スタン・ウィンストン
スタン・ウィンストンといえば、ターミネーターなどの特殊効果の第一人者です。先般、惜しくもお亡くなりになりました。その功績をまとめた本、タイトル名もズバリ「ウィンストン特撮」、いわば、円谷特撮というノリです。
この本は、残念ながら日本では発売されておらず、大型本の洋書になります。アチラの図鑑などの本の大きさに感激します。やはり、日本人と西洋人の体の大きさの違いか?それとも住む家の大きさのせいでしょうか。大きな頁に大きな写真が無造作に掲載されています。チマチマと貼り付けている和書とは雰囲気が随分異なります。うらやましい限りです。そういえば、美術館などもそうですネ。ルーブル博物館など、畳何畳敷きもありそうな絵画が馬鹿でかい宮殿の空間にどんと配置されています。スケールが違います。まあ、これが大陸と島国のちがいというものでしょうか。
さて、この洋書は、当然、英語なので全然中身がわかりませんが、彼が特殊効果を手がけたターミネーター、エイリアン2、プレデター、そして、ジュラシック・パークなど、SF映画の名作が続きます。そして、その技術は、映画製作を重ねるとともに、よりリアルに、より巧妙に、そしてあっと驚くような画期的なものに進化していきました。この本では、そんな特撮の裏側の世界に精密な写真多数で誘ってくれます。
シュワルツネッガーそっくりの人形、恐竜の皮を脱いだロボットなど、ため息が出ます。なにより、彼のスタジオのスタッフ達の画力、造形力、CG技術、人が入るタイプのものでも、日本の着ぐるみと全く次元が違います。まるで機械をつけたサイボーグです。金の掛け方が違うのでしょうね。それにしても、ターミネーター3では、本物のロボットまで作り出したそうですから、その技術力の高さには驚きます。また、彼の手になる人形が使われているとは全くわからなかった映画があることも驚きました。スーパーリアリズムともいうべき彫像にはほんとに驚きます。粘土原型などは本物そっくりですよ。みなさん、一度、この本をご覧ください。この本が日本円で3883円とは驚きです。安い、お買い得ですよ、今。
それにしても、一度、この夢の工場とも言える、スタン・ウィンストンのスタジオを訪れたいものです。
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