先輩からいただいた一台の戦車模型、タイガー初期型です。いわゆる情景模型の要素も強く、例えば、第二次世界大戦のヨーロッパのある朝の情景とか、具体的な日時と場所を特定した設定だそうです。戦車模型の醍醐味は、実はこういう歴史的な考証だそうです。
 それにしても、いただいた完成模型は、銃弾の跡などもリアルなのですが、なにより驚いたのはキャタピラです。昔のプラモデルは、一枚のゴム製キャタピラでしたが、いまや、キャタピラの板(?)を一枚一枚ピン止めしており、いかにも駆動原理と自重とをリアルに再現するのが腕なのだそうです。Img_01422
 いやあ素晴らしい。こういう模型を自分も作ってみたいと思ったことをいまでもはっきり記憶しています。
 一方で、市販ではキットしかなくて、完成品は自ら作るしかない商品もありました。もちろん、お馴染みの半魚人(笑)です。その当時既に発売から相当年月が経過しているものの、ビリケン、ツクダのソフビキットの完成度は、今見ても最高水準でした。

 そして、とうとう自ら模型作りを始めたのですが、どうも、塗装がなかなか上手くいきません。最初に塗装した半魚人やサイクロップスの出来は惨憺たるものです。恥ずかしさのあまり門外不出となった写真を見ても、もうそれはひどい出来です。緑のペンキを塗りたくった状態です。
 なにしろ、塗装技術の基本を全く知らなかったのです。上に塗ると下の塗装が溶けるというラッカー、エナメルの塗装の区別も理解していませんでした。第一、下塗りの塗料が必要ということすら知りませんでしたなあ。
 いやあ、女房と娘に笑われましたねえ(笑)。

 その当時は、まだ、模型雑誌の種類もそれほど出版されていませんでした。インターネットで独学しましたが、それが、いまや、女性のイラスト付きの模型雑誌が増えていますから驚きです。「女もすなる・・・」なんとかです。 

 そして、10年経ってみれば、下手の横好きのなんとやらで、冒頭にお話したような状態に立ち至っています。しかも、押し入れなどには、まだ手つかずのキットもいくつか残っているのです。・・・いやあ、さすがにもうスペースがなくなりました。
 思えば、始めた頃は、寛容だった女房も、いまや、所狭しと置かれ、毎日の掃除や行き来の邪魔になる模型群に厳しい目を向けています。

 ということで、いまは、「これから、どうなるのだろう。」と、岡本喜八の映画「戦国野郎」の中谷一郎扮する忍者銅子播麿の迷セリフを思い浮かべています(笑)。

 

2014年11月11日 (火)

マイク・ヒル作クリストファー・リーのドラキュラ

 長年、探していた名匠マイク・ヒルが造型した、クリストファー・リーのドラキュラのレジンキットを、このたび、ヤフーオークションで激戦の結果、入手できました。先般、ハマー・フィルムの吸血狼男のオリバーリードの狼男に次ぐ快挙です。

 そして、本日、現物が到着です。早速、荷解きをして、塗装ブースにて仮組をしたところ、その余りの素晴らしさに絶句です。

Img_01161_2 なにしろ、1/6サイズなのですが、リーが長身のためか、約35cmはあります。しかも、ムクのレジン製のためにか、ずっしりと重いのです。
 何より、頭部と右手首を組み立ててみると、造型師マイク・ヒルの凄さに圧倒されます。以前に作った、人に襲い掛かるようなポーズではなく、単に立っているだけの姿なのに、マントの処理とか、表情などに風格があり、とても、未熟な自分が塗装しようという気にはなれません。芸術品に落書きするようで、どうも、恐れ多いのです。もう完全に位負け、気遅れしてしまいました。

 さあ、どうしようかな。しばらく、眺めてみる他はありません。
 とりあえず、キットのままの像をご覧ください。

 

Img_01191_3 しかし、本当は、写真ではなく、生の現物を見なければ、その見事さが伝わらないのが、残念です。それにしても、私は、いつ塗装できるのでしょうか、それも心配です(笑)。当面、煮沸や離型剤落とし、洗剤洗いなど、下作業を地道に続けることにしましょう。Img_01131

2014年11月 3日 (月)

エクスペンダブルズ3

 オール・アクションスター映画の「エクスペンダブルズ」シリーズも3作目にしてやっと面目躍如の出来となりました。

 今回は、シルベスター・スタローンの呼びかけに、アントニオ・バンデラス、ウェズリー・スナイプス、ハリソン・フォードが加わり、なんと、メル・ギブソンが悪役の武器商人を演じます。もちろん、片腕役のジェイソン・ステイサムは居ますし、同業者のアーノルド・シュワルツネッガーもきちんと付き合っています。
 これだけの大スターを一体どう映すのか、と心配でしたが、さすがに、昔の東映オールスター映画のように、千恵蔵と歌右衛門のカット数をきっちり同じにするような無様な真似は全く見られず、安心しました。しかし、しっかりそれぞれの見せ場を作っています。

3 投獄中のスナイプス(脱税で実刑)の奪回作戦など、楽屋落ちというより、芸能界復帰記念映画としての応援歌のようでした。スタローンの男気のような気もします。多分、悪評高いメル・ギブソンの起用もその辺にあるのではないかとも思います。人脈もの広いのもわかります。
 パンフレットによると、実は、この映画は、ギャラが相場より相当低いとのことですが、男気よりお金を要求して降りたブルース・ウィルスの男が下がったのも仕方ないでしょうねえ。もっとも、個人的には、ウィルスがいない方が、映画の雰囲気が良くなったと思います(笑)。

 それにしても、驚いたのは、こんな大勢の大スター達に気を使う必要がある映画を料理したのが、パトリック・フューズという監督ですが、この監督さん。聞けば、この人、たった1本しか長編映画を撮っていないとか、スタローンの大抜擢のようです。いやはや、世界は広い。いろいろな才能があります。 

 スタローンという人は、その間抜けな顔に見合わず、本当に頭が良い。まあ、「ロッキー」を自分で企画し、主演しただけのことはあります。不遇の往年の大スターをしっかり再生しているのですから、立派です。

 今回のストーリーもなかなか感心しました。
 まず、旧メンバー全員をいったん解雇し、新たな軍団を作るため、若い傭兵を募っていくのも面白い。もう七人の侍の雰囲気です。しかも、作戦実行に際しては、消耗品軍団得意の古い体当たり作戦ではなく、ハイテクを生かした行動も納得です。旧軍団の行動は、観客から見ても、とても成功しそうにありません(笑)。
 しかし、一旦は成功したものの、スタローンの失策(そうとしか思えない)で、若いもの全員が捕虜。
 そして、そこから再び旧メンバーが立ちあがり、救出に向かうのですが、どうも、この映画は、前半の展開からスタローンが足を引っ張り、その失敗で、味方が窮地に陥るのが定番のようです。

 それはともかく、最後の決戦が掛け値なしで物凄い。新旧合わせた軍団10人で、戦車数台、戦闘ヘリ3機など、無数の兵隊、一個師団程度の軍隊と戦うのです。もうむちゃくちゃな戦闘シーンです。

 ロケ地は、ブタペストの造船所の廃墟を使ったようですが、高層ビルを丸ごと破壊する迫力です。CGを使わず、撮影したようですが、桁外れの物量です。正直、その半端ないレベルには茫然自失です。CG製のトランスフォーマーなどとは映像の厚みが違います。
 しかも、今回は、前作のように、ただ単に立って銃を撃ち続けるというお粗末な演出ではなく、一人ひとり殺陣がきちんと工夫されています。有名な俳優以外は、皆、レスリング、アメフト、女子プロレス、ボクシングの有名な実力者とのこと、誠にそのアクションのキレは全く別物です。

 それにしても、老けたフォードをどう使うかと持ったら、CIAの要員で、ヘリコプターの名手にしています。そう、スター・ウォーズのハンソロの再来です。ヘリの横で機関銃を撃っていたのが、シュワルツ・ネッガーとジェット・リーでしたが、パンフレットによると、書き手が監督に「チューバッカとR2D2に見えた」といったら、大うけだったと書いていました。これには、思わず笑いました。

 最後に、悪役のメル・ギブソンが素晴らしかった。これで、メジャー映画界へ復帰できないかなあ。マチェーテ映画だけでは悲しいなあ。  

 いやあ、消耗品軍団も捨てたものではありません。リサイクル万歳。

ヘラクレス

 ザ・ロックこと、ドウ=イン・ジョンソン主演の「ヘラクレス」は、今、ハリウッドで流行っている、ギリシャ神話の映画化とばかり思い込んでいました。なんせ、「タイタンの逆襲」や「インモータルズ」、さらには、「パーシー・ジャクソンとオリンパスの神々」など、CGによるファンタジーものが相次いて公開されています。
 しかも、予告編では、九つの首を持つヒドラや多数の牙を持つ巨大なイノシシ、そして不死身のライオンなどとの格闘シーンが大々的に宣伝されています。誰だって、ファンタジー映画と思いますぞ、普通は。
 しかも、主演は、あの「ハムナプトラ2 黄金のピラミッド」で、巨大な半人半蠍のスコーピオン・キングを演じた、あのザ・ロック様ですよ、期待しますよねえ。 

Photo_2 ところが、映画は、冒頭こそ、予告編にあったイノシシやヒドラの戦いを描きますが、あっという間に終了し、オープニングタイトル後は、なんともリアルに薄汚れた未開のギリシャ時代となります。あれ、変だなあと眺めていると、どうやら、主人公のヘラクレスとは、凄腕の傭兵部隊のリーダーで、ゼウス神の子という、当時としては誠にうまい宣伝を通じて、戦いを有利にしているという設定です。

 つまり、冒頭のモンスターとの戦いシーンは、宣伝のためのほら話であり、実際は、ヒドラは作り物の蛇の頭をかぶった男達で、ケンタウルスは、単なる馬に騎乗した男ということになります。
 こうした設定や傭兵の仲間の人物像について、なかなか魅力があり、自分の占いどおり死ねない副官など、「いいぢゃないか」とも言いたくなりますが、やはり、騙されたような気になり、期待はずれの感はいなめません。
 本格的なヘラクレス物語を見たかった・・・かな。

 
 ところが、そうした現代的な設定に反して、ヘラクレスの怪力は、少し人間離れしています。しかも、作戦は無謀で、いつも窮地に陥ります(笑)。とても、凄腕の傭兵とは思えませんので、どうも違和感があります。
 極めつけは、ラスト、「自分を信じるんだ」という副官の声に、牢獄の鎖は引きちぎるは、巨大なヘラの女神像を押し倒すは、結局、超人映画に堕ちるのです。
 途中から、心を入れ替え、リアルな時代物として鑑賞してきた観客は、再び、見事に裏切られるのです。一気に脱力です。途中の見所や評価点もすべて帳消しです。
 真にふざけた映画でした。

 もともとヘラクレスについては、元の神話では子殺しの汚名もあり、ハリーハウゼンの「アルゴ探検隊の大冒険」に登場する粗暴なイメージの人物像もあんまり気に入りません。西洋のスサノオノミコトのような英雄です。神話というものは東西をとわず何処も同じかな。
 ところが、何故か、昔からアメリカでは人気が高いようで、なにせ、英語読みの「ハーキュリー」という語感がよい(笑)。
 そのためか、今回は、子殺しの真相について、ヘラの呪いにしろ、ヘラクレス自身が手を下したものではなく、嫉妬した王が仕組んで、死者の国の三つの頭を持つ番犬ケルベロスにも見える、三頭の巨大な犬に殺させたという冤罪だったとしてます。映画の内容ではなく、そのあたりのアメリカ人の心理を突いた、製作者の設定が興味深い、というのは、私の勝手な邪推です(笑)。

 それにしても、無駄にリアルな死体やアクションでした。思えば、同じ神話を現代風に解体・再構成する映画化なら、「キング・アーサー」が数段うまかったような気がします。加えて、神話そのものの「エクスカリバー」も傑作です。話が脱線しました。
 まあ、多分、二度目なら、DVDなら、もう少し気楽に、楽しく鑑賞できるでしょう。

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