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2010年8月24日 (火)

JIN 仁

数ヶ月前に、TBS系で放映されたTVドラマ「JIN 仁」が来年4月に続編が放送されるそうです。漫画が原作であり、現代の脳外科医が江戸幕末時代にタイムスリップするというストーリーです。頭の固い連中には、馬鹿馬鹿しいと一蹴されてもおかしくはない設定かもしれませんが、これが、放映当時は大変な人気でした。私もはまった一人でした。

Jin1 このドラマの成功の要因は、タイムスリップは別として、行灯がいかに暗いのかなど、江戸時代の生活や町並みなどをCGなども使用しながら、大変リアルに描いていたこと、主人公の医師が現代の医学知識を駆使しながらも、当時のノミやトンカチで治療するというギャップ、そしてその結果がどうなるのだろうというスリルが毎週ありました。

それに加えて、出演者の熱演が挙げられます。特に、内野聖陽の坂本龍馬は絶品です。土佐弁は、高知まで行って飲みながら覚えたという本場仕込みです。NHKの歌手さんとはレベルが違います。それに、綾瀬はるかが好演です。この女優さん、容貌は好みではありませんが、ますます贔屓の女優さんとして確実に私個人のランクの順位を上げています。要は、演技が面白いのです。

タイムスリップによる、未来への悪影響など、漫画の原作より一段深く主人公が悩みます。この辺の大沢の独白演技は似合っています。

さて、続編のドラマには、原作のあんどうなつのエピソードを入れて欲しいものです。このエピソードは文句なく傑作です。そして、幕末の偉人たちが登場し、歴史上の大事件に、主人公が都合よくかかわっていくような展開だけは謹んでほしいいものです。このドラマの良さは、幕末時代の庶民の間で、乏しい医薬品に苦労しながら、驚嘆する医術を発揮するひたむきな主人公の姿がうけるのですから。

2010年8月22日 (日)

特攻野郎Aチーム THE MOVIE

かつて人気を誇ったアメリカのテレビ番組「特攻野郎Aチーム」が映画になりました。とはいっても、私自身は、そのテレビ番組を見たことがなく、雑誌などでミスターTなる黒人の話題を目にしたぐらいです。ということで、あの「スパイ大作戦」の映画化の際とは異なり、この映画化に対しては、あまり思い入れがありません。

A 今回、劇場に足を運んだのは、やはり予告編のうまさのせいでしょう。戦車が空を飛び(実際は落下中なのですが・・)、無人戦闘機と機銃で撃ちあいをする、などという奇想天外なシーンは、どうしても本編を見たくなります。まさに、映画のならではの大嘘の醍醐味でしょう。しかも、それを監視している司令塔の連中があきれたように、「戦車で応戦中」とか、なんとか信じられないと口々に呟くのです。・・それに、戦車が落ちた後のオチを見たかったのです。

しかし、結局、この映画の見せ場は、このとんでもない空中戦のシーンだけといっても過言ではありません。まあ、落下のオチもなんとか許容の範囲です。ただ、このシーンには、司令塔の連中がもっともっと呆れ、大騒ぎする場面がなければなりません。予想以上に驚き方が少ない分が、もの足りません。その驚きこそがAチームの凄さへの評価になるのですから・・。

チームのメンバーの配役には、前の番組に思い入れも全く無いので、特に異存ございません。ただ、早くも「第9地区」の無名の俳優がメジャー化しているのは驚きです。

さて、この映画で一番残念なのは、肝心なAチームの作戦が、どれもこれも無茶苦茶で穴だらけということです。七人の侍風に言えば、与平の股引です。メキシコ、イラン、ドイツ、ロスアンゼルス、どこも行き当たりばったりの対応という感じです。第一、結局、元の木阿弥ですから・・・。それに、敵役も予想通りで、驚きが足りません。

最後に、AチームのAの意味は何でしたか? 確か、劇中に出てきましたが、忘れました。最近、歳のせいか、忘れやすくて困りものです。誰か教えてください。

2010年8月14日 (土)

魔法使いの弟子

「魔法使いの弟子」は、ディズニーが製作した映画であり、あの名作「ファンタジア」の実写版と勝手に思い込み、しかも、ニコラス・ケイジという一流俳優も出演しているということもあって、劇場公開の一番乗りで観て来ました。予告編では、東洋の竜や金の雄牛が暴れ回っていましたし・・。

 最近、どうも、自分の映画の選択眼を疑います。映画を選ぶ事前の勘がすっかり鈍っています。今回も前回に引き続き失敗でした。劇場で吹き替え版しか上映されていなかったことに早く気が付くべきでした。

 興行主が、こども騙しだろうと判断してもしかたのない出来です。何しろ、ぜんぜん面白くない、というより、主人公の少年のあまりのおばか加減に鑑賞途中から嫌になります。アメリカ映画伝統のドタバタ映画、いわゆるジュリー・ルイス映画かもしれません。ただ、ああ、ミッキーマウスを実写化=人間化するということは、こういうことか、という発見にはなりました。そういや、あの傑作「魔法に魅せられて」で、おとぎの国の王子様が、現代ニューヨークではとんでもない能天気男風になることを描いていたのを思い出しました。・・・まあ、ディズニーのセルフ・パロディですな。

ファンタジアの有名な掃除のシーンも実写化されていますが、それだけのことです。なんの感慨も、意義も出てきません。まったく、何故、こんな映画に、ニコラス・ケイジが出演するのか、わかりません。ただ、間違いないのが、最近の彼の出演作はまったく面白くないとういうことです。教訓でした。

2010年8月 8日 (日)

ソルト

アンジョリーナ・ジョリー主演のアクション映画「ソルト」には期待していました。前評判でも、かつての能天気な冒険映画ではなく、新たな境地などと噂されていましたし、劇場の予告編でもなかなか肉体を酷使するようなハードなシーンは迫力がありました。

冒頭、北朝鮮での拷問シーンから、うーん、なんか違うなあ、という違和感が生まれ、ロシアの大物スパイの告発から二重スパイという疑いを持たれるのですが、その過程があまりに大雑把で、どうも付いていけません。第一、あまりにアメリカ当局の捜査官が敵を信用しすぎるのです。なんの裏付けも推理も働かせません。最後になっても、あれだけの物的証拠がありながら、大物の証言も得られるはずなのに、ソルトの立場は全然変わらないのです。そのまま逃亡者かよ、と言いたくなります。

一方、主人公「ソルト」の行動も、なんかよくわかりません。まあ、世界的なクモ学者の夫を助けたいという一心だったとはわかりますが、結果として何の手助けにもなりません。夫役は個人的にはあんまり好感の持てる俳優でもないのですが、それでもあの扱いはひどい。見ていて気分が悪くなります。

しかも、どんでん返しのラストは、やっぱりという黒幕ですし、それ以上に、いまどき、ロシア大統領の暗殺や核兵器の使用などを、本気で実施しようとするようなストーリー設定にはほとほと呆れます。ましてや、かつて、ソ連にあった、幼い子供達に徹底した訓練を行い、特殊工作員を養成する機関が、何十年もたった現在、行動に移ったというお話です。どうも、リアリティがぜんぜん感じられません。

ソルトが、血だらけで、いかにも痛そうなアクションを演じているので、それはそれで評価したいのですが、総合的に、後味の悪さも含め、結論として、この映画の評価は、「微妙」ということになりました。

2010年8月 2日 (月)

茅田砂湖

このブログは、映画関係を中心に書いていますが、時々無性に違うことを書きたくなります。今回は、年も考えず、夢中になっているファンタジー小説のお話です。

「茅田砂湖」というファンタジー作家をご存知ですか?大体、この分野が、ファンタジー小説という表現でよいのか、どうかすら、よくわかりませんが、この女性作家の小説を贔屓にしております。

出会いは、もう数年前になりますが、私が病気入院中に、友人が差し入れてくれたのが、「デルフィニア戦記」です。

3

ストーリーは、西洋の中世のような時代に、異世界からきた男まさりの美少女が追放された王様を助け、王国を再建していくというお話です。この主人公は、天使のような美少女の姿をしているものの、百人力のとんでもない戦士という設定です。特に、助けられる王様や登場人物の性格設定、主人公の超人的な活躍の文章表現が魅力的です。私が読み始めたのは、第1部までしか文庫本化されておらず、結局、第二部以降は、新書版で、しかも18巻まで続きました。いやはや、魔法使いから美女比べまで、なかなか侮れません。すっかり、絵空事の喜劇のような世界にはまりました。

また、この作家には、もう一つ別のシリーズがありました。まったくジャンル違う、SF冒険ものです。「スカーレット・ウィザード」というものです。主人公は、驚くほど背の高い赤毛の女傑とその夫となる超美男子の海賊、そして夫のパートナーの宇宙船の人工知能らが繰り広げる、まさしくスペース・オペラ風活劇です。

1 このシリーズは、主人公たちの性格設定等が抜群におもしろく、著者のあとがきを読むと、ゴジラとガメラの怪獣夫婦といわんばかりのことが書いてあります。主人公たちの超人ぶりとそのとんでもない性格設定等が、この著者の魅力です。

このシリーズは、5巻+別巻で終了するのですが、前述の「デルフィニア戦記」の主人公が別の世界で活躍する物語が描かれており、その世界に、この怪獣夫婦らが登場します。全く違う話の登場人物が、合体するのです。いやあ、魔法の世界、ファンタジーの世界は、まさしく、なんでもありのとんでもない世界です。その手法に感心しました。もっとも、映画の世界でも、エイリアンとプレデターが競演する時代ですし、古くは、シャーロック・ホームズと怪盗ルパンを競演させた冒険小説もありましたか。

その後、この合体シリーズは、これらの主人公たちを中心にしたエピソードを短編や一巻完結の形にしながら、現在まで続いておりました。なかでも、私が傑作とお勧めするのが、次の巻です。一度ご覧ください。怪獣並みの超人や神々たちのホームドラマのようで、面白いです。もっとも、本体シリーズを読んでないと、その行間の面白さは伝わりません。

2 ・・・しかし、それも、先月末で終了しました。著者が完結宣言したのです。次作は、漢字のタイトルということです。期待したいものです。あわせて、映画化も望みたいのですが、それは不可能でしょう。なぜなら、登場人物は、皆、人間離れした美女、美男、美少女だからです。まさしく、文章で描ける世界でこそ存在するのですから。まあ一度、子供にかえって、ファンタジー小説をお楽しみください。

 

2010年8月 1日 (日)

プレデターズ(その2)

この前、このブログで「プレデターズ」に登場するプレデターの人種(?)が良くわからないと不満を書いていましたら、よくしたもので、このたび映画を記念して、プレデターズのアクション・フィギュアがアメリカで発売されるそうです。その商品のHPの説明書きに、詳しく設定が記載されていました。このあたりの映画ビジネスの貪欲さは見上げるべきです。

さて、その商品説明によりますと、映画の中で縛り付けられていた、おなじみのプレデターは、「クラシック・プレデター」と呼ばれています。何故、縛られていたかまでは記載がありません。次に、プレデターが狩りに使っていた犬のようなモンスターは、そのまんま「ハウンド犬」とのことで、その犬を扱ったプレデターを「ドッグ・ハンドラー」乃至は「トラッカー・プレデター」というそうです。さらに、偵察用の隼型の飛行体「ファルコン」を腕から飛ばしたヤツを「ファルコナー・プレデター」と名づけています。しかし、これが人種名かどうかは不明です。単に、猟犬使いと偵察役かもしれません。

あきらかに人種的にタイプの違うのが、最後まで残る黒く一回り体格がでかいヤツです。「ミスター・ブラック」という呼ばれる「バーサーカー・プレデター」というそうです。バーサーカーというのは、英語読みで、ベルセレク=凶戦士のことだそうです。ちなみに、商品化されたフィギュアは、素顔のタイプもしっかりリアルに造られており、黒い退色に赤い斑が印象的です。

それにしても、こんな風な裏設定は、せめてパンプレットには書いておいて欲しいものです。今後のDVDの発売に期待しましょう。せめて特典映像の裏話に詳しく載せてほしいものです。

 

インセプション

いま話題の超大作SF映画「インセプション」を見ました。ストーリーが難解とかいう意見もあるようですが、なにせ、コミック映画の格を一段あげた「ダークナイト」の監督、クリストファー・ノーランの作品ということに加え、予告編での都市全体が折り曲げられる映像の凄さに魅せられ、劇場に足を運びました。

Photo ストーリーは、夢の中に誘い、その潜在意識から秘密を盗み出していく産業スパイたちが暗躍する近未来のお話です。

タイトルの由来は、夢の中には進入できても、人の潜在意識にアイディアを作為的に植え付け(インセプション)ることは、できないとされており、その不可能な作戦を実行しようとするプロたちの物語から付けられています。

潜在意識を解明するために、何層もの深層心理の世界に潜っていく、そのための仕掛けやトリックをあらかじめ施すのです。この辺が、数人のプロフェッショナルが集まる雰囲気は、「スパイ大作戦」に酷似しています。ただ、デカプリオ扮するリーダーは、ある心理的な秘密を抱えており、それが、夢の中の作戦遂行中に、様々な妨害行為として現れます。それがスリルとサスペンスにもなるのです。

しかも、相手も、潜在意識への防護を心理的に訓練しているという設定であり、夢の中ですので、それこそ荒唐無稽なレベルで、しかしリアルな戦闘が繰り広げられます。(異物に対する白血球の免疫効果のようなものです。)ホテルの廊下がくるくる360度回転し、その空間で格闘するシーンは、往年のフレッド・アスティアの名場面の最終進化形というものでしょうか。

ただ、時間が160分と長すぎます。鑑賞途中ですっかり劇場という夢空間から現実に引き戻される場面も何回かありました。・・・映画を見た人ならわかる楽屋落ちですが、バンの落下スピードも遅いし、同じような場面の繰り返しも多いし、何回か、すっかり夢から覚めました。

そしてラストは、やはり予想通りというか、駒は回り続きます。

もっとも、話自体は、宣伝でいうほど難解でもなく、いわば電子頭脳が作り上げた仮想世界「マトリックス」と同じような仕組みです。それが、人が設計した夢の世界になり代わったような単純なものです。同じ監督の作品「メメント」の方が難解で、かつてDVDで見たとき、あまりのくどさというか、何回さ、から途中で視聴を断念した記憶があります。これを機会に、もう一度、じっくり見てみましょうカ。

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