フェバリットのアパトサウルス
以前、このブログで紹介(2013.12.13)しました模型メーカーの「フェバリット」から発売され、現在は絶版商品となっている恐竜アパトサウルスの模型が、このたびヤフー・オークションにニ品、同時期に出品されました。偶然にも出品者は両者ともリサイクル店であり、しかも、いずれの商品も尻尾が折れており、台座の状態もあちらこちらに塗装剥げ跡があり、あまり状態は良くないものです。
ただ、一方には外箱があり、もう一方は箱なしです。しかも、箱付きの方が尻尾の骨折は簡単に修復可能な軽傷でした。箱無しは、尻尾が左の図(自筆)のように、ほぼ直角に曲がった挙句、骨である針金が飛び出し、接続面が欠損しているのです。
オークションの締め切りが近くなるにつれ、当初、3千円台だった価格は、箱付き商品の方が尻上がりに値を上げ、結局5倍強もの高値で落札されました。さすが、絶版商品で箱付きの力は恐ろしいものがあります。お宝鑑定団の効果なのでしょう、まったく困ったものです。
おかげで、私の方といえば、もう一方の誰も入札しないジャンク商品の方を当初の値段で購入いたしました(笑)。
とはいっても、商品が手元に到着してからが大変でした。破損の状態が予想以上にひどいのです。折れた面が全くくっつかないのです。やむなく、隙間をパテで埋め、鱗を彫り込み、そして、サーフェイサーを塗布したうえで、ラッカー塗料のダークグリーン系で濃淡を付けました。
しかし、この商品は、原型師が恐竜造型一筋で有名な荒木一成の作だけに、見た目以上に複雑な色合いで塗られており、なかなかうまく擬装できません。
結局のところ、遠目で見たら目立たないかもしれない程度で妥協いたしました。まあ、自白しなければ、背広の上下の違いほどには、通常は多分気が付かないでしょう。
それにしても、材料がレジンである商品というものは、精密には造型できる反面、誠に壊れやすいものです。製造メーカーのフェバリットが、レジン製品を縮小し、ソフビ製品に変えていった理由もわかるような気がします。多分、製造過程での不良品、輸送中の破損など、コストもかかり、購入者からの苦情も多かったのでしょう、きっと。
さて、お待たせしました。1/50サイズで全長50cmの勇姿をご覧ください。
ちなみに、これが、修復した尻尾です。あんまり目を凝らして見ないでください。妥協の産物であり、未熟な腕が恥ずかしい・・・。
また、木製の台座の塗装はがれには、市販の「かくれん棒」を塗り込んで誤魔化しています。結構、目立ちませんゾ。
なお、足元に見える白い物質の正体は、取り外し自由のガム状の固定材です。地震の弱い揺れには一定効果があります。
ということで、フェバリットの恐竜模型シリーズの製品で入手できていないのは、あと3体になりました。
・・・どうやら、眠っていたコレクション魂を起こしてしまったようです。困りました。発売中は、そんなに欲しくなかったのにネエ・・・。
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