ガラスの仮面
「のだめカンタービレ」に続き、少女漫画の話題を。
ご存知、「ガラスの仮面」です。現在、第44巻の単行本が発刊されていますが、実に、漫画連載が始まったのが、昭和51年というのですから、その長寿ぶりには驚きます。
この漫画は、一見ぱっとしないが、実は演技の天才という北島マヤを主人公に、ライバルの姫川亜弓と、様々な演劇合戦を通じて、幻の演劇「紅天女」の主演を競うという、いわば、演劇版「巨人の星」、星と花形の対決なのです。巨人の星と違って長い連載を保っているのは、マヤの足長おじさんである速水真澄との恋愛要素があること、実在の人物を使ってないことなどが挙げられますが、実のところ、読み出したら、途中でやめられないほど面白いのです。本当に「止められない、かっぱえびせん」漫画なのです。
私がこの少女漫画を知ったのは、昭和57年1月号の「花とゆめ」に掲載された、あるエピソードを見たからです。行きつけの中華料理屋には、この「花とゆめ」という少女漫画雑誌しか備え付けられていなかったので、料理を待つ時間の退屈さに耐えかねて手に取ったのです。多分、その店の娘のお下がりの本だったろうと思います。
そのエピソードとは、マヤがオーディションを受け、「毒」というテーマで演技テストを受けるシーンです。少女漫画ということで、読み飛ばしていたはずが、このエピソードに、完全にはまりました。以来、何十年も愛読しています。この話は、単行本の第22巻末から23巻初めに掲載されています。長いシリーズですが、このエピソードに勝るものはないと思っています。興味のある方は、ぜひご覧ください。
ちなみに、いまは、一日も完結することを願っています。さすがに、話がくどくなって、長いぞ!!
ところで、最近、「チョコレート・コスモス」という小説を友人に勧められて読みました。小説版「ガラスの仮面」なのです。実に面白く、感心しました。
かつて、ガラスの仮面は、大竹しのぶが舞台で演じていましたが、面白かったのかなあ? やはり、その面白さを実演で描くのは無理ではないでしょうか。そのことをこの小説の文章表現の旨さから改めて思いました。だって、パントマイムの良し悪しなどは、文章や絵など二次元の世界で、読者に想像させることが一番良いのですから。なぜなら、実演するなら、本当に天才の演技が必要になるからです。あったり前か。とはいっても、一度、映画化しないのかあ。月影千草役は、44巻の帯のとおり、夏木マリでかまいません。(笑)
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