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2012年5月 4日 (金)

テルマエ・ロマエ

Img_0001_new 右の写真をご覧ください。600円で購入した「テルマエ・ロマエ」のパンフレットを写したものです。説明しないと皆目内容がわからないシロモノです。宣伝よりも、いかにも古代ローマの時代考証にこだわっているという気概が伺えます。
 ご存知のように、原作は、最近、大人気となっている漫画です。原作者自身が言っているように欧州在住だった売れない漫画家の生活が一変した大ヒット作品です。
 内容は、古代ローマの浴場の設計者が現代日本にタイムスリップして、その経験を生かして新趣向の浴場を作るという突拍子も無いお話なのですが、お風呂文化の違いを通して日本と西洋の文明批評にもなっていると高い評価を得ています。私も、単行本を何冊か読みましたが、毎回完結のお話であることから、ややパターン化しているような気もしておりましたので、実は映画館に足を運ぶかどうか、悩んでいました。ましてや、日本人の阿部寛が古代ローマ人役?、新劇の赤毛モノじゃあるまいし、という気分も相当にありました。

 とはいっても、この連休、ほかに観たい映画も少なく、本日、そう大した期待もなく、観てきました。その感想はというと、お面一本、参りました。これほど笑ったのは久しぶりです。漫画のエピソードを巧みに生かしながら、うまく映画化をしております。なにより、感動したのが、セットの見事さと画面のリアリティです。くだんのパンフレットによると、イタリアのチネチッタ撮影所を借りて、広場の雑踏のシーンなどの撮影をしたとか、まったく手抜きがありません。見方によると、こんな馬鹿げた設定のドラマに、本気でリアリティを追求した絵作りです。監督と美術担当の方に最大級の敬意を捧げたいと思います。
 その冒頭のシーンで、阿部ちゃんが登場します。金髪でもなく、赤毛でもなく、ほぼ普通のメイクなのですが、周囲の外国人と混じっても、全く違和感がありません。阿部ちゃんの存在とそれを見抜いてキャスティングした監督さんに脱帽です。聞けば映画「のだめカンタービレ」の監督もされたということですが、あのときの某俳優の付け鼻、金髪鬘の反省があったのではないか、と思います。ともかく違和感がないのが驚きでした。なんか、映像の色まで濃いですゾ。逆に日本のシーンは、色まで平たい感じ(笑)です。

 さらに、ローマの大浴場のシーン、多分、腰に巻いた布以外は、建物の巨大さや湯煙など、本当に古代ローマの雰囲気が良く出ています。どこでロケしたのかと思っていたら、なんと、川崎の体育館に巨大なセットを組んだとのこと。美術担当の方を尊敬します。素晴らしい。
 もうこの冒頭の辺で、私はすっかりこの映画の大風呂敷の魅力に惹きこまれました。あとは、その心地よい湯船に身をまかせるだけでした。阿部ちゃんの独白もユーモラスであり、様々なエピソードもその大真面目な演技が笑いを誘います。お花畑の演出なども好感をもって笑えます。
 そして、なにより抱腹絶叫で、これだけは是非特筆しておきたいのが、タイムスリップのシーンです。オペラを使ったあんな見事なタイムスリップはかつてありません。この演出だけでも見る価値があります。しかも、使用した歌は、世界三大テノールの一人、ブラシド・ドミンゴ(全然知りませんが、世界的な方らしいですゾ。)の歌だそうです。断られるのを承知で依頼したところ、快諾されたとか。製作陣の意気込みを感じて、・・・一邦画ファンとしては感激します。

 加えて、平たい顔族の出演者の面々を、よくぞ探してきました。知っている人も居ますが、ほとんどが素人と思いました。それだけユニークな顔立ちの方々ですが、みなさん役者さんとか、なんか、かえって驚きました。これもキャスティングの妙なのかもしれません。

もう一つ、最後のオチがいい。「すべての道はローマに通ず。」・・・原作にあるのかな?タイムスリップにつなげるとはおしゃれじゃないですか。

ということで、騙されたとおもって、未見の方はご覧ください。絶対、笑えます。これはお約束できますぞ。

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