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2012年10月14日 (日)

蛇女の脅怖

 英国の今はなき、ハマー・フィルムは、吸血鬼ドラキュラなど、ハリウッドのユニバーサルの怪物映画を次々とカラー化、リメイクし、大ヒットを飛ばして、怪奇映画のフィルムメーカーとして一時代を築きました。
 当時としては、真っ赤な鮮血や怪物に襲われる美女たちのエロチシズムが大変な評判だったものです。クリストファー・リーのドラキュラやミイラ男、そしてオリバー・リードの狼男、ピーター・カッシングのヴァン・ヘルシングやフランケンシュタイン博士も有名でした。大伴昌司編集のキネマ旬報の怪奇特集号が忘れらません。当時、未見の作品をどれだけ見たかったことでしょう、今でも、あの渇望感は、体の記憶に残っているような気がします。(歳を経るとますますその思いは強くなるような・・・笑)

 おかげさまで、いまではほとんどの作品がDVD化されています。リーのミイラ男「ミイラの幽霊」を除いて・・・。これはまた別のお話です。

Photo さて、これらのB級映画群の中で、モンスターのデザインだけで有名になっている作品を紹介します。「蛇女の脅怖」です。先に述べた大伴昌司編の雑誌に掲載された、蛇女の顔の秀逸さは特筆です。
 この映画は、ハマー・フィルム特集のDVDボックスに収まれていて、一度見たことがあったのですが、ほとんど記憶に残っておらず、今回、単体として別売されていたDVDを見直しました。まったく期待していなかったためか、予想外に面白かった、というのが正直な感想です。英国特有のよそ者を阻害する村人の雰囲気や古く、意外にチャチな屋敷の佇まいなど、なかなか味があります。いつもの常連の脇役の頑固オジさんまでも懐かしい気がしました。結局、早送りもせずに、最後まで見てしまい、ハマー作品では誠に快挙です(笑)。

 キングコブラをモチーフに、カルト宗教を暴露したために、娘まで犠牲になる狂信の恐ろしさ、田舎の村人のエゴイズム、蛇の脱皮や冬眠というおぞましさ、さらに、黒死病まで織り込んだ、なかなかのB級作品です。なにより、現在のような、ハードでせせこましさがなく、まことに古風でよろしい。未見の方は、一度、古典の怪奇映画の甘い香りを味わってください。

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