モノリスの怪物
50年代のB級SF映画には、掘り出し物があります。今回、この度、傑作SF映画選から発売された「モノリスの怪物 宇宙からの脅威」をご紹介します。
ストーリーは、宇宙から落下した隕石が、水を吸って巨大な結晶となり、人を殺し、家を破壊し、町を飲み込んでいくというものです。
ともかく、モノクロの映像の中で、砂漠で拾った1個の黒い石が、一晩たてば、無数の塊がころがり、家が破壊され、人が石になっているのです。かろうじて助かった少女も、記憶を失い、徐々に石化していくのです。
なんてことない、黒い石を置くだけで、結構、サスペンスが盛り上がります。そして、砂漠に雨が降った夜、砂漠の平和な街は、巨大な黒い結晶に襲われるのです。
地面からニョキニョキ生える巨大な岩の柱が、ミニチュアの家に迫ります。そして、峡谷を埋め尽くして町に迫ります。
どうやったら、阻止できるのか、なかなか盛り上げます。こうして見ると、チープな特撮はあまり気になりません。要はアイディアですよね。
しかも、最後、解決策であるダムの破壊作戦については、知事の許可が要るのですが、モノリスが防衛線を超える時に、肝心な知事の到着が間に合いません。主人公は、やむなく破壊するのですが、へたをすれば、無断で作戦を実行した主人公は、賠償金を払わされるかもしれません。・・・こんなサスペンスは初めてでした(笑)。
B級映画とは、上映時間が短いことと定義されるといいますが、約77分、十分楽しめました。居間で見るのに丁度でした。
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