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2013年8月18日 (日)

海底二万里

Img_0001  ジュール・ベルヌの小説「海底二万里」の新訳が新潮文庫から出た、と博覧強記の大先輩からお聞きしたのは、去年でしたでしょうか。やっと、その新潮文庫上下2巻を買いました。
 ジュール・ベルヌは、ご存知のとおり、空想科学小説の草分けのような19世紀末の作家で、その様々な冒険話は、私の小学校時代の愛読書でした。丁度その頃、少年少女向けのベルヌ全集が発刊され、毎月(?)発売されるのが楽しみでした。確か、影絵のような挿絵が印象的な本でした。多分、実家のどっかにあると思います。

 さて、今回の新訳版は、かなり正確に翻訳されたようで、それぞれ巻末に、文中にある様々な固有名詞などに関して注釈がついています。上巻では50ページ、下巻では66ページにも及ぶ有様です。この夥しい注釈は、当時の博物学者から魚の学名まで記載されており、ここを読むだけでも楽しい限りです。

 そして、この小説で、やっと長年の疑問が解消されたのです。
 こどもの頃に読んだ本では、ネモ船長の潜水艦ノーチラス号を襲う海の怪物は、大ダコでした。ところが、当時公開されたディズニー映画の「海底二万マイル」では、大イカに代わっていたのです。その大イカとの戦いのシーンやノーチラス号のデザインの素晴らしさにすっかり魅せられたものの、当時の私としては、愛読書と違うことには、多少というか、かなり納得できなかったものです。
 ただ、今となっては、海の巨大生物と言えば、今のところ、ダイオウイカの方が信憑性も高く、ディズニーの慧眼だったともいえますが、何故、こんな相違が出たのか不思議でたまりませんでした。

 この新訳本の解説によると、どうやらベルヌは頭足類のイカとタコの区別が付いていなかったというのです。小見出しには、「大ダコ」と記していながら、文中では、ダイオウイカの足のことを記載しているような矛盾が見られるそうです。タコを食べない西洋人(南仏を除く)には区別がつかないのでしょうネ、納得しました。密かに少年少女向けの本の出版社の誤訳を疑っていたことをここでお詫びします(笑)。

 ちなみに、この題名の単位についても、原題は、「海底二万リユー」となっており、この「リユー」という単位は、実際は3海里(5.55km)に相当するようですが、ベルヌはそれを4kmとして換算しているそうです。また、映画の「マイル」は全く違う単位だそうでして、これまでの邦訳の例に従い、結局、日本の「里」=3.927kmを題名に採用したとか、本当に翻訳は難しいものです。

 なお、ディズニー・シーができたおかげで、以前のブログでもご紹介したように、我が家にノーチラス(オーム貝のラテン名)号の模型が増えて困ってます(笑)。今、新作の映画が作られている噂を聞きましたが、どうか、名作は、そっとしておいて欲しいものです。

H250818_006 ちなみに、我が家の廊下の一角に最近到着したのが、一番上の小さなタイプで約12cmのものです。依然として、最大級のタイプは、物置の奥深く眠っています。 

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