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2013年12月22日 (日)

ゼロ・グラビティ

Img_0001  「ゼロ・グラビティ」の映像は、予想以上に素晴らしいものでした。3Dのために、やたら客席に向けて飛んでくる破片がうっとおしいものの、地球の映像や漆黒の宇宙での船外作業のリアリティはとんでもないレベルです。無重力の中でハッチから宇宙船内に入るだけのシーンなのに、観客の私がどれほどに主人公にあわせて体と腕を浮かせたのか。久しぶりのことです。
 CG技術とは承知していますが、本当にどうやって撮影したのかと、驚きます。800円もするパンフレットによれば、あの成層圏を飛行する機内での無重力撮影は行われず、新たな撮影技術を開発したとのことです。ただし、その技術の中身は、まったく触れられていません(笑)。

 それにしても、宇宙で船体を掴むことの難しさ、ハッチの開く勢いの強さ、うねる命綱のもどかしさなどを映像は丁寧かつ美しく描いており、やはり、宇宙飛行士というものは、大変な仕事ということを再認識させられます。
 そのほか、「2001年宇宙の旅」の無重力の映像とは格段に進歩していますが、あのボールペンへのオマージュもあります。男性観客を意識した「エイリアン」への目配せもあり、映画ファンをしっかり喜ばせてくれます。

 ただ、ストーリー自体は、破壊された衛星の破片群に衝突され、宇宙に投げ出されたサンドラ・ブロックが、艱難辛苦を重ねて地球に帰還するまでのお話です。様々な試練が待ち構えていますが、ジョージ・クルーニーの奇想天外な登場以外は、割とストレートでした。
 どうやら、主題は、サンドラ・ブロック扮する主人公が、娘を事故で亡くして以来、生きる意味を見失い、人生を流されて暮らしていたのですが、この地球と隔絶されている過酷な宇宙空間での事故により、生死を彷徨った体験を通じて、再び生きる意義を見出し、自分の足でしっかりと立って歩き出すまでの、いわば一人の女性の再生のお話なのです。
 なにより、地球に生還し、自分の足で立ったたくましい姿がすべてを表しています。なにも、カメラアングルとブロックの白人女性特有の体格の良さのせいだけではありませんゾ。あの足の指で土を掴んだ力強さをご覧ください(笑)。
 ゆえに、映画のタイトルは、無重力という意味の「ゼロ・グラビティ」ではなく、やはり原題のとおりの「グラビティ(=重力)」が正しいのです。

 

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