ロビン・フッド
やはり、柳の下に二匹目の泥鰌はいないようです。史劇をCGの魔法で現代に蘇えさせた「グラディエーター」のリドリー・スコット監督も少し力量が落ちている気がします。あの傑作に比較するのもどうかとは思いますが、「ロビン・フッド」の映像は凝縮していないのです。この監督の魅力は、圧倒的な美しい映像の力なのですが、全体的に散漫で、どこか間の抜けている気さえします。予算とか、撮影日数の不足なのでしょうか。
もともと、ロビン・フットのお話は、悲しい結末なのですが、今回の映画のストーリーには、少し無理があります。新しい敵役の設定にも共感できません。
ロビン・フッドの伝説については、リトル・ジョンなどの仲間と出会うエピソードなど、幼い頃読んだ少年少女向けの本で大好きだったのですが、どうも、これまでの映画化ではうまく成功した例はありません。例外的には、ショーン・コネリーとオードリー・ヘップバーンが共演した「ロビンとマリアン」が面白いと思います。残念ながら、これは、往年の年老いたロビンのお話であり、少し趣が違いますが、007でショーン・コネリーの最大のライバルのロバート・ショーが悪代官となり、重い武器を使った殺陣を披露します。なかなか、味があります。
さて、結局、この最新作は、ロビン・フッドのジンクスを克服することは出来ませんでした。アクションも、中世の世界も、なんの見るべきところはありません。残念でした。
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