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2010年3月22日 (月)

バーミスラックス

バーミスラックス(ヴァーミスラックス)とは、映画「ドラゴンスレイヤー」に登場するドラゴンの名前です。このころは、まだCG技術が開花する前の時代であり、いわゆる、着ぐるみか、モデルアニメーションで、ドラゴンなどの架空の生物を撮影していました。アニメーションは、レイ・ハリーハウゼンが最も有名で神様のように称えられていますが、どのように名人芸を駆使しても、1コマ撮りの場合は、各コマの絵にブレが無いために、連続映像では、逆にかくかくとするフリッカーが生じてしまいます。このフリッカーを無くそうとしたのが、ゴーモーションです。つまり、1コマ撮影する瞬間に模型を動かし、ブレを人為的に作り出そうとしたのです。その試みの代表作が、この「ドラゴンスレイヤー」でした。

 話自体は、陳腐で退屈なのですが、このバーミスラックスという名のドラゴンがなんともよく出来ていたのです。空飛ぶ姿は、ゴーモーションのせいか、なんとも華麗にスムーズに動きます。しかし、それより、わが子を殺され、怒りに狂ったようなドアップの竜の顔、さらに、地底を這い回る姿は鬼気迫るものがありました。この辺は、模型のメイキャップの勝利と思っています。ともあれ、CGの無い時代に、初めて、リアルなドラゴンの登場となった、このバーミスラックスが大層ひいきなのです。0031

 以前にも、このバーミスラックスのレジンキットを入手したお話をしました。そのキットは、有名なキットであり、依然として、押入れの奥に眠っています。今回、ご紹介するのは、ヤフーオクションで入手したのですが、嘘かほんとか、海洋堂製のキットという触れ込みです。とりあえず、キットを組み立ててみましたが、なかなか、部品の継ぎ目が合いませんし、肝心な頭部の造型に難がありました。えらの棘や歯が無いのです。このサイズで歯を創るのはしんどいことです。ということで、しばらく、このままの姿で凍結です。いずれ、彩色兼備の竜になることをお祈りして、当分の間、眠りについてもらいましょう。0071 0041

湖の番人

映画「ロード・オブ・ザ・リング」に登場する「湖の番人」をご存知ですか?、英語では、「Watcher In The Water 」というらしいのですが、第1部「旅の仲間」で、モリアの西を通りかかるときに、湖の中から襲い掛かるモンスターです。

映画では、場面が暗いことに加え、水中から攻撃する長い触手しか見えないため、どんな怪物なのか、その姿が良くわかりませんでした。映画デザインでのスケッチも観ましたが、いまいちピンときません。ともかく、「イカ」のような姿で、三本指の触手をとてつもなく長く伸ばし、旅人を襲います。映像では、何かが水面で吠えているようなイメージもあります。その姿を確認したいという欲求が止まりません。

実は、この映画に関しては、主人公たちの人間型も含め、様々なクリーチャーが模型化され、有名なトイ・メーカーのサイドショウから製作販売されています。私もいくつか所持していますが、いずれの模型も真に精密に見事に再現されています。この「湖の番人」も、製作販売されてはいたのですが、極めて個数が少なく、幻の品となっています。もちろん、現在、絶版です。一般的には、やはり人間型の方が人気が高いのですから、こういうヌルヌル系は、どうしても販売個数が少なくなります。 しかし、こういうやつに限って、その筋のマニアがいるのですから、中古品のオークション市場でも値が張ります。・・・・その幻のフィギュアを、傷物ではありますが、ついに、アメリカのオークションでゲットしました。本日、長い時間をかけて、海を越えて、我が家にやっと到着しました。・・・ということで、ご紹介します。これが「湖の番人」の正体です。

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0051_2 ここが顔です。落ち込んだ左目がわかりますか?口は、真ん中で、歯の生えた上あごを開けています。顔の形としては、吠えサルのような面体です。

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これが別角度からみた姿です。うなぎのような背面と蛇腹模様の腹面を有する触手は、先端が三本指に分離し、吸盤までついています。この触手が、全部で10本ありますので、やはり「イカ」の仲間であろうと推測されます。(笑)

015_2 最後に、この頭の耳?の部分が進化(?)し、えらのようになっています。これが映画では、バタバタ動いて、波をかき起こしていたようにもみえました。

まあ、これで、「湖の番人」の姿がやっと、よくわかりました。気がすみました。感無量です。・・・・ ただ、この原作の問題でしょうが、もう少し登場するクリーチャーにきちんとした名前をつけて欲しいものです。「湖の番人」なんて、ダサい。

2010年3月14日 (日)

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

Photo 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は、原作があるのかな。生まれたときが老人で、だんだん若返っていき、最後は赤ちゃんで死ぬという奇抜な設定は、何か意味があるのでしょうか。あのデビッド・フィンチャー監督ならではの思わせぶりなはったりのような気がします。すみません、私、この監督さん、どうも肌にあわないのです。といっても、DVDをついに買ってしまいました。その理由の一つは、ケイト・ブランシェットの美しさに、もう一つは、老けていくメーキャップというか、その素晴らしい特殊撮影技術に、感銘してです。特に、ケイト・ブランシェットって、あのインディ・ジョーンズ4のソ連の女ゲシュタポみたいな人ですよね。信じられません。しかし、やはり、向こうの女優さんらは、凄いね。バレーでも、格闘技でも、なんだってやるのですから・・。こちらのタレントさんとはえらい違いです。

 この映画は、アメリカの古き良き社会を再現し、映し出そうとしたのか?あるいは、人生を逆さから見て、禍福は糾えるなんとか、かんとか考えさせるのか。

2010年3月13日 (土)

あなたは私のムコになる

サンドラ・ブロック主演の「あなたは私のムコになる」という映画は、劇場の予告編などで、見たいなあと思いつつ、劇場公開中は、時間がなく、見ることができませんでした。このたび、やっと、DVDが発売されました。

さて、この映画、出だし好調で、サンドラは、バリバリキャリアウーマンを楽しそうに演じています。その相手役として、秘書を演じるすこし気弱なドジ男も、なかなか楽しい演技を見せてくれます。いきなり、嫌な上司であるサンドラから会社の役員に「二人は結婚します。」と嘘を報告された時の、彼の演技は絶品です。余りのことに、思考が停止し、そうじゃない、そうじゃないと頭の中で煩悶しつつ、それが言葉にならない、という演技です。ぜひ、ご覧ください。喜劇の才があります。

 ところで、にわかに面白くなるのは、彼の実家に結婚の報告に行った(実はアラスカなのですが、このことを知ったアンドラの瞬間芸も笑います。)頃からです。貧乏人と、サンドラが頭から信じていた相手は、実は、アラスカの名家で大金持ちの一人息子だったのです。大邸宅に目を見張る姿もうまいねえ。一方、ホームグランドの中では、男のほうが、徐々に優勢になり、二人は、徐々に、本当の恋に・・・という恋愛コメディです。結構、いけます。Photo_2

しかし、ラストが良くありません。本当の恋に目覚めたサンドラが結婚式場で告白し、退場した後、当然、後を追うわけですが、間一髪、彼女の飛行機が離陸、止めることはできませんでした。が、もちろん、なんらかの方法で、飛行機は戻るはず・・・と信じていましたが、そのまま、行ってしまいました。お婆ちゃんの機転で、家族全員が飛行場に駆けつけたのに、間に合わないのです・・・。次のシーンは、NYでハッピーエンドです。しかし、おかしいぞ。定石をはずしています。

DVDには、ラストシーンの別バージョンが収まられています。それには、少し、尋常ではない手段ですが、彼女を乗せた飛行機は、引き返し、アラスカの空港で、家族の見守る中、ハッピーエンドになるのです。そうでしょう、そうしないと話が収まらないのですよ。なぜ、中途半端なエンディングを選んだのでしょう、誰か教えてください。(監督の解説にある?)

シャーロック・ホームズ

映画「シャーロック・ホームズ」については、なんと感想を書けば良いのでしょう。

シャーロック・ホームズといえば、古典中の古典の名探偵であり、様々な挿絵や映画等で確固としたイメージを確立しています。そのイメージを払拭した新しい映画と評価すべきかもしれませんが、なにやら中途半端なのです。面白く思い込もうとしますが、ホームズ物でなければ、もっと気楽に楽しめた気がします。やはり、既成概念を打ち破るには、それなりの新たな魅力的なホームズ像が必要なのでしょうが、そうはなっていません。ボクシングの格闘シーンやものぐさな部屋の状況をリアルに写しても、魅力にはつながりません。推理が名探偵らしくなくてはだめです。ワトソン役の人間像が、これまでの間抜けな立場より、ずいぶん改善されているのは、好感を持ちました。しかし、謎の女でホームズの恋人アイリーンは、だめですね。ミスキャストです。アップであんなに黒子を映すのあり?一方、儲け役といえば、黒魔術を操る悪役、ブラックウッド卿(映画オリジナル?)ですね。それにしても、欧米は秘密結社が多い。良い大人がこどもの集まりのような活動をする傾向があるのかねえ。

しかし、なんでホームズ物にしたのかな?別のオリジナルにしたら良かったのだ!!

Photo この映画のみどころは、ずばり、19世紀の風景などを見事に再現した、リアルなセットや石炭の粉塵までが感じられるような映像です。最近は、CGなどが進んだせいか、タイムマシンで過去を観るような気になります。それにしても、やたら汚い、薄汚れた時代でしたねえ。もう少し、ロマンチックに描けないものでしょうか。ビリー・ワイルダーの晩年の作品「シャーロック・ホームズの大冒険」を思い出しました。あの程度のリアルさで良いのに・・・

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