グランドイリュージョン
映画「グランドイリュージョン」は、あっと驚く大仕掛けのマジックを次々とテンポよく、小気味良く展開します。
4人のマジシャンが、FBIやインターポールを相手に、テレポーテーションとしか思えないような不可能な銀行強盗や金庫強奪などを行うのです。そして、そのマジックを見破ろうとする強力な敵役も登場し、仕掛けられたトリックを暴きながら、次なるステージへ観客を誘うのです。
おかげで、序盤から中盤にかけて、鑑賞中は、一体どうなっていくのか、興味津々、すっかり引き込まれました。
ところが、ラストに至って、その真の狙いが明らかにされたとき、あまりのしょぼさに一気に心が萎みます。
そして、次には、暴かれたトリックの辻褄の合わなさに驚きます。第一ステージはともかく、第二の口座の盗みと配分のトリックは謎ときはないまま、第3の舞台では、二つの金庫と鏡のトリック?噴飯ものです。
それ以上に、一体、あの4人のマジシャンがこの犯罪に手を染めた動機が全くわかりません。少なくても、犯罪歴はなかったのに、一挙に指名手配犯です。それに見合う見返りは合ったのか?
数千年前から続く魔術の秘密組織は、走馬灯のかなたに消えさり、たった一人のお門違いの恨みを持った人間がいるに過ぎません。あんなヤツに3Dの立体映像なんか作れるのか?とっても、納得できません。
加えて、あの保険会社のオーナーは、どういう意図があって、参加したのでしょう。何の説明もありません。
第一、あんな強力な催眠術が可能なれば、こんな手の込んだ大げさな真似は必要ないと思います。
思えば、馬鹿馬鹿しいほど疑問がわきます。スピードとはったりのマジック映画、まさに、左手を2時間見せられていたのです。もし、これが、フリーパスでなかったら、怒り狂ったかもしません(笑)。
最後に、この映画関連で最も感心(?)したイリュージョンとなったのは、売り場では普通サイズと思ったパンフレットが、買ってみると、写真のように縦半分のパンフでした。どうやら、他のパンフが重なって陳列されていると錯覚したようですが、本当に、あっと驚くような読みにくいパンフでした。
ちなみに、上記のパンフの写真は裏面でした(笑)。わかりました?
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