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2012年9月30日 (日)

ハンガーゲーム

Img_new  「ハンガーゲーム」とは、近未来、ある独裁国家が12地区の支配維持体制のため、各地区の男女若者2名を選抜し、総勢24名の殺し合いを全国に放映するという大イベントのことです。人殺しを見世物とするなんぞは、なんとも悪趣味ですが、3部作の原作がアメリカでは大ヒットになっていると言うことですので、早速観てきました。まあ、古代ローマの史劇のSF映画化というぐらいの軽いノリです。

 始まって、まず驚いたのが、くじに当たった妹に代わってゲームに志願する主人公の、主演女優の容貌が地味なことです。過去の作品の演技力を買われての起用のようですが、どうも、お顔が老け顔で・・・(失礼!)。妹の方が可愛い分、母親の態度もあったので、鑑賞中に、何か裏事情・裏設定があるのではないかといろいろ邪推しました。(全く、何も無かった・・(笑))

 その上、この主人公は、女だてらに森で狩猟し、母子家庭の家計を賄う、しっかり者であるものの、その分可愛げがないという設定ですから、どうも感情移入に相当の努力を要しました。
 もちろん、製作側としては、そんな女性が豪華な環境の中で、短い訓練期間を通じて、精神や戦闘力を磨かれ、そして極限状態の中で、勇気ある行動を示すことのよって、人々の共感を広げていく、・・・という、いわば一人の人間の成長譚とともに、一人の行動が大きなうねりとなって悪しき社会体制の崩壊と変革につながっていく、ということを描こうという意図なのでしょう。少なくても、冒頭の粗野なイメージの演出意図は見事に当たっています。

 さて、選抜された24名は、首都に集められ、豪華な施設で訓練された後に、本番になるのですが、主人公が属する第12地区の二人の選手を支える、訓練スタッフを人間味もあるスペシャリストに描いており、面白い。なんといっても黒人のスタイリストがもうけ役です。
 一方、私のご贔屓のハゲ頭の俳優、スタンリー・トゥッチが青い鬘をつけて軽薄な司会役を嬉々として演じています。ドナルド・サザーランドは相変わらずの存在感です。しかし、主人公をめぐる、いきなりの三角関係などは、次への展開なのでしょうか、正直違和感があります。もっとも、主人公もそういう疑念を持っていますので、続編ではどうなることやら。

 まあ、当初の戸惑いが過ぎれば、なかなか面白く作られています。擬似自然でのサバイバルゲームの面白さをきちんと作っていますし、ややご都合的とはいえ、見せ場もいくつか用意し、殺し合いも最も嫌な組み合わせはさらりと別の処理をして、後味は悪くありません。その毒がない分、評価が分かれると思いますが、私は好きです。ラストのあっけない処理も、続編がある前提なら、しかたありません。次回に期待しましょう。

2012年9月29日 (土)

大アマゾンの半魚人 ライフサイズ・バスト

 大アマゾンの半魚人のライフサイズ、つまり実物大のバストモデル(胸像)が、数年前にサイドショウから発売されていました。大きくても1/3ぐらいの模型専門の私としては、こうした原寸大の模型はコレクションの対象外なのですが、ヤフーオークションで、現在のプレミアのついた取引価格よりは格段に安い、掘り出し物を発見したため、つい魔が差して購入してしまいました。一度、半魚人の現物を見たかったという誘惑に勝てなかったこともあります。

 しかし、実際に自宅に届いたヘッドの大きさに改めて驚きました。購入前は、なんとなく、1/2ぐらいのサイズを無意識に思い描いていたような気がします。が、現物は想像以上にでかい、のです。冷静に考えてみれば、映画撮影の現物を再現したという触れ込みなのですから、白人の大人の頭部がすっぽり入るサイズが必要となります。両手で抱えなければならないほどのサイズで当たり前なのですが、ともかくも、でかい、というほかはありません。しかも、グラスファイバー製で銀鱗も鮮やかに光り輝くスタチュー(置物)は、木造の日本家屋にまったく似合うものではありません。場違いもはなはだしく、しかも、置き場すらもありません。結局、一晩考えて、手放すことにいたしました。

 その後、なんとか、引き取り手も確保できて、ほんの少しの短い間の我が家のお客様ということで落ち着きました。では、夏の夜のひとときの思い出のような姿を、そして、我が家に居たという証拠をご覧ください。

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2012年9月14日 (金)

バイオハザード Ⅴ リトリビューション

お待ち兼ねの「バイオハザード」シリーズの第5弾、リトリビューションを封切日に見てきました。(このカタカナの副題の意味がわかりません、誰か教えてください。)

Img1  冒頭は、いきなり、前回のラストの続きです。逆転する映像は何を象徴しているのか、意味不明ですが、まあ、派手な弾丸の嵐と大爆発の後は、恒例のミラ・ジョボビッチの囚われの姿です。結構なことです。
 アンブレラ社の病室ではお馴染みですが、前と背中の四角い布2枚を横紐でつないだだけのお仕着せは、なんとも刺激的です。しかも、過去のⅡではわずかに登場する程度ですが、今回は、真っ白で全く影の無い巨大な尋問室での拘禁とあってか、なかなか見せ方が長いのです。監督がジョボビッチの旦那のせいか、ファンサービスなのか、延々と官能的に映します。ジョボビッチも大変ですナ。しかし、この女優さんは、モデル出身のせいか、脱ぎっぷりは誠に男まさりで立派です。ファンには必見もので、ひょっとしたら一番の見せ場といったら、叱られますでしょうか(笑)。

 さて、前置きが長くなりましたが、今回の設定は、このシリーズの原点である第1作の地下研究所のスタイルに帰っています。第2作が隔離された都市が舞台で、コレはコレでよかったのですが、第3作が失敗でした。マッドマックスもどきの荒野や砂漠を舞台にしたため、閉塞感がなくなり、雰囲気が壊れたのです。結局、第4作では、複葉機で飛び迷った挙句、ゾンビの群れの中で孤立したビルが舞台となりました。
 多分、そんな反省もあったのでしょう、やはり、バイオハザードは、このような狭い閉ざされた場所が良く似合っています。しかも、今回は、かなり手の込んだ設定です。氷の海の下にある、旧ソ連の潜水艦のドッグ基地跡ということに加え、基地内部には、アメリカ、ロシア、日本、中国の街を模した実証場が作られているのです。いわば、限られた空間の中で、それぞれの都市での戦いが見られるのです。一粒で幾通りも楽しめるという発想です。また、登場人物も、懐かしいメンバーをそろえました。特に、Ⅱ作に登場し、ゲームファンの人気の高かったジル・バレンタインも敵方とはいえ、フルに再登場するのです。さらに、1作目の人工知能のレッドクイーンまでも再登場です。また、何故か、日本の歌手の中島美嘉もゾンビ役で登場です。前作冒頭の日本の娘がそうだったとは気が付きませんでした。・・・というように、お膳立ては、まことに満艦飾といってよろしいもので、監督の意気込みを感じます。

 アクションシーンも、なかなかです。助っ人の男達のメンバーや行動などがいまいち共感できませんが、まあ、強い女戦士も、ダークな雰囲気も、元に戻ってきました。クローンによる再登場という手法は、ひょっとしたら、大変な発明かもしれません。また、ミラの超人的なアクションも楽しめましたが、少し、弱くなりすぎたような気もします。(もっとも、アリスが超人になりすぎたⅢは全く面白くありませんが・・・!)
 シリーズ物です、少し長い目で楽しみましょう。映画と言うよりは、ゲームを楽しむということかもしれません。また、若干気になったのが、エイリアン2の味付けが強くなっているということです。これは、監督の悪い趣味(笑)もありそうで、要注意です。ミラは、決してリプリーにはならないでほしいなあ(笑)。
 ところで、やっぱり、写真のパンフが大き過ぎます。恒例とはいえ、見直してほしいものです。

 追伸(H24.12.16)
 インターネットで検索すると、「retributionリトリビューション」とは、悪業などの当然の報い、懲罰、応報、天罰、因果応報、冥利、祟り、罰、果報、報復措置という意味だそうです。

2012年9月 9日 (日)

デンジャラス・ラン

Img_new デンゼル・ワシントンが主演する映画は、ハズレない、と思っています。とりわけ、賞狙いではなく、肩の凝らないアクション物については、「マイ・ボディガード」、「ザ・ウォーカー」、「アンストッパブル」など、素直に楽しめました。さらに、今回は、共演者も、「あなたは私の婿になる」で喜劇的な才能をいかんなく発揮したライアン・レイノルズですから、予告編の段階から、大変期待していました。

 また、ストーリーも、世界の諜報機関から追われる、元CIAの伝説のエージェント、トビン・フロストが、当局に出頭したとたん、殺し屋集団に襲われ、隠れ家の管理人だったCIAの新人とともに逃亡していく、という、スパイ・アクションの王道のようなお話ですから、期待はさらに盛り上がります。

 さて、映画は、冒頭から、殺し屋集団の襲撃のアクション、最近はやりの手振れ映像の畳みかけ、そして、フロストの伝説の紹介で、凄さの一端を披露し、謎を含みながら話が展開するのです。このあたりまでは、ワシントンの意味ありげな台詞や目つきなどから、破天荒な次の展開を期待していたのですが・・・。(パンフの表情はなかなか名演ですゾ。)

 そのうち、頼りないCIAの新人の方が、存外の手腕を発揮し始め、その分、伝説の男が冴えません。どうも、麒麟も老いては駑馬になってしまったような印象さえ受けます。(ワシントンは何歳の役なんだろう?。)あのボーンシリーズの何気ない中での凄さ、切れ味が感じられないのです。
 そして、二人の逃亡は、大きな山場もなくラストに到達します。しかも、1/2の確率のどんでん返しも、あっけなく終わります。手ぶれ映像に酔ったものの、手に汗を握ることなく、小膝を打つこともなく、そのまま映画が終わってしまったのです。

まあ、全体を通して言えば、退屈はしなかったアクション映画の小品でした。竜頭蛇尾と思うのは、期待が過度に大きかったせいかもしれません。以上です。

マーメイドのペギラ

 ビリケンのペギラをご紹介しましたので、公平を期するために、評価の高いもう一つのマーメイドのペギラを紹介します。ガレージキット草創期に、そのリアルさとかっこよさで定評のあった、大石透造型師が主宰していたメーカーであるマーメイドから、発売されたソフビのキット・モデルです。当時は、まだ、海洋堂も世間的にはマイナーであり、当然、サイドショウも、ホットトイズもない時代に、初めてこのキットを目にしたときは驚きました。こんなに凄い造型があるのか、と感動もしました。

 結局、オークションで、完成品を購入したのですが、それが次の写真です。スタイルの良さは原型を作った大石師の手腕ですが、なんとも、体色の塗装の色合いがよろしいのです。塗りなどは少し荒めな素人の方の作品でしたが、色がともかく気に入りました。ぜひご覧ください。なお、角や牙などの一部をりペイントしておりますので、その点はご容赦ください。ただし、写真では、実際の色合いの風味が失われています。この辺が、写真の限界なのでしょうか。(単に、撮影技術が伴っていないだけなのですが・・。)

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2012年9月 2日 (日)

ビリケンのペギラ

Img_0002 長い間、押入れにしまいこんで、放置していた、ビリケン社が販売したウルトラQに登場するペギラのソフビキットを作りました。最近、ウルトラQのDVDがカラー化されましたのを契機に、一念発起して、模型キットの塗装に取り組んだのです。
加えて、当時、かつての少年マガジンの巻頭特集でビジュアルを担当した大伴昌司の特集本が発刊されたのも、私の潜在意識を強く刺激したのかもしれません。

このペギラは、その秀逸なデザインや着ぐるみの見事さから、ウルトラQのシリーズの中でも人気が高い怪獣であり、ユニークなガラモンと同じく、放送中に「ペギラが来た」と「東京氷河期」の2話に登場しています。

しかし、モノクロ映画であることから、その体表の色が良く判らないのです。当時の「週刊少年マガジン」の表紙では、茶系の色ですが、「月刊ぼくら」の表紙では、灰色系なのです。照明のせいや、現像のせいで写真の見え方が異なるのかもしれません。カラー化したDVDを見ても、周りが氷雪の世界であるせいか、良くわかりません。

今回の塗装に当たっては、マガジンの色を参考に、ブラウン系に塗ることにしました。ダークイエローを核として、様々な色の濃淡で陰影を付けました。このキットは、多分、マーメイド社の大石ペギラと双璧をなす名作キットです。では、どうぞ、完成品をご覧ください。写真を見ると、灰色系に見えますが、実際は、もっと黄色い色合いです。

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アベンジャーズ

「アベンジャーズ」は、洋画会社の宣伝文句によると、「日本よ、これが映画だ」というものだそうです。アメリカン・コミックのスーパーヒーローが束になって出演する映画がアメリカを代表する映画とでも言いたげなコピーが出ること自体、ハリウッド映画の凋落を象徴しているようにも思います。文句をつけるのも、大人げないですか?

この映画は、予想どおり全編こけおどしの展開です。スーパーマンとか、バットマンとかという一流どころではないと自覚したようなヒーローたちが束になって演じる混乱と道化、さらに、片目の司令官(この役だけでシラケませんか?)が率いる地球を護るという怪しげな組織と、必然性のまったくない空飛ぶ戦艦空母など、本当に見せかけだけの張子の虎のお話です。

しかも、馬鹿馬鹿しいほどの作戦で奪い合ったエネルギー源を使って来襲する異星人の弱さはあきれます。なにしろ、肉弾戦です。しかも、巨大な鎧を着た魚型の戦闘艇も、全くの見掛け倒しです。かつての飛行船並みのもろさです。こんな敵ではヒーローなどは全く必要もなく、通常兵器でも十分対抗できそうです。いやあ、製作者は、観客の知性と言うものをハナから無視しているようです。

唯一、悪役ロキ神が、神として人を見下した台詞を言った直後、緑の巨人ハルクが、ロキの足をつかんで、ズタ袋のように、何度も床にたたきつけたシーンは大笑いです。床に叩きつけられたロキ神の呆然とした顔が忘れられません。さすがに、ロキを演じたシェークスピア俳優の名演です。

 今回は、パンフレットも買っていません。映画は続編ありという風な終わり方ですが、アメリカはともかく、本当に日本でヒットしているんですか?

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