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2014年1月26日 (日)

エンダーのゲーム

 今年初めての劇場鑑賞となった映画「エンダーのゲーム」は拾い物でした。先般、「ゼロ・グラビティ」のリアルな映像を見た上で、この映画のビジュアルとセットは素晴らしいと感じたのですから、たかが、少年が主人公の子供向け娯楽SF作品などとは侮れません。
 しかも、他の凡百の子供向け作品と違って、少年が主人公と言う設定も、現代のコンピュータ・ゲームの世界を考えると、なかなか興味深い。この辺は、多分、原作であるSF小説の力なのでしょう。

Img  ともかく、この映画は、まず、宇宙空間や未来世界の映像に身を任せ、単純に楽しんでください。こうした豪華でリアルに感じられる映像を見せ付けられると、この裏には途方も無い資金(CG代?)が投入されているのだなあと、改めてハリウッドの底力に圧倒されます。大作主義と一概に馬鹿に出来ませんし、一時の癒しの時間と空間としては大きな意味があります。この映画も、ハリソン・フォードやベン・キングズレーが出演しているのですから、一応、一流作品なのでしょう、多分ネ。

 ストーリーは、異星人に攻撃され、かろうじて撃退した地球人が、敵の本拠に反撃するために、優秀な少年達を集め、様々なシュミレーション訓練で、新たな指揮官に育成していこうという内容です。シュミレーションゲームの戦闘能力でいきなり実戦の指揮が出来るのかと言う疑問もありますが、考えて見れば、現代のアメリカが行っている戦争も、すでに無人機やミサイル発射の電子戦争となっているのですから、シュミレーション訓練=実戦となると言ってももう当たり前のことなのかもしれません。

 主人公の天才少年は、アチラの「シンジ君」風でひ弱な体型なのですが、そこはアメリカ人らしく結構短絡的に気持ちを切換えながら頑張ります。もちろん、この手のお話の定番どおり、訓練においては、その能力の高さゆえに、意地悪な先輩や仲間などからは、いじめられますが、可愛い女のチームメイトからは何の理由も無く好意を抱かれ、親身で手厚い協力がしっかり得られます。無重力の模擬戦などは難しいことも言わず、安心して主人公の天才振りをご覧ください。

 そして、ラストには、お定まりの意外な結末を用意し、さらに、観客から変なクレームが起きないよう用意周到な落とし所も用意して、仕舞いをつけています。まあ、いいじゃないですか、固いことを言わないでも(笑)。理屈抜きの勧善懲悪SF娯楽大作として、楽しみましょう。

<余談>
  シミュレーション映像では、実際の戦場の悲惨さは想像だにできないでしょうから、無人機も含め戦争の罪悪性、エイリアンという名の人種問題など、現実に沿って考えると恐ろしいことです。

2014年1月18日 (土)

原色 前世紀の生物

 チェコの画家のズデニェック・ブリアンの恐竜復元図が一世を風靡している頃、つまり、私が「人類以前」という彼の手になる図鑑に熱中していた頃、もう一冊「原色 前世紀の生物」という書籍が出版されていました。同じ画家の復元図ですが、ネットの恐竜愛好家たちの話を勘案すると、どうやら、それが、当時の書物では一番のお薦めの本だったようです。もちろん、私は実物を見たこともなく、その本の表紙の写真をネットで眺めるだけでした。まあ、大げさに言えば、もはや伝説の書、幻の図鑑と化していたのです。

 ところが、神様は居るものです。先日、この憧れの本がオークションに出品され、奇跡的にゲットすることが出来ました。その証拠が次の写真です。
H261172_003

手にとって驚きました。本がでかいのです。電池と比べてください。写真ではあまり大きく感じないかもしれませんが、なにしろ、外箱のサイズが縦37cm、横27cmもあります。

 そうです、なんと、この本には外箱が付いていたのです。しかも、和風のフック付きです。贅沢なことです(笑)。

 そして、表紙を開いてさらに感動です。ブリアンの復元図が、1頁のサイズ一杯に1枚ずつ印刷され、その見開きの前頁に解説がつけられています。

 そこで、はたと気がつきました。
 この本は、図鑑ではないのです。恐竜の復元図版を集めた画集だったのです。そのための豪華な装丁なのです。
 これは儲け物でした。画集であるなら、いかに恐竜の復元図が科学的に変遷していこうが、一向に、この本の価値は下がらないのですから(笑)。
 ただ、掲載の絵自体は、すべて図鑑「人類以前」に載っていたものと同じなのですが、本のサイズが違いますから。迫力が違います。ブリアンの画力が堪能できます。誠に素晴らしい造りです。

H261172_004  ちなみに、次の写真が外箱です。もう、こんな装丁、内容とも贅沢な本は出版されないでしょうねえ。残念です。

 ところで、予想以上に、大型の本だったため、ただでさえ満杯状態の書棚に入りません。どこに保管すべきか、悩んでおりますが、とりあえず、手近のブックスタンドに立てて、しかも、何分長い年月を経過した古い貴重な本ですから、あまり表紙を開けることはせず、外箱の外見だけを日々眺めて暮らしています(笑)。
 

2014年1月11日 (土)

プレデター 限定版

 ご存知、映画「プレデター」で、南米のジャングルで人間狩りを行っていた異星人プレデターが登場したときは、その醜い容貌に驚き、エイリアンと並んで、そのデザインの素晴らしさに感動しました。特に、あの四角に開く牙の生えた口には参りました。

 その怪物も、いまやエイリアンとも共演し、その後何作も映画が製作されていますし、模型も様々売り出されています。そのなかで、アメリカのモデルメーカーであるサイドショウから、もう数年も前に発売されていました初代プレデターの模型(スタチュー)をオークションでゲットしました。

 この模型は、1/6サイズの手ごろな大きさながら、通常の商品では、マスクを被っているモデルなのですが、あの醜い素顔のヘッドを付けた限定版があったのです。しかし、販売数量が少なく、なかなか入手できませんでした。今回、比較的安価な価格で落札できたのはラッキーでした。その記念のブログです(笑)。

 では、早速ご紹介します。
H26111_0221 H26111_0191 H26111_0241

 しかし、やっぱり、プレデターは、アーノルド・シュワルツネガーと共演した初代が一番です。続編に出てくるタイプは、2作目をのぞき、どうも頭が大きすぎてかっこ悪いと思うのですが、どうでしょうか(笑)。

2014年1月 4日 (土)

砂漠の流れ者

Img  バーゲン商品からもう1点ご紹介します。サム・ペキンパー監督の「砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード」です。この西部劇は、あのスローモーションの美学で名高い名作「ワイルドバンチ」を撮ったバイオレンス派のサム・ペキンパー監督の作品としてビデオを見た覚えがあります。
 当時から、この映画は新たな西部劇の佳作と評価していましたが、多分に過激なアクションシーンがほとんどないためか、DVDを購入していませんでした。今回、バーゲンセールで半額以下の価格になりましたので、めでたくゲットしました(笑)。
 それにしても、お正月休みとは良いものです。家の中での寝正月、正確に言うとDVDの視正月です。もう今日で、過去の名作TVドラマを含めて、DVDを何本見たのかなあ。おかげで、しっかり楽しみました。

 さて、この「砂漠の流れ者」は、普通の西部劇ではありません。VHSかDVD化によって副題に原題の和訳がつけられたような気がしていますが、内容はこのタイトルそのままのお話なのです。まさに、砂漠の流れ者のケーブル・ホーグの一代記?なのです。あらすじを説明するより、予備知識なく、見てもらった方が良い映画です。
 今回、改めてゆっくり見直しましたが、本当に傑作と思います。

 なお、「普通でない」というのは、西部劇に付き物の銃撃戦も少ないし、西部劇の中でこんなに女の話が出てくる映画は寡聞にして知りません。特に、ステラ・スティーブンス扮する気の良い娼婦が素晴らしい。なお、荒野の中での行水シーンはしっかり覚えていました(笑)。この女優さん、雰囲気がなんかフランス女優のミレーユ・ダルクに似ていると思うのは私だけでしょうか?。
 また、主人公のケーブル・ホーグを演じたジェイソン・ロバーズも、西部の男の素朴さ、大らかさを見事に演じ、失われゆく西部への憧憬や人間の生き方を描きっています。

 未見の方は、特に男の方は是非一度、この映画をご覧ください。お勧めです。

 

2014年1月 3日 (金)

ユー・ガット・メール

Img  年末年始は困りものです。いたるところでバーゲンセールが行われておりまして、50%引きなどと大幅値引きが宣伝されると、つい、いままで買い控えていたものまで、買ってしまいます。
 その数点買ったDVDの1点が、ロマンティック・コメディの傑作「ユー・ガット・メール」です。この作品はもちろん以前に見ているのですが、同じトム・ハンクスとメグ・ライアンの二人が主演する「めぐり逢えたら」と比較して、あんまり面白くなかった記憶があって、いままでコレクションにしていませんでした。しかし、先日、このブログで「めぐり逢えたら」について言及し、この作品のことを思い出したのですが、内容もほとんど忘れていたので、今回バーゲン商品につい手が出てしまいました。

 再見すると、正月休みに家でゆっくり見たせいかも知れませんが、三島由紀夫の名台詞「なかなか面白いぢやないか。」を呟いてしまいました。
 どうやら、以前の悪い印象は、多分に街角にある昔ながらの小さな本屋が大型チェーン店の進出のせいで閉店するシチュエーションが気に入らなかったのでしょう。しかし、これは時代の流れなのです。今では、私も、達観する年齢になってきたようで、二人の恋愛模様を冷静に楽しめました。
 それにしても、ロマンティック・コメディと称しても、そこは、昔のハリウッドでもなく、アチラの現代のカップルです。それぞれ別の相手と同棲中から恋愛が始まるのですから、やっぱり可愛い顔して肉食系のアメリカ人ですナ(笑)。

 それに、お約束のアメリカの文化とも言うべき映画についての薀蓄もしっかりあります。今回は、「ゴッドファーザー」です。ハンクスは「ゴッドファーザーには、人生のあらゆることがある(要旨)」と宣い、台詞の一節を真似ます。それをライアンが聞いて「男は皆、ゴットファーザーが好き」と言うのです。誠に、アメリカらしい楽しく粋な会話で笑えます。
 なんか、私も「ゴッドファーザー」を再見したくなりました。この名作も保有していないのですが、その面白さは十分知っていますのでバーゲン商品を探しましょうか(笑)。

 最後に、もう一度、「ユー・ガット・メール」は実に楽しいコメディでした。

 

ハマー・ホラー写真集

Img_0001 あけましておめでとうございます。
 さて、元旦早々、とんでもなくマニアックな本がアマゾンから届きました。左の写真が表紙の「ハマー・ホラー写真集」で、しかも、VOL..1でドラキュラ篇といいますから、恐れいります。もっとも、注文する方もどうかと思いますが(笑)。

 この本の内容は、タイトルのとおり、かつてイギリスでホラー映画を専門に製作していた映画会社ハマーフィルムのドラキュラ映画、しかも、クリストファー・リー主演の作品を中心にして、9作品のスチール写真を多数掲載しているものです。
 著者は、この分野の研究の第一人者であり、これまでも様々なDVDを発掘している、石田一氏であります。
 今回の快挙をお喜び申し上げるとともに、SF映画ファンとして感謝申し上げます。そして、VOL2は、多分、フランケンシュタイン博士のピーター・カッシングでしょう、きっと。ただ、このシリーズは、女優さんが難しいですネエ。大体、被害者ばかりなので、あんまり贔屓が居りません(笑)。

 それにしても、やっぱり、私の大の贔屓のクリストファー・リーが若かりし日に演じたドラキュラ伯爵の勇姿にただただ感動(?)します。できたら、少々高くても、アチラの本のように、ハードカバーの分厚い本仕様が欲しいものです。

 思えば、こどもの頃、キネ旬のホラー映画の特集号の故大伴昌司編集者による、リー主演第一作目の「吸血鬼ドラキュラ」の写真絵巻記事を見せられたおかげで、この道に迷い込んだ気がするのですが、当時は、ビデオも旧作上映館もなく、その雑誌を何度と無く眺めながら、まだ見もせぬ映画に思いを馳せ、その映画を見ることを渇望していたことを思い出します。
 しかし、実際にリーのドラキュラ映画を見たのは、3作目の「帰ってきたドラキュラ」でした。ガラガラの封切館で見て、リーのかっこ良さ(目が充血していた)にハマりました。今再見すれば、なんとも退屈な映画なので、どうしてあれほど魅力的に見えたのか、全くわかりません。多分、伝説の名編集者の大伴昌司のビジュアル・マジックのせいなのでしょう。一種の洗脳ですナ。
 そういえば、最近、彼の編集した怪獣物の本が次々に復刻されてます。彼の偉大(?)な業績と手腕の、何回目かの再評価が始まっているような気がします。

 全7作を眺めれば、クリストファー・リーのドラキュラ映画は、やっぱり第1作の「吸血鬼ドラキュラ」が格違いの名作です。歴史に残る当たり役というのは凄いですねえ、おかげで、リーは、超高齢にもかわらず、新スター・ウォーズには出るは、ロードオブザリング、その関連の最新作ホビットにも現在出演中(登場シーンは、もう全て撮影済みとか)です。まさに不死者の活躍です(笑)。今後の活躍をお祈りいたします。

 余談ですが、勝新の座頭市も、第1作の「座頭市物語」がケタちがいの名作です。ただし、リーのドラキュラ映画と違って、作品数自体も多いし、傑作、佳作、秀作もあります。どなたか、座頭市のクロニクル本の出版をお願いします。

 今年もよろしくお願いします。 

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