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2010年1月25日 (月)

龍馬伝考

 NHKの大河ドラマ「龍馬伝」が始まりました。さすがに、大河ドラマの影響は大きく、モデルガンメーカーがS&Wのアーミーモデル2を坂本龍馬の銃として限定発売するなど、あやかり商法が増えています。私的には、今回、模擬弾丸がセットされたモデル2が入手でき、ありがたく感謝してます(笑)。

 ところで、このドラマは、従来の司馬遼太郎の龍馬ではなく、売れっ子脚本家のオリジナルの龍馬ということで、やや戸惑っています。しかも、岩崎弥太郎から見た龍馬像という、史実から見れば、やや無理な設定もあります。ともかくも、展開が速く、内容が軽く、毎回、なんらかのエピソードがちょんちょんと完結していくような感じで、本当に、これで1年話が持つのか(笑)、と要らぬ心配をしています。

 それにしても、回を重ねるごとに、福山「龍馬」の印象にますます違和感が出てきました。人間くささが感じられず、やはりガリレオが似合っています。本当にこれからどうなるのでしょう。香川「弥太郎」が人間くさい演技を熱演しているので、そのギャップも含め、さらに心配します。

 一方、民放TV番組の「JIN」に登場した内野「龍馬」は良かった。土佐弁も風体もなかなか味がありました。しかも、このドラマは、安っぽいCGやセットはあっても、話がなかなか良く出来ていました。脳外科医がタイムスリップして、江戸時代で名医となる、およそあり得ないお話ですが、医学未発達な時代の中で創意工夫した手術など、なかなかよく出来たストーリーになっています。原作の漫画の良さもあるのでしょうが、よく勘案した見事なドラマになっていました。早く、続編を見たいものです。

 また、映画の龍馬像というと、映画「人斬り」の石原「龍馬」が印象に残っています。勝新太郎の「以蔵」に仲代達矢の「半平太」など時代劇にマッチした演技をする中で、一人だけ、現代劇の演技をしている様子が、坂本龍馬という人物の進歩性や現代性を際立たせていたような気がするのです。もちろん、石原裕次郎が意図したものでなく、素のままが出た結果だろうとおもっていますが・・・。

 ところで、NHKのこれまでのドラマと映像の印象が随分違います。撮影方法が異なったようですが、女房に言わせると、これまでの東映映画の映像から、黒澤映画の映像のように変わったといいます。まったく、黒澤天皇が激怒するような言い草ですが、確かに、スモークを炊いたり、やけに汚い衣装や家屋セットを使ったりと、レベルは別にして、リアル感を出そうという意欲は見られます。とはいっても、セットの安っぽさやタイトルシーンのCGのお粗末さなどは、とても比較にはならないでしょう。黒澤さん、ごめんなさい。

0 そういえば、佐伯泰英の国民的時代小説「居眠り磐音 江戸双紙」のTVドラマ化「陽炎の辻」も、やけに映像が暗かった気がします。映像も暗いですし、主演二人が気にいらないのと、刀を軽く扱う殺陣が安っぽいので、このドラマはあんまり好きではないのですが、なにしろ原作の大ファンなので、しぶしぶながらも見ていました。小説の面白さを故意に殺しているような脚本は本当に残念でした。それにしても、原作も32巻目を数えて、ただいま不幸の真っ只中に至っています。本当に、「おこん」さんが、これからどうなるのか、不安でいっぱいです。作者には、一日も早く、悪人は何人たたっ切ろうが、明朗時代劇の世界に回帰してもらいたいものです。しかし、それにしても、時代小説は面白いですなあ。映像化するなら、本腰いれてドラマ化して欲しいものです。

 余談ですが、「坂の上の雲」は、なかなかよく頑張っています。

2010年1月24日 (日)

奇妙な生物のおもちゃ

最近、わが国でも、奇妙な生物に関する様々な本が出版されるようになってきました。「へんてこな・・・」をタイトルに冠した読み物風の本の出版が、ひょっとしたら、ことの始まりになっているかもしれません。ともかく、これまでこのブログでも、よく紹介しました深海生物の図鑑の出版なども、そのおかげかもしれません。Photo また、先日は「絶滅した奇妙な動物」という本が出ました。図鑑というより、ガイドブックのようなタイプですが、なかなかイラストが精緻で好感が持てます。その少し前には、「深海のフシギな生きもの」という本も出てます。これもガイドブックのようなものですが、鮮明な写真をおしげもなく使った立派なモノです。Photo_2

 こうした風潮は、図鑑が好きで、変なもの、風変わりなもの、奇妙なもの、異形のものが大好きな私としては、なんともうれしくなります。さらに、昨今は、フィギュアなどもたくさん出ています。深海魚などでは、ずいぶん前に、海洋堂が造型したボトルキャップのミニフィギュアを深層水飲料のおまけとしてに、シリーズ化したメーカーの取り組みには大変感謝したものでした。とはいうものの、海外では、さらに徹底しているようです。こども向けのおもちゃとして、変な生き物のリアルなおもちゃが売られているのです。例えば、Dscn93501 次の写真などはいかがでしょうか。

深海生物の「フクロウナギ」です。普通、こんなヤツをおもちゃにしますか?アメリカ人は何を考えているのでしょうか(笑)。個人的には、本当に楽しくなります。なにしろ、このおもちゃを買っているのですから(笑)。このおもちゃメーカーは、このほかに、恐竜や猛獣、家畜まで、いろいろな動物のおもちゃを発売しています。私が、ずいぶん前から持っているものもご紹介しましょう。Dscn9384 Dscn9385

こういう、ヨウジウオの特別珍しい種も作っています。本当に、マニアックで、楽しくなります。

こういう変なやつ、奇妙なものに人気があつまる世の中が、ほんとうは平和で楽しい世界だと思います。均一、単一は、危険です。これからも、もっともっと、こうした変なおもちゃがどんどん発売されることを祈っています。

ミレニアム

Dscn9379 昨年の海外ミステリー小説の中でも、ダントツに面白かったのが、「ミレニアム」でした。既に映画化もなされているようですので、今後楽しみです。この小説は、北欧が舞台で、新しいヒロインを生み出しました。一見、知的障害があるようにも見え、全身にタトゥー(刺青)をした、やせっぽっちの女、実は、ハッキングの天才で、凄腕の情報屋という設定です。それに、ミレニアムという出版社の記者が絡んでいきます。

Dscn9378 しかも、この小説は、現在6巻出版されており、3部構成となっております。第1部は、上下2巻に分かれており、ある大企業の一族に起こった事件を過去に遡って調べていくというストーリーです。雰囲気は、まるで、北欧の横溝正史の世界です。隔絶されたような地域で、少女が消えた状況を調べていくうちに、一族のどろどろの葛藤をはじめ、密室の条件、古い写真の謎など、本格的探偵小説の様相を見せます。獄門島や女王蜂の世界です。すっかりうれしくなって読んでいると、さすがに西洋の猟奇性はケタが違います。驚いてください。

この第1部で、主人公のヒロインが登場します。そして、第2部以降は、このヒロインをめぐって、様々な過去との出会いやアクション冒険小説風に変貌します。西洋版西村寿行という雰囲気でしょうか。ともかく、このヒロインが強いのです。そして、悪役も強烈な個性を見せます。本当に、映画に打ってつけの素材です。

私も夕方から読み始めて、余りの面白さに、ついに止めることができず、朝午前5時ごろまで読みふけった記憶があります。もっとも、それでも終わらず、いったん睡眠をとった後、ついに最後まで通しで読み続けました。本当に、「かっぱえびせん※」小説でした。(※注:おいしさのあまり、途中で止められないというスナック菓子のCMのコピー)ぜひ、読んでお楽しみください。映画の公開より前に、原作小説のお話でした。

2010年1月23日 (土)

黒澤かぶれ

 最近、携帯電話のCMで、坂本龍馬に扮した武田鉄矢を見て、白い犬のお父さんが言います、「龍馬かぶれ」と。このCMではないですが、どうも、人間というものは、尊敬する人物に少しでも近づきたく、同じような格好をしてみたくなるようです。

 さて、私の尊敬する人は誰かといえば、若いときは間違いなく、映画監督の黒澤明でした。当時は、監督の人柄とか、人間性は全く知り得ませんでしたが、なにより、黒澤監督の作った映画、その作品を愛したのです。

 きっかけは、以前にこのブログで書いたかもしれませんが、「特攻大作戦」のパンフレットの解説に、黒澤明の「七人の侍」の面白さが書かれており、洋画ファンだった私に、この日本の監督の名前が刷り込まれました。その後、学校の映画研究部が主催する16mm映画の鑑賞会で念願の「七人の侍」を観たのです。教室の中で、音響も画質も悪い映写環境でしたが、その内容は、すべてが私の想像を超え、その面白さに打ちのめされました。芸術性も高く、しかも娯楽性も高い。完璧な映画でした。生意気盛りの洋画ファンで、邦画を見下していたのですが、すっかり黒澤ファンになりました。  

 ところが、当時は、今のようなビデオも無い時代で、黒澤監督の評論書もありませんでした。映画を観るどころか、どんな監督なのか、知ることも出来ませんでした。そうした情報に渇望した頃に手にしたのが、キネマ旬報社の黒澤明特集でした。Dscn9376 この本の巻頭に掲載された作品群の写真をあこがれをもって眺めたものでした。特に、「用心棒」や「椿三十郎」などのアクション系は、想像を逞しくしたものです。

その後、初めての黒澤明の本格的な評論集が出版されました。「黒沢明の世界」のタイトルで、何故か「澤」が「沢」と変えられています。(人の名前を勝手に変えるなヨ) Dscn9377 当時は、ほかに無いものですから、何度も読み返した評論ですが、著者の意図がなんか黒澤にケチをつけるような論調なのが気にかかりました。「七人の侍」を自衛隊の創設に結びつけたり、強引に政治的な意味付けをしている気もします。有名な評論家ですが、以後、この人の映画評論は余り読みません。

さてさて、その後、東宝出版社から、黒澤明の座右の銘といわれる「悪魔のように細心に、天使のように大胆に」の言葉をタイトルにした作品写真集が発売されました。この本は楽しかった。そして、しっかり、この長い言葉を自分を座右の銘にお借りしたのです。このへんも、しっかり黒澤かぶれです。Dscn9375

 ここでやっと本題です。黒澤明は、晩年、ロシアで手に入れたというマリンキャップ(帽子)を愛用していました。よほど気に入ったと見えて、生地が破れると、神田の帽子屋で解体、仕立て直しを繰り返していたそうです。この帽子には、以前から注目していまして、似合う、似合わない、は別にして、いつか、似た帽子が欲しいと思っていましたが、やはり発売されました。黒澤明生誕100年とかで、値段が馬鹿高く、あまり価値の無い本も発売されているような気運も発売の背景にあるかもしれません。

Dscn9366さあ、写真をご覧ください。ちゃんと、商品名も「黒澤型マリン」となっています。ただ、念願の帽子を通販で手にいれましたものの、どうも、被る勇気がありません。うーーん、結局「黒澤かぶれ」にもなれそうもありません。

2010年1月13日 (水)

シーラカンス

先日、シーラカンスの幼体が発見されたという報道がありました。シーラカンスという名を聞くと、生きる化石と称されていることをはじめ、手足のようなヒレや爬虫類のような鱗の体表から、太古の海の世界を想像し、ぞくぞくします。一般的に、恐竜ファンにはこうした傾向が強く、この有名な魚は、多分最も人気がある古代魚なのでしょう。

その証拠に、シーラカンスのフィギュアがかなり売られているのです。

Dscn93481 この写真は、かなり以前に、海洋堂から発売された、あの有名な造型師松村しのぶが制作したフィギュアです。大きさは、20cmぐらいですが、彼の手になるシーラカンスの中でも最も素適な出来です。彼はチョコエッグで有名になるまで、魚類を結構たくさん作っています。主に十数センチのサイズですが・・・。

 ちなみに、このシーラカンスの造型を気に入っている理由は、わずかに尾をひねっている、まさに動きだそうとする一瞬を切り取ったような彼のセンスの良さにもありますが、最も大きな理由は、シーラカンスの厚みを感じさせてくれたからです。この魚、横から見るより、かなり厚みがある魚なのです。Dscn93491

前方から見た写真でわかりますように、かなり胴体が丸いのです。ここが気に入ったのです。最近の生態写真を見ても良くわかります。・・・それがどうしたといわれるかもしれませんが、平面の図鑑でしか知らなかった者には新鮮な驚きでした。もっとも、以前、TVで放送された、あの頭を下に直立したようなシーラカンスの映像の姿にも驚きましたが・・・。

また、最近も、シーラカンスの造型が発売されました。うれしいことですが、やはり、松村しのぶ作品にはかないませんな。ただ、このフィギュアには、インドネシア・シーラカンスという、現存2種のうちの1種の和名がきちんと付けられていることが、今風かもしれません。Dscn93411

遊び心で、大アマゾンの半魚人のフィギュアのケースに入れてみました。同じく生きた化石同士(?)で、なかなか味わいがあります。

ところで、やはり、フィギュアは、例え写真のようなプラスティックの折りたたみケースであっても、ケースに保管するに限りますネ。まず、ほこりをシャットアウトできるという利点もありますが、どんなケースでも、なんとなく見栄えがします。本当は、立派なコレクション用の保管ケースがあれば良いのですが、スペースも、手持ち資金もありません(笑)ので、多くのコレクションがたなざらしのままで部屋に陳列されている状況です。大物などは、上から透明ビニールを被せて誤魔化してます。困ったものです。かといって、処分する気持ちは毛頭ありませんので、本当にどうしましょう。うーん、最後は愚痴になりました。

2010年1月11日 (月)

マーカス

2006年9月10日のブログに、「アンダーワールド2」を観た感想を書いています。その映画に登場する吸血鬼「マーカス」のデザインに感動し、キットが発売されないかとも記述しています。なにしろ、吸血鬼の始祖マーカスが、トラックの周囲を飛び回りながら、ケイト・ベッキンセールに襲い掛かる姿は悪夢といってよいほどです。

それにしても、さすがにアメリカです。メーカーは不明ですが、「マーカス」のレジンキットが作られていました。今回、やっとイーベイのオークションで、中古品を入手しました。多分、個人メーカーなのでしょうが、結構、緻密な造型です。ただ、困ったことに、サイズが大きいのです。飛んでる姿なので、台座を含めて高さが50cm、羽を広げて46cmあります。

とりあえず、組み立ててみました。いかがでしょうか。

Dscn93541 Dscn93601これから、どのように塗装しようかと計画し、完成した姿を想像するのが、一番楽しい時期です。 Dscn93542  Dscn9362もっとも、完成した後は、後悔の山ですが・・・。

ところで、この映画は、アンダーワールドというだけあって、夜間が中心で、(吸血鬼ものは当然ですが・・。)画面が全体に暗く、どの顔も姿も青白く撮影されており、本当の色がよくわかりません。DVDのメイキングで見る限り、普通の肌色に茶系が散っている感じです。もう少し時間をかけて楽しみましょう。

2010年1月10日 (日)

サンダーバード2号

年が変わってから、初めてのブログです。昨年末から多忙になって御無沙汰でした。書くことよりも、ネタ探しとネタづくりに悩む時間がないのですな。

新しい年の第1号は、「サンダーバード2号」です。ご存知のとおり、子供の頃に、NHKで放送していた、イギリスの伝説の人形劇「サンダーバード」に登場する主役メカです。ともかく、このテレビ番組は、劇映画にもなり、また今でも人気が高く、CMなどでも援用されています。

 このTVの魅力は、主役のメカや毎回登場する脇役メカのデザインや凄さです。多数の登場メカの中でも最も好きだったのが、主役メカの「2号」です。この思いは、多分この頃の子供たちに共通する思いだったと思います。なお、ゲストメカでは、ゴキブリみたいな探検車や森林伐採の戦車などが心に残っています。

その人気を背景に、当時からプラモデルの世界では、何度もこの2号が販売されます。最近も、模型メーカーであるイマイの復刻版が「大人のプラモランド」として販売されています。

さて、今回、この懐かしのメカを取りあげたのは、サンダーバード2号の精密な完成模型を入手したためです。

Dscn93361 この勇姿はどうですか。この模型は、長さが40cm程度ありまして、なかなか良い出来です。いまの子供たちは幸せです。といっても、今は大人が楽しんでいるのでしょうか。昔のプラモの製作は、なかなか難しく、途中ですぐに断念した覚えがあります。まず、接着剤で失敗です。彩色の工程まで進んだためしがありません。それがトラウマで、今でも、メカは、ほぼ完成品が中心です。

Dscn93371 ところで、当時、私のお気に入り三大メカは、この「サンダーバード2号」と映画「海底2万マイル」の「ノーチラス号」と、「海底軍艦」でした。これで3種のコレクションが揃いました。といっても、必ず揃えようというような大それた気持ちは全然なかったのですが、なんとなく集まりましたナア。

ところで、こうした映画に出てくる魅力的なメカは、ほかにもあります。例えば、ロボコップの敵役ロボットも良い。エイリアン2でリプリーが乗車する貨物運搬機(?)も良い。宇宙戦争の円盤も忘れがたいですなあ。もっとも、人気が高いものは、大体がキット化、モデル化されています。Dscn6347

しかし、喜劇「グレートレース」に登場する、悪漢役のジャック・レモンが乗る数々の珍奇な乗り物を、どこかでキット化し、販売してくれないかなあ。

あのクラシックで、悪漢らしい楽しいデザインは、特筆です。特に、潜水艦と魚雷が忘れられません。ぜひ、一度ご覧ください。

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