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2013年10月31日 (木)

ディロフォサウルス

 ディロフォサウルスという恐竜の名前をご存知だろうか。映画「ジュラシック・パーク」で、突如、エリマキを広げ、毒液を吹きかけた小型恐竜です。もちろん、エリマキや毒液は、映画の創作であり、化石などからは、そうした痕跡は見つかっていない、というか、実際は、まず、そんな特技は持っていないのでしょう。

 今回、何故か、この恐竜の模型が、アメリカの玩具メーカーのサイドショウから発売されました。「ダイナソーリア」という恐竜模型シリーズの最新のマケット商品です。ティラノサウルスから始まった、このシリーズは、精緻な造型で人気が高いのですが、どうせなら、こんなマイナーな恐竜ではなく、もっと有名処を発売して欲しいものです。今回は、幸いなことにサイズが小ぶり(といっても、長さ42cmはあります。)でしたが、これ以上増えると、もう置き場に困ってしまいます。なんせ、アパトサウルスなど長物は、箱詰めのまま部屋の隅に鎮座しているのですから(笑)。

 それにしても、アメリカのメーカーというは、なんとも発売日が悠長なものです。予約したのは、いつ頃だったでしょう、本当にすっかり忘れたころに突然やって来ました。受け入れ側にもスペース確保など諸々都合があります(笑)。

H251031_0121  ともかく、ご紹介します、二つのトサカを持つトカゲこと、ディロフォサウスルの夫婦像です。夫婦仲は円満そうですが、オスの顔は凶暴そのものです。リアルな皮膚感など、高度な塗りの表現をお楽しみください。H251031_005 H251031_0111

2013年10月22日 (火)

マイ・ブーム クロニクル

 映画「クロニクル」は、どうにも後を引きます。いま、まさに、マイ・ブームなのです。
 ヤオフクなどを漁っても、やっぱりパンフレットは見つかりません。ところが、既に英国ではブルーレイが発売されています。しかも、DVDと違って、日本と米国が同じ販売圏になっているせいか、日本語字幕付きなのです。そのブルーレイがなんと出品されているのです。こうなれば、日本発売日まで待てません。もう一度、しっかり見たい,、あのクリプトン星から来た宇宙船を(笑)。・・・ということで、落札してしまいました。

 こんな私を見かねてか、この映画を紹介してくれた友人からチラシをいただきました。このチラシも配布部数が少ないようです。 ありがたいことです。Img_0001

 チラシの表紙に使われている屋上のシーンも忘れられません。あれ、3人だったけ?

Img_0002  裏面の解説によると、宣伝口とは思いますが、全米ナンバー1ヒット、クロニクル現象を起こしたそうです。さもありなん、うん、うん。

 また、この新人監督は、ジョシュ・トランクという名ですが、この作品のヒットで、あの駄作の大作「ファンタスティック・フォー」のリメイクを演出するようです。
 ・・止めた方が良いと思います。どんなにセンスが良くても、無駄なものもあります。新たな才能を潰してしまうようで心配です(笑)。

 さらに、アンドリュー役のディン・デハーンは、「アメイジング・スパイダーマン2」の敵役を演じるとのこと、これは似合いそう。

Img  ほら、もう、ブルーレイが届きました。劇場公開版とは別に、エクステンデッド版が付いています。誠にお徳ですよ。さきほど隙を見て、居間のデッキで日本語字幕版が映ることだけは確認できました。さあ、お楽しみは、これからだ。

 それにしても、ブルーレイについては、もう日本での発売日を待つ必要もないですなあ。USアマゾンでの注文で、早く家庭で楽しめますカナ?

<追伸>

 翌日になって気がつきましたが、日本のアマゾンでも、この映画のブルーレイが販売されています。北米、つまりUS版で、日本と同じリージョン1です。ところが、ユーザーの声を聞くと、日本語字幕も吹き替えも入っていないそうです。一方、英国、つまりUK版には、商品説明には記載がないものの、日本語字幕も吹き替えも入っているのです。つまり、わたしが落札したブルーレイです。どうやら、リージョン・フリーの盤らしいのですが、どうして、こんなことが起こるのでしょう。 どなたか、業界の事情通の方に教えてもらいたいものです。
 加えて、この映画は、2012年の公開の作品で、日本ではこれまで未公開、お蔵入りだったそうです。だから、劇場料金が1000円だったし、DVDもブルーレイも欧米では既に発売されていたのです。
 ・・・まだまだ、劇場公開後すぐに、居間で映画を楽しむことは先の話らしい。ま、楽しみは先の方が良いかも。あんまり直後に見ると、せっかくの感動の憑き物がかんたんに落ちてしまいますから(笑)。

2013年10月20日 (日)

アトム

 密かに恐れていた、映画「リアル・スティール」に登場するボクシング・ロボットのアトムの模型が発売されました。しかも、サイズが40cm強もある大型のフィギュアです。
 なにしろ、このブログ(2012.1.2)で、ロボット史上の名機の候補とさえ持ち上げたロボットなのです。その手前、多少高価でも購入せざるを得ません。
 誠に、好きな映画にはお金がかかります(笑)。入れ揚げる様なものですナ。ちなみに、DVDは既に購入済みでした。

 さて、では、その勇姿をご紹介します。

H2510202_0011
 腕や足は多少稼動します。しかも、大きな割には、二本足で直立できる優れものです。体表のさびや戦い跡の凹みなど、まことにリアルに作られており、映画の感動がよみがえります。H2510202_0061

 とりわけ、へのへのもへ字のような顔も良く再現されています。

 最後は、ロボット紹介ブログの恒例である後姿をご覧ください。なかなか精巧な造型です。 H2510202_0041

いやあ、また、この映画を観たくなりました。今夜は、このDVDを見ましょうか。

2013年10月19日 (土)

クロニクル

 「クロニクル」という映画が、宣伝もなく、ひっそりと公開されています。只今現在、月に20本超の映画を劇場で見ている友人の映画愛好家が「面白い」とお墨付きをくれたので、早速観に行ってきました。

 手持ちのビデオカメラで、ドキュメンタリーのように撮る、いま流行のいわゆるモキュメンタリー方式のSF映画でした。
 ストーリーは、3人の高校生が、得体の知れない物体に触ったため、超能力を得て、最初は些細ないたずらから、徐々にその能力に溺れていくというものです。
 突然備わった超能力は、サイコキネシス、つまり念動力であり、この映画は、その威力を映像で見事に描いています。
 思えば、これまでも超能力をテーマにした映画は数々あって、古くは「フューリー」の念動力などが、血管の描写を通して当時としては比較的良く出来ていました。ホラー映画の代表のような「キャリー」も一種の超能力少女のお話です。今回、その有名なラストシーンへのオマージュシーンがありました。思わず笑いました(笑)。
 最近は、CGの進歩で、Xメンシリーズをはじめ、テレポーテーションを描いた「ジャンパー」や異星人の逃亡者である「アイ・アム・ナンバー4」など、絵空事をいかにもリアルに見せることができるようになり、こうした類の映画がやたら増えてきました。
 そうした中でも、今回の映画の超能力のシーンは、初監督さんらしいですが、抜群のセンスの良さを発揮して、低予算という印象を与えません。
 念動力を得たばかりの頃は、ユウ・チューブの投稿映像のような雰囲気で演出し、空中浮揚ではその楽しさを描いています。とりわけ、大空でラグビーに興じるシーンは、宮崎駿やスーパーマンなど様々な飛行シーンを見てきたのですが、そうした映像とはまた一味違う空や雲を描き出し、その才能に目を見張ります。この空のシーンが一番のお勧めです。
それに、屋上で主人公達がたむろするシーンも、足下に広がる街の佇まいの映し方がなんとも味があって素晴らしい。映画の良否は、予算ではなく、センスだということを改めて思い知らされます。全編通してなんとも惚れ惚れするセンスです。

 さて、この物語は、家庭内では、母が病床、飲んだくれの父からは日常的にDVを受けて、外ではいじめられっ子の主人公の一人が、ビデオカメラを一日中回し続けるようになってから、始まるのですが、何故、不自然にもどこでも持ちまわるのかという心理的な分析(DV?)は、友人に任せるとして、モキュメンタリー映像として、カメラをサイコキネシスで動かして自分たちを撮るという発想には感心しました。モキュメンタリーの怪獣映画「クローバー・フィールド」の消去忘れの前映像の活用にも似た発想です。ただ、カメラの画質が断然良くなっており、見やすさは倍増です。
 ともあれ、この主人公が、おのれの能力に酔いしれていくシーンは、私のお気に入りの平井和正のSF小説「幻魔大戦」に登場するサイコキネシスの巨人である東丈を思い起こします。もう、たまりません。しかも、 最後の警察やもう一人の主人公との戦いは、なんとも見事としか言い様がありません。パトカーが一斉に吹き飛んだり、銅像の矢が突き刺さるなど、その発想と映像が素晴らしい。街中で空中に浮かぶ姿も妙に心に残ります。

 最後に、この映画は、結局、裏スーパーマンだったのですね。謎の物体の正体は、どっかで見たことがあると思っていたら、クリストファー・リーブ主演の映画「スーパーマン」に登場するクリプトン星から乗ってきた星型の宇宙船にそっくりです。しかも、最後は、どうみても、善き人スーパーマンその人が誕生したのではありませんか。

 それにしても、こんな面白い映画のパンフレットが発売されていないのは何故かな?。どなたか、知っている方は教えてください。

2013年10月14日 (月)

ブロントザウルス 復元

 塗装に失敗、墜落したままになっていたブロントザウルスのキットをやっと完成させました。
 それにしても、この1週間の作業はまったく散々でした。起死回生の手法として、昔の復元図に多いブルー系ダーク色に上塗りしたものの、なんとも生物感が出ずに断念。どうやら、キットの彫(しわ)が深すぎるような気がします。
 次に、エナメル塗装した表面だけを除去することにしましたが、これも失敗。結局は、全部塗装を剥ぎ取ることにしました。
 おかげで、毎晩シンナーの匂いが立ち込め(換気扇が詰まったため)、家族の顰蹙を一身に浴び、しかも、爪の間の塗料がなかなか落ちません。なおかつ、本当に、一度塗った塗装を完全に取ることは難しく、悲しい作業が続きました。
 何度も言いますが、塗装作業は、十分準備した上で、計画的に行うことが必須ですネ。

 さて、そのむなしい作業も週末には終了しましたので、この三連休を利用し、再チャレンジです。今回は、ラッカー塗料を中心にすることとし、色合いは、体表がダークイエロー系で、腹部はホワイトのツートンカラーです。愛称は、ツートン君に決まりです。
 濃淡をつけながら、エアブラシをこまめに吹き、さらに、ラッカーのクリアブルーとクリアオレンジで斑点状にアクセントをつけています。
 仕上げは、頭部と腹と手足のみ、エナメル塗料のクリアオレンジやブラックでシャドウ部分を筆塗りです。
 もう、これで完成です。苦節(笑)1週間で、ブロントザウルスが復元できました。
 ではご覧ください。
 ただ、模型の体長が長いため、背景のサイズが足らず、完成写真がいつも以上に芳しくないことはご了承ください。その分、写真の枚数は多めに用意しました(笑)。

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2013年10月13日 (日)

ヒッチコック

 サスペンスの巨匠といわれたヒッチコック監督の「サイコ」の製作エピソードを映画化した、その名も「ヒッチコック」をレンタルDVDで観ました。
 ヒッチコックには、アンソニー・ホプキンスが扮し、その妻をヘレン・ミレンが演じます。名優同士の演技合戦という趣向でしょうが、それより、「サイコ」の主演アンソニー・パーキンスやジャネット・リーのそっくりさん演技が楽しめました。特に、アンソニー・パーキンスの素顔やしぐさなど、いかにもホンモノらしく見えて、笑えます。
 また、ヒッチの金髪美人好きもそこそこ描かれていますが、いろいろの批評を読んだ感想では、実際はかなり変だったような気がします。やはり、天才は普通でないというのが当たり前なのでしょう。だから、あれだけの傑作群がつくれるのです。

 お話自体は、あのエド・ゲインの大量殺人の実話を映画化しようとしたため、当時の映画会社の無理解、映倫の頑迷さ、周囲の良識人たちの反発、そして長年のパートナーである妻との溝など、「サイコ」製作中の苦労話を描いたものですが、まあまあ、ごく普通の出来です。ただ、冒頭とラストのシーンは、まさに、ヒッチコック風の秀逸な描き方です。そこは感心しました。
 それにしても、「サイコ」は、あの実話から、よく、あんな上品で、斬新な映画にまとめたものです。ヒッチと妻が完成前に必死で再編集する場面は感動モノです。作品を生かすも殺すも見せ方です。昨今のホラー映画のグロテクスさは反省して欲しいものです。

 ヒッチコックという監督は、フランスや日本では、サスペンス映画の神様のように崇められていましたが、アメリカでは、スリラー物が格下と思われていたためか、アカデミー賞ににも縁遠かった(残年賞のみ受賞)模様です。一部の映画監督などには、かなりの影響を与えていますし、マリリン・モンローでもあるまいに、今回のように映画化が実現するのですから、大衆には人気が有ったと思います。どうやら、ハリウッドの業界筋に嫌われていたような話もどこかで読みましたが、実際はどうだったのでしょうネ。
 
Img  個人的には、こうした映画製作の裏話的なエピソードが大好きなものですから、なかなか興味深く鑑賞させていただきました。ヒッチコックの生活ぶりも面白い。今回のジャネット・リーは、本物より好きです(笑)。
 惜しむらくは、もう少し、ヒッチの撮影技法を紹介して欲しかったものです。伝説のシャワー・シーンにおけるスタントの顔を黒く塗っていたのは、いかにも、でしたが、あのシャワーのノズル自体の工夫などを登場させてほしかったのは、私だけでしょうか。
 ちなみに、フランスの映画監督のフランソワ・トリュフォーがヒッチコックにインタビューしてまとめた「ヒッチコック映画術」という本は、大傑作です。ヒッチコックのすべての映画に関して、さまざまな裏話を載せています。ヒッチコック本人からの話ですから、迫力があります。
 「断崖」の牛乳入りコップに仕掛けた豆電球、「めまい」の伸びる階段、「白い恐怖」の巨大な手、「サイコ」の正面に水が出ないシャワーノズルなどなど、CGのない時代で、さまざまな意表をつく撮影の工夫が紹介されます。そして、ヒッチの人を喰ったような人柄まで描き出しています。「たかが映画じゃないか。」などの逸話もあります。若い映画ファンの皆様、大型本ですが、機会があれば、是非、一度手にとって、ヒッチコックの創造の秘密をお楽しみください。 

   

 

2013年10月 6日 (日)

ブロントザウルス ダウン

 昨日、押入れを整理していたら、海洋堂製の恐竜のキットが出てきました。その名も「ブロントザウルス」です。かつては、恐竜の中でも、最も有名なもののひとつであり、勇壮な「雷竜」の和名でも知られていましたが、その後、命名されていた化石が、実はそれ以前に発見されていた恐竜だったことが判明し、学名が命名の早いもの順という方式に則って、由緒ある名前を奪われ、いまや「アパトサウルス」という名で呼ばれています。ブロントザウルスは、学問上も完全に絶滅してしまいました。

 さて、今回のキットは、旧来の復元図に基づく、尻尾をだらりと地面に垂らしている姿なのですが、実は、復元した頭も別の恐竜のものだったため、そのまま間違ったままの丸顔が付いています。現在の復元図では、長い頭と尻尾をつり橋のように水平に吊っており、しかも顔の長い頭なのです。
 ただ、私にとっては、この姿がこども時代から焼きついたままであり、科学的に間違いだろうとなかろうと、断じて、これが雷竜なのだ(笑)。

H251005_0011  折角、押入れから発掘したので、思い立ったが吉日とばかり、組み立ててみました。ソフビなので手順は簡単なのですが、ともかく、キットが長い(65cm)のです。作業台一杯の状態のため、予想以上に作業が困難を極めました。少し角度を変えると、尻尾や頭が周りにぶつかりますし、台からはみ出ますので、塗装の換気の範囲を超えるのです。

 さて、グレイのサーフェイサーを吹き、下塗りの準備ができたのが、次の写真です。H251005_0081

H251006_0011 そして、いつのもとおり、ラッカー塗料で、ダークイエローで下塗りです。明暗もつけました。3枚目の写真です。ここまでは至極順調でした。

 さあ、次からが、エナメル塗装を用いた仕上げの塗装です。しかし、ここからが悪夢の始まりでした。
 定番のクリア3色手法が、どうも、うまくいきません。なんとも、グリーン系の色合いが似合いませんし、サイズが格段に大きい(横に長い)せいか、液タレが目立ち、生物感がまったく出ません。

 一旦、シンナーでエナメル塗料を剥ぎ取りましたが、なんとも無残です。起死回生の一手も打ちましたが、仕上げの塗料作業で泥沼化です。
 ともかく、2日目は、ここで一旦断念です。今回は、一旦、撤退して、作戦の練り直しです。まさしく、ダウンしました。
 しかし、思いつき行動の結果は、こんなものです。反省しています。 

 たかが模型作りですが、ものづくりをなめてはいけませんナ。参った・・・。 

ドラキュラ 1979年版

Img  1979年に製作された「ドラキュラ」が、この度、ブルーレイで発売されました。これまで、ビデオは発売されていました(絶版)が、DVD化はまだでした。それが、いきなり、ブルーレイ化です。何故でしょう?、事情を知っている方は是非お教えください。

 この映画の主演は、当時、ブロードウェイの舞台「ドラキュラ」で大人気となった、フランク・ランジェラです。多分、舞台人気を当て込んで、映画化をしたのでしょう。日本ではこの俳優さんを知らない人が多かったのではないかと思います。
 しかし、ライバルのヘルシング教授には、なんとイギリスの名優で大物のローレンス・オリビエが扮し、ヒロインのルーシーに、新進女優のケイト・ネリガンの起用です。当時、彼女は、サスペンス映画「針の眼」で、車椅子の夫がありながら、謎めいた訪問者と浮気をしてしまうという人妻役を演じており、私、結構、贔屓にしていました。さらに、曲者役者のドナルド・プレゼンスも精神病院の院長の役で助演しています。出演者はA級クラスであり、 後年のフランシス・コッポラ監督の「ドラキュラ」の豪華出演陣の魁ともいえます。
 また、映像も、ゴシック調で重厚です。嵐の中で帆船が遭難し、精神病院が建つ断崖に打ち寄せられるシーンなど、セットも含め、もうハマー・フィルムとは雲泥のお金を掛けた大作でした。

 しかし、金をかければよいかというと、そうではない証明のような映画でした。凝りまくったセットや映像などの雰囲気はなんとも凄く、出演者も豪華だが、肝心の主演のフランク・ランジェラが、舞台向きだったかもしれませんが、映画の主役としては荷が勝ちすぎました。とても、スクリーン上でのドラキュラの凄みはありませんし、吸血鬼との愛というテーマにも、色気が足りません。
 しいて言えば、城壁を逆さに這い回るシーンや一瞬で動物に変身するシーンは、一定の評価をしますが、どうも、ブラム・ストーカーの定番の話だけに、今回のアレンジが全く面白くないのです。
 ドラキュラとの愛の話なら、喜劇「ドラキュラ都に行く」が数倍面白い。そういえば、この映画もまだDVD化されておりません。余談ですが、これは是非、DVD化をお願いしたいものです。
 ともかく、封切時の感想としては、一言で言うと、大作のくせに、ぱっとしなかった映画、と記憶しています。

 さて、今回、再見したのは、ブルーレイの画面なら、ひょっとしたら、映像面から面白く見ることが出来るかもしれない(笑)という一縷の望みを持ってのことでしたが、やっぱりイケません。それどころか、画面が見えすぎて、吸血鬼のメークアップなどに粗がでます。これは考えものです。(もっとも、ブルーレイの割には画質は低レベルでした。)

 結論として、面白くない映画は、いくら画像が良くなっても、やっぱり面白くないという、当たり前の真実を再確認いたしました(笑)。

2013年10月 5日 (土)

アビス 完全版

Img_0001  久しぶりに、ジェームス・キャメロン監督の「アビス」を見ました。いや、正確には、「アビス 完全版」です。ラストに、宇宙人がしっかり出てくるものです。別に、最近の深海ブームに乗ったわけではないですが、なぜか、この映画だけ、キャメロン監督の初期の作品のうちでDVDを保有していなかったのです。実は、今回安売りで購入したのです(笑)。

 再見すると、さすがにキャメロン監督です。海底基地のリアルさはただ事ではありません。まあ、エド・ハリスが頑張っていますが、作品的には、全般的に地味です。
 見所は、やっぱり、ヒロインを一度、わざと溺れ死なせて、蘇生されるという荒業です。あれは一番記憶に残ります。あとは、深海に潜るための液体の入った潜水服のシーンです。何度見ても、同じように吐きそうになりますナ(笑)。

 この映画で、初めてCG映像が実験的に使われています。例の大蛇のような水柱の映像です。技術的には、まだまだアニメのような感じです。次の作品である「ターミネーター2」で本格的に採用し、CGによる映像革命を起こすのですが、まだまだ、初期の段階ですネエ。

 完全版の見せ場は、ラストの宇宙人の映像だったと思いますが、今の眼で見ると、やっぱり造りがチャチ?かな。それに、あまりに、宇宙人も人類も、性善説な世界観ですなあ。その後の宇宙人への人類の陰謀が心配になりました(笑)。

 

2013年10月 3日 (木)

ガケップチ・カッフェー

 映画「バグダッド・カフェ」から着想されたと思われる漫画の題名が判明しました。タイトルに崖っぷち・・が付いていた、かすかな記憶を頼りに、ネットで検索したところ、意外にすぐに判明しました。その名は、「ガケップチ・カッフェー」でした。

 案外、私の記憶力も捨てたものじゃないと自惚れていたら、連載されていた週刊誌が全然違いました。記憶違いも甚だしく、なんと青年漫画誌の「週刊モーニング」なのです。一体、どこで見たのでしょうか、その記憶が全くありません。・・・まあ、連載時期が1992~93年ですから、20年も昔のことですから、当然でしょうかナ。

 この「ガケップチ・カフェー」については、ネットの中でも、何人かの人達が評価し、懐かしがっています。あるサイトの情報によると、連載された話は、10話まであるようですが、単行本は、前半の5話までしかありません。どうやら、大前田りんという作者が病気になったため、途中で連載が打ち切りとなったそうです。おかげで後半の6話から10話までは、単行本化も実現しなかったようです。誠に残念です。

 なお、この漫画は、復刻などの要望も多いのか、つい最近まで、電子書籍(?)で配信されていたそうです。・・・これも残念です。残り5話を見たかった。

 是非、講談社におかれては、完全版の復刻をよろしくお願いしたいものです。

 ちなみに、我家の本は、依然として見つかりません。女性漫画誌の連載ではなかったので、女房殿に聞いても、知らないはずです。

・・・しかし、ついに本を発見しました。では、その表紙をご覧ください。

Img

 ついでながら、男の名は、佐留多(サルタ)、女の名は、百合枝ちゃん(多分)といいます。そしてカフェの名は、「崖の下ドライブイン」、その後、改装して「SALTA  CAFE」となります。

 それにしても、この作者は、結構な映画ファンです。「ジェリコの壁」とか、「君の名は」とか、映画ゆかりのタイトルが様々出てきます。しかも、若い人は多分知らないクラシックな香りのするやつですぞ。

 ますます、続きが読みたくなりました。

2013年10月 2日 (水)

傑作SF映画選 Part2

Img  B級映画をdvdで発売する、大変ありがたいシリーズ「傑作SF映画選」から、今回、2本の作品を紹介します。いずれも、往年のSF映画少年なら、誰でもその写真を見たことのある有名なモンスターが登場するのですが、映画本編を観るのは、多分、このDVD化によって初めての人が多いのではないでしょうか。

 まずは、「モグラ人間の叛乱」です。モグラ人間は、大きな爪の手と愛嬌のある顔が有名です。ビリケン商会のモデルにもキット化されていますし、アチラ(米国)では、フランケンやドラキュラ、狼男などと肩を並べてフィギュアが販売されています。
 さて、映画は、予想外にまともです。もう、Z級のシロモノと想像していたのですが、当時としては、結構、頑張っています。もちろん、B級映画の範疇ではありますが、地球の内側の異世界のお話です。いわば、「地底探検」と「タイムマシン」を掛け合わせて、逆モーロックをモグラ人間に仕立てた内容です。・・・とはいっても、未見の方がわざわざ見る必要はありません(笑)。

 2本目は、これも有名な「戦慄、プルトニウム人間」です。プルトニウム爆弾の実験中に事故にあって、体が巨大化する人間の お話です。これが好評だったようで、続編もあるようです。その続編の方の巨大人間の容貌が、片目が潰れており、どちらかというと、そちらが有名かもしれません。こちらの巨人獣は、放射能で髪が抜け、まるで、アラジンの魔法のランプの魔神のようです。
 その後も、巨大女の映画などが作られ、後世に与えた影響は大きいものがあります(笑)。・・・こちらも、あえて見る必要もないでしょう。

 いずれにしても、B級SF映画の歴史にこうした作品があったことを教養として知っていただくだけでよろしいかと。
 しかし、良い時代になりました。こうした少年の頃憧れた(?)作品が安価(1000円弱)で入手できるのです。 ほんとに幸せな時代です。このひと時を精一杯楽しみましょう。

2013年10月 1日 (火)

バグダッド・カフェ

 またもや、今更ながらの第4弾として「バグダッド・カフェ」を観ました。

 ともかく、不思議な魅力をもつ映画です。

 ハイウェイに置いてきぼりにされたような寂れた「バグダッド・カフェ」という名のカフェ&モーテルに、ワケありの太っちょのドイツ人のオバさんがトランクを引きずって現れたところから、物語は始まり、怒りんぼの黒人の女店主やその家族、そして、唯一、私が名前を知っているジャック・パランスが扮する変な画家などの常連客たちとの日常のスケッチの中で、彼女の人柄や特技のマジックが人気を呼び、カフェが流行り、そして周囲の人たちも変わっていくというストーリーです。

 どっかで、見たような設定と思ったら、女性漫画誌に連載されていた漫画「○○○・・・(題名を忘れました。)」と同じでした。そうか、元ネタは、この映画でしたか。どっかに単行本1巻有った筈ですが、見つかりせん。
 漫画の方は、ある寂れた国道沿いの喫茶レストランに、ワケありな一人の女が現れ、男やもめの店主(確か、サルという名?だった記憶がある)を手玉に取りながら、生来の客あしらいのよさから、トラック野郎たちの溜まり場として繁盛しだすというお話です。女房殿の愛読雑誌の連載でしたが、途中で打ち切りになったのか、単行本も第1巻で、残りは発刊されないままでした。私、けっこう、このワケありなヒロイン像が気に入っていたのに、残念でした。

 映画の方は、映像がなかなか凝ったカメラアングルや人工的な色合いで処理されてある上、なにより太った白人と黒人の女店主のヒロイン二人が枠外の個性派であり、家庭内のDVD視聴では、しばらく感情移入が難しい代物でした。正直、前半は、思わせぶりな演出が輪を掛けて、なにがなんだか分からず困りました。
 しかし、白人の太ったオバはんが、汚い事務室を勝手に掃除してからが、俄然、面白くなりはじめます。あとはもう言うことはありません。本当に、映画としては、上等に素敵な作品でした。世の女性達にとっても受けそうな映画でもあります。でも、なんか、やっぱりこのヒロイン達は、決して私の趣味ではありません(笑)。

 ところで、あのドイツ女性は冒頭の夫といつ離婚したのかな?それに、男性用の衣装は何故? 映画の中で説明はあったのかな?・・どうも、気になります。

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