シャーロック・ホームズ シャドウゲーム
「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」を劇場で観てきました。シリーズの第2作目という作品ですが、前作で、チラチラとその影をみせていたホームズ最強の敵、モリアーティ教授がその姿をついに現します。
演じるのは、ジャレット・ハリス。実は全然、その俳優さんのことを知りませんでしたが、パンフレットを見て納得。名優リチャード・ハリスの息子だそうです。父親と違って丸顔で磊落さは無いですが、言われて見れば、なんとなく雰囲気は似ています。
しかし、教授の設定があまりにも冷酷でシャレがないので残念ですね、冒頭直ぐに第1作のヒロインを殺すなんて。・・・結局、脚本と監督がいけないのでしょうね。
今回の話は、モリア-ティ教授が世界戦争を起こして、大儲けをたくらむ企てを、ホームズとワトソン博士が阻止しようとするものなのですが、ともかく、やたら身体能力の高い蒙古人の暗殺者や凄腕の狙撃者などが次々登場する襲撃シーンは、少しやりすぎ感があります。スローモーションでの格闘イメージも、くど過ぎませんか。銃弾の弾道もくどいですねえ。
それに、第1次世界大戦に登場するような高射砲や連発銃の登場は、ホームズの時代とは少しというか、かなり時代考証がかけ離れていませんか?
整形手術も登場するのでは、いくら原作の探偵とは違う設定といわれても、どうも、納得できない気がします。
また、ホームズというか、主演役者の演技、ユーモア感覚にはなんとなく、今ひとつ笑えないのですが、ホームズの兄が自宅では全裸で居り、女の客にも動じないし、召使たちもまったく頓着していないというシーンは、笑えました。しかも、そこには貴族の傲慢ぶりもそこはかとなく漂っており、この映画の名シーンです。
そして、ラストが小説と同じなのでなんとなく納得しましょう。
最後に、あのジプシー女が、実は主演格であり、あの「ミレニアム」のスエーデン版映画の主演女優だったといいますから驚きです。うーん、人は見かけによらないものです。が、それでこの映画が面白くなった、とはとても思えませんね。監督さんは何を考えていますのでしょう。
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