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2013年6月23日 (日)

殺したいほど愛されて

Img_0002  先日、初DVD化された「殺したいほど愛されて」を視聴しました。この映画は、レックス・ハリソン主演の名作「殺人幻想曲」をリメイクしたものです。主演を二枚目役者ではなく、ダッドリー・ムーアにして、ドタバタ調の喜劇に仕立てあります。

 実は、この映画は、VHSは発売されていたものの、長らくDVD化されなかったもので、そのDVDの登場をやきもきして待っていました。何故かって?、もちろん、若き日のナスターシャ・キンスキーが、美人のイタリア妻の役で共演しているからです。

 ストーリーは、世界的に有名な指揮者が、イタリア人の美人妻の浮気を疑い、嫉妬のあまり、殺人を計画するお話です。もちろん、ハリウッド流の喜劇ですから、そこは安心してドタバタ劇を楽しめばよいのです。
 かつて観た記憶では、彼女の魅力だけがこの映画の一番のお勧めです。あられもない下着?姿に、仮装パーティ用の豚のマスクをした彼女は、一見の価値があります(笑)。ともかくも、いつも、ミニスカートで大胆に、愛する夫に迫る姿は、その裏で浮気をしていると思えば、ダッドリー・ムーアならずも、殺したくなりますネエ。是非、若き日の美女の旬をご覧ください。
 

 しかし、家庭でDVDを再見していると、ナスターシャ・キンスキーの容姿に、あの狂気の実の親父の顔が重なります。やっぱり、似ていますね。思えば、美醜は紙一重のちがいでしょう。
 やはり、映画を観る側のコンデションというのは、ありますねエ。こちらが歳を重ねた分、目が厳しくなったのか、心移りりしたのか、良くわかりませんが、想い出としてそっとしておくのが良い作品もあるということを再確認しました。

 ちなみに、ハリウッド古典となっている「殺人幻想曲」は、既にDVD化されていますが、少々DVDの価格が高すぎます。以前にVHSで見た印象も、画質が悪く、さほどでもなかった?せいか、「多分、DVDも画質が悪いだろう」という、ぶどうに毒づくイソップの狐の心境になっています。ハリウッドの古典作品は、本当にどれも値段が高いくせに、画質や音質が悪く、積極的に観る気がしません。メーカーさんは、なんとか改善して欲しいものです。

2013年6月22日 (土)

シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~

Img  本日、フランス映画「シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ」ともう1編を同時上映した上映会に参加しました。私としては、普通は絶対に行かない類の映画だったのですが、映画愛好家の肩書を有する友人から、なかなか心を動かす宣伝文句プラスご丁寧なご招待を受け、足を運びました。

 この映画は、私の敬遠する「いわゆるフランス映画」ではありません。アメコミとCGの世界に堕落した今のアメリカ映画より、よっぽどハリウッド映画らしい映画ではありませんか。
 私の愛してやまないビリー・ワイルダー監督のドタバタと粋と恋を心地良くブレンドした喜劇、そうした、今はハリウッドがすっかり失ったハートフルコメディの傑作ではないですか。
 もう、冒頭のタイトルの文字や絵からして、ハリウッド調でわくわくしました。もっとも、その当時の映画がヨーロッパへの憧れを表現したものだったのかもしれませんが、なんとも古典的で小粋な雰囲気が堪りません。

 この映画の持つ上質の笑いを堪能しましたので、思わず、パンフレットを買ってしましたが、ともかく、こうした映画が、通常の劇場で上映されないところが、最近の観客?あるいは興行主の目のなさでしょうか。誠にもったいない、映画の面白さ、観客を幸せにする脚本がここにあります。是非、皆さん、機会があれば、是非、ご覧ください。忘れていた笑いを思い出させてもらえますよ。

 ところで、併映の「屋根裏部屋のマリアたち」も、実は、なかなかのコメディです。どうして、これが「フランス映画」なのでしょう。ラストなど、往年のハリウッド恋愛喜劇のようにわかりやすいお話になっているぢゃないですか。
 この作品も、やっぱりパンフレットを買ってしまいました。屋根裏部屋を天国に例えた寓話だと喝破した友人に感心します。もっとも、わたしは、清潔なマリアだけにぞっこんです(笑)。パンフレットによると、このスペイン人の召使を演じた女優さんは、ナタリア・ベルベケさんというアルゼンチン生まれの人らしい。スペイン人どころか、南米の情熱を感じますな、やっぱり。
 この作品については、また、別の機会にお話しましょう。大変、気に入りました。Img_0001

 それにしても、最近の、タイツをはいたような主人公たちの馬鹿げたストーリーの映画は、もう、たくさんです。こうした笑いと夢を与える映画をもっと一杯作って欲しいものです。

 

2013年6月 9日 (日)

エンド・オブ・ホワイトハウス

201368  こういう、まっとうな娯楽アクション映画がいい。★★★★です。
 なにより、世界の中心であるホワイトハウスが、北朝鮮のテロリストに占拠され、大統領と韓国首相が捕われてしまい、それを救うのが、ある失態により閑職に追いやられていたシークレットサービスの主人公一人という設定がいい。
 そして、大統領を救出する展開が理にかなっています。冒頭のテロリストのよる攻撃は、ホワイトハウスの護衛を皆殺しにするという度派手な戦闘になっていますが、大型輸送機や重火器による攻撃は、口径の大きな弾に撃たれた側の衝撃の演出などをきちんと描いており、わずか13分という時間ながら、戦慄が走るほどの、活劇としての名シーンとなりました。
 また、この手のお話には、お約束のような、無能な将軍の失策による味方の大損害もしっかりあります。
 さらに、パンフレットによるとホワイトハウスをそっくりセットで建てて撮影したとか、やはりCGとは違うリアルな迫力が感じられます。その製作態度は立派です。

 なお、この映画は、「300」の「ジェラルド・バトラー」が主演で、筋肉もりもりの活躍をするのですが、それ以上に、何にでも出演する「モーガン・フリーマン」がいい。大統領代理に指名されたときの、一瞬息を呑む、受けの演技、まさに名演技です。はじめて監督「クリント・イーストウッド」の言うリアクションの意味がわかったような気がしました(笑)。

 それにしても、やっぱり、活劇は、意表をつく設定と、理に合ったストーリーと、度派手な明るいアクションです。そして、ハッピーエンドが肝です。もっとも、この映画は、けっこう、悲惨に人質が死にます。ただ、大統領とその息子が無事だったのがハッピーエンドです。ぼろぼろの国防大臣は、儲けものです。韓国大統領の扱いは、韓国国民には少し残念ではないでしょうか。

 ・・・しかし、ホワイトハウスをあそこまで壊す映画に対して、米国政府は寛容ですねえ。立派です。それとも、高をくくっているのかな?
 

2013年6月 8日 (土)

七人の特命隊

201366 「七人の特命隊」というマカロニ・ウエスタンは、以前、このブログでも紹介しましたが、この映画パンフレットを私の書棚で発見したのです。確かに、劇場で観た事は記憶にあるのですが、その内容については、全く覚えておりません。
 TVシリーズ「ライフルマン」で有名なチャック・コナーズが主演しており、七人の侍よろしく、ナイフ使いや怪力男、軽業師に爆薬のプロなど、様々な特技を持つ七人が難攻不落のミッションをやり遂げるだろうということまでは想像がつきます。

 機会があれば、また再見したいと思っていましたが、先日、写真にあるように、初めてDVD化されました。

 いやあ、参りました。開始後5分とは申しませんが、途中で退屈のあまり、どうしてもそのまま観ることが出来ませんでした。意味のないズームアップを多用する一方、西部とは思えない風景の絵、チャチなセット、劇場ならしざしらず、家庭の居間では、とても平常モードでは観ることはできませんでした。これが、DVD視聴の欠点ですな(笑)。

 結局、倍速モードに転換、観ることをやめてしまいました。何故、DVD化したのか、不思議です。多分、以前、劇場で観たときも、あまりのひどさに記憶から消し去ったのでしょう。そういえば、当時は、パンフレットを先ず買って、開幕までの時間つぶしに、情報収集していたような覚えがあります。ともかくも、この映画はあまりお勧め出来ません。できたら、同じマカロニウエスタンでも、「殴り込み兄弟」をDVD化して欲しいものです。

G・Iジョー2

 TVの予告編を見て、妻と娘が「イ・ビョンフォンの鍛えぬいた身体が凄い。」と話し合っていましたが、誠にもって、本編は、それだけの映画でした。
 そもそも、登場人物もまったく顔ぶれが異なっていたので、第1作「G・Iジョー」の純粋な続編とは思っていませんでした。前作ですり替わった偽アメリカ大統領のお話の続きなのです。すっかり、内容を忘れていましたゾ。
 しかも、何を思ったのか、前作のSFテイストを捨てて、リアルな現実の軍隊の戦闘シーンに漫画チックなニンジャ、チベットの秘密組織、はては世界征服を目指す仮面の帝王などを投入しています。全てがちぐはぐであり、馬鹿げたコスチュームがより一層、そのくだらなさを増幅します。オレサマ、ロック様と死なない男のブルース・ウイルスの出演の意味のなさ、そのキャスティングにも、あきれ返ります。鑑賞中の違和感と、劇場に来た後悔だけが残りました。
 私的には、アメコミの映画化の大失敗作だと思います。 ・・・以上。

2013年6月 1日 (土)

オブリビオン

Img  トム・クルーズ主演の「オブリビオン」は、一言で言うと、白いイメージで統一されたスタイリッシュで、賢いSF映画です。
 白いという印象は、クルーズの服装や兵器の色がグレー系に統一されているだけでなく、ほとんど全編が、地の果てまで見通せるような明るい昼間が舞台となっているからです。しかも、地球は、エイリアンの攻撃で、月が破壊され、人類が宇宙に脱出した後の話という設定なので、かつての摩天楼までもが土に埋まった荒野が果てしなく広がっており、その頭上には、半壊した白い月が浮かんでいます。破壊された地球の荒廃のさまを象徴する見事な映像です。

 人類は放射能で荒廃した地球を捨て、土星の衛星に移住する計画を進行中であり、そのため、貴重な淡水をくみ上げる巨大なプラントを建設し、地球に残ったエイリアンの敗残兵から護るため、地球を周回している宇宙基地「テット」の監視の元に、地上千メートルに設置された駐在基地スカイタワーにたった二人の男女の駐在員が居住し、無人の攻撃兵器「ドローン」などのメンテナンスを行っているという設定です。

 クルーズは、その男性の駐在員役であり、もっぱら、一人で「バブルシップ」という飛行マシンに乗って見回っているのですが、この「バブルシップ」のデザインが、なんとも斬新でスタイリッシュなのです。透明な球体の操縦席と2つの推進エンジンの球体をつなげた、トンボを想起させる、いや、ツノゼミの仲間にこんな頭があったような気がしますが、ともかく、その昆虫のような姿は、機能美の粋と言っても良いぐらい、なんとも素晴らしい。この機体とその華麗な動きを見るだけでも、この映画を一見する価値はあります。
 さらに、無人の攻撃機「ドローン」のデザインも秀逸です。同じく、球体ながら、その達磨のような表情は、いざとなれば、怒りの表情にも見えます。これは、かつての「ロボコップ」に登場した傑作ロボット「ED-206」にも匹敵する秀逸な攻撃マシーンです。モデルキットが発売されないかなあ、期待しています。(そういえば、この監督の作品である新「トロン」のデザインも良かった。)

 最後に、この映画が賢いという理由は、まず、そのストーリーです。予告編の思わせぶりの演出から、なにか、どんでん返しがあるだろうという気がしていましたが、それがもう既に、監督の術策に嵌っていたのかもしれません。ともかく、同僚の女隊員との日常生活ぶりから、スリルとサスペンスを感じ、どきどきハラハラするのです。
 そして、クルーズの夢の中の女が、現実に、墜落した宇宙船から、「スリープポッド」で眠ったまま救助されたときから、物語は大きく展開します。信じていた世界が大きく変貌するのです。かなり考え抜かれたお話です。
 しかし、頭が良いというのは、それだけではありません、結局、登場人物は、この3人がメインで、あとはわずかに、なんでも出演する名優モーガン・フリーマン以外はその他大勢の役者だからです。SFの大作といってもよいのに、誠に効率の良い映画の作り方です。・・・頭が良い、賢い映画の製作方法です(笑)。

 ともあれ、大変楽しめました。後味も悪くありません。弱点は、意外に地球外生命体の最後があっけなかったぐらいですか?未見の方は、是非ご覧ください。

 ところで、「オブリビオン」というのはどういう意味があるのでしょうか。忘却? どなたか、お教えください。最近は、本当に、題名にカタカナが多くて困ります。

 

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