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2010年6月27日 (日)

ザ・ウォーカー

「ザ・ウォーカー」、久しぶりに「活劇」というものを堪能しました。モノクロにも近い色彩、砂塵舞う荒涼たる風景、荒くれ、ゴロツキの集う破壊された街、マチェーテという山刀の殺陣等々、どうみても、黒澤明の時代劇「用心棒」です。黒澤ファンの劇画家さいとうたかおが宣伝に一口噛んでいるのもよく理解できます。

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時代は、オゾン層に穴が開いて、世界が崩壊した後の話、一人の男が、世界に唯一残った「本」を持って、アメリカ大陸を西に歩いていく物語です。その道中は、マッドマックスが髣髴される無法地帯であり、暴力と荒廃の連続です。マッドマックスのオマージュのような遠景での陵辱シーンもありますし、歳を聞かれて、「三十郎」ではなく、「光ってから30年」と答える、そのままの用心棒の引用もあります。もっとも、一瞬のうちに手首を切り落とすところなど、用心棒の冒頭殺陣へのオマージュと思っていたら、ラストで違うことがわかり、正直、驚きました。ここは、「本」の正体と一緒に驚いてください。パンフレットにも監督のコメントとしてしっかり書いてありますので、まず、間違いないと思いますが、この主人公のモチーフがまさかあの日本の時代劇のヒーローだったとは思いませんでしたので、すっかりうれしくなっています。パンフレットが700円もしたことなど些事ですな、ホントに。

それにしても、ハリウッドの監督さんなどはよく勉強しています。凄いですな。まあ、それだけ、エンターティメントを大事にしているのでしょう。日本も、もっと大映時代劇を評価してほしいものです。しかし、それにしても、悔しいデスね、わが国の時代劇も、このくらいの水準の活劇を生んでほいいものです。逆光の中で影絵のような殺陣など、日本のお家芸ではなかったのでしょうか。つくづく、あの新作の製作者達は猛省して欲しいものです。

また、ストーリーも、よくひねってあります。「本」の正体はうすうす気が付きますが、あのオチはわかりませんでした。それに、殺陣やアクションの凄いこと、早いこと、お見事です。さらに、道中の様々なトラップも楽しめます。あの老夫婦の登場には、毒をもって毒を制するというのでしょうか、ホラー映画を逆手に取った面白さが感じられます。

最後に、ジェニファー・ビールスさん、「フラッシュダンス」から言えば、別人のような面変わりです。パンフレットを見るまで気が付きませんでした。年月の移り変りは早いものです。

ともかく、お見事でした。2時間余、本当に楽しめました。

2010年6月20日 (日)

アイアンマン2

「アイアンマン2」は、アメリカで大ヒットしたといわれています。うーん、どこがヒットの要因だったのかと悩んでしまいます。第1作は、それなりに面白かったのですが、やはり続編となると、随分落ちます。Aianman ミッキー・ロークが出演したのが話題となっているようです。パンフレットによると、主演のロバート・ダウニーJrと同じく、俳優として復活した凱旋映画という意味合いのことが書かれています。・・・うーん、それがどうしたと言いたくなります。ただ、電子ムチ(?)を持って、レース場に登場したシーンは、その体格の良さと焼け落ちた服を身にまとった姿は、なかなか迫力がありました。・・・が、記憶に残るのはこのシーンだけです。

サミュエル・ジャクソンが引き続き秘密組織の片目の長官役で出演です。黒いアイパッチをした漫画そのままの馬鹿げた姿です。この人、SWからはじまって、最近も、「ジャンパー」など、こんな変てこな役ばかりです。登場シーンの毎に、引いてしまいます。

全体的に、馬鹿騒ぎするアイアンマンのおふざけモードの中でのこの映画のみどころは、やはり、ブラック・ウィドーを演じた女優さんでしょう。あのラストの格闘シーンは、なかなか頑張りました。アイアンマンと敵ロボットの戦いより、数倍見ごたえがありました。書いていて、再確認しましたが、やっぱり、アイアンマンの戦闘シーンがワンパターンで面白く無いのです。第1作には、まだ驚きがあったような気がします。

最後に、延々と続くエンドロールの後に、予告編的な映像を置くのはやめて欲しいものです。それならそれで、一言、劇場で注意して欲しいものです。今回は、隣の席が空かないのでたまたま見ることができました。・・・しかし、あの変なモノは何でしょうか。漫画ファンでないとわからないのですか?どなたか教えてください。

2010年6月 5日 (土)

大石透メデューサの復活

お待たせいたしました。原型師大石透監修のメデューサの修理が完了しました。失われていた髪の蛇はアメリカ製の部品を流用し、塗装はすべて塗り直しです。色合いは前の所有者の茶系を意識したのですが、結局はいつものおなじみの緑系に落ち着きました。要は、冒険心がないのですな。

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ところで、このキットは、やはりガレージキット初期の時代のものだけあって、原型からのキット自体の抜きが悪く、髪の蛇の表面や胴体の体表には無数の穴があることに加え、顔の造りが粗雑です。私の塗装の技術では、それらの欠点をカバーするどころか、かえって目立たせてしまった観があります。・・・しかし、現時点で、これ以上の完成度を上げることは無理なようですので、今回はここまでです。

それにしても、残りのアメリカ製はどうしたものでしょう。組み立てる気力もありません。いましばらくそのままで。H2265_0091

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