フランシス・コッポラのドラキュラ
久しぶりにゴッドファーザーを観たせいではないのですが、巨匠フランシス・コッポラの意外なB級趣味(?)が満載された怪奇映画「ドラキュラ」から、吸血鬼ドラキュラが狼男に変身した姿のソフビキットを製作しました。
このキットは、アメリカのメーカー「ホライゾン」から発売されたものですが、映画に登場するドラキュラの吸血鬼になる前の騎士姿と蝙蝠男、そしてこの狼男の3つの模型がシリーズで売り出されていました。この中で、騎士の甲冑デザインが秀逸であり、この模型欲しさにオマケで買ったものでした。その後、蝙蝠男は未開封のまま転売したのですが、このキットはなかなか引き取り手が無いのです。その不人気の理由は、外箱でもお分かりのとおり、なんとも顔の白い類人猿の様で、とても狼には見えないというデザインの拙さからなのでしょう。これは、純粋に、映画のオリジナルの造型が問題なのであり、キットに罪はありません。
そこで、一念発起し、自ら塗装することにいたしました。以下、製作過程をご紹介します。
まず、ソフビのキットの組み立てです。ここは、ドライヤーを使って軟らかくしながら部品をはめ込みます。ただ、このキットは、上半身が大きく、しかも両手を広げた形状であり、重心が高くなっていることから、うまく自立しません。そこで、時間経過によるソフビのへタレの防止と重心を下げてバランスを取るため、両足の部分に、レジンキャストを流し込みました。ここで大失敗です。過去と同じ過ちを犯しました。継ぎ目からレジンが流れ出しているではありませんか。継ぎ目は埋めたはずなのに、嗚呼、無情・・・。一旦中止です。
修復を図ったあと、上半身を組み立て、継ぎ目を黒い接着剤で、埋めます。そして、サーフェーサーで下塗りです。
これで、やっと、塗装の段階に入ります。
やはり、顔の白さと体色の黒さに違和感があります。間抜け面です。そこで、体色は、ブラックではなく、ブラウン系の薄めに変更し、顔や手,足は、肌色をベースのラッカー塗装に、クリアブルーで隈取を施しました。
以下、完成した姿をご披露します。映画のオリジナル姿とは少し違いますが、この方が見栄えがします。第一、映画の中では、暗がりの中で女を襲っているシーンでの登場でしたので、単体だけの模型とは条件が異なりますので、ご容赦願います。
いかがでしょうか。オリジナルの箱絵よりも、雰囲気は狼男風ではないでしょうか。え、あまり変わらない?
ちなみに、寡聞にして、この映画のドラキュラ本体は、模型が発売されていません。(売っていたら、ゲーリー・オールドマンさん、ゴメンナサイ。)というのも、当然かもしれません、このブログで以前書いた(2007.5.4)ように、あまりに貧相の姿でしたので人気が出ないと思ったのでしょう。確か、あの白髪のターバン髷の老伯爵姿の方はあったと思いますが、やはり、なんと言っても、傑作デザインは、あの狐風の甲冑姿でしょう。おまけでご覧ください。
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