高山良策の記録を残す会
先日、幻の冊子「高山良策の世界」をついに入手しました。この冊子は、「高山良策の記録を残す会」が1991年3月1日に300部だけ発行したものです。
もちろん、高山良策という人は、大魔神やウルトラQの怪獣のぬいぐるみの製作者です。その生物感溢れる造形の見事さは、他の追随を許しません。素材の性能が格段に良くなった後世の着ぐるみ師たちのモノと比べても、そのリアルさやかっこよさなどは格段の違いがあります。
この冊子の発行者は、この高山氏のスタジオに出入りし、怪獣ブームのさなかの製作の裏話や製作途中の秘蔵の写真などを満載にした、まさに、159頁にわたる高山良策の貴重な記録冊子を作り上げたのです。素人の方のようですが、真に頭が下がります。
この冊子の存在は以前から知っていたのですが、オークションでも出品はまれで、しかも常に高額なのです。今回、僥倖に恵まれてなんとかゲットできました。
震える手で中身を見ると、同人誌らしく、多少印刷の質の低さが気になりますが、やはり高山スタジオのスタップらが個人的に写したと思われるスナップ写真の量に圧倒されます。
また、高山氏の日記からの抜粋記事も興味深いものがあります。ウルトラシリーズなどで、デザイン担当の成田亨からのご指名依頼が多く、多忙のあまり、他の造形メーカーに回してほしいなどと愚痴が綴られてあるのも微笑ましい。成田氏のお気に入りだったようですが、まあ、ぬいぐるみの出来あがりのレベルが違うから、当然なのでしょう。
ちなみに、怪獣のスーツのことを、近年、着ぐるみと称してるのですが、当時は、ぬいぐるみと言っていたのを思い出しましたので、今回、使い分けています(笑)。
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