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2009年11月 8日 (日)

火星人

かつては、宇宙人といえば、火星人でした。なにしろ、SF小説の生みの親である、H.G.ウエルズの「宇宙戦争」以来の伝統です。もっとも、最近は、宇宙科学の進展に伴い、火星に高度な生命体が存在することにリアリティがなくなったため、ほとんどの宇宙人は、銀河系以外のはるかかなたから襲来するようになっています。 

しかし、オールドSFファンにとっては、やはり「火星」に特別な思いがあります。「マーズ・アタック」を製作した某監督の思いにも似た感情でしょうか。なお、最初に「宇宙戦争」を映画化した1950年代の作品に登場する「マシン」は、その秀逸なデザインから、いまだに人気が高いことは、以前にこのブログでもご紹介しましたが、またもや、新しい模型商品が発売されています。つい、買いました。(困ったものです。)Dscn9023 Dscn9024

さて、「惑星アドベンチャー スペースモンスター襲来!」という50年代に製作された、B級SF映画があります。原題は、「INVADERS FROM MARS」となっており、火星からの訪問者というものです。まさしく、火星人の襲来モノです。この映画、わが国では、VHS時代に一部レンタル版がありましたものの、長年幻の映画となっていましたが、最近、やっとDVDが発売されました。内容は、本当に、B級映画の典型であり、登場するモンスターは、ハロインの仮装のようなお粗末なものです。しかし、当時は冷戦の中でもあり、悪夢のような赤狩りの時代雰囲気が色濃く反映されており、例えば、知人が別人に変わる恐ろしさ、そして、不気味な「丘」の風景などは、偶然の演出結果にしろ、特筆すべきです。さらに、もうひとつ、火星人のデザインが秀逸なのです。大きな頭の人間の顔を持った饅頭に触手がついているような異形の体が、透明な球体に包まれているのです。映画雑誌の掲載写真で見たときは、そのユニークさになんとも感心しました。当時は、映像を見るすべもなく、透明球体が空中を浮遊する場面を想像したものでした。しかし、実際の映像では、召使のモンスター二人がそのカプセルを手で運ぶのです。(唖然としました。)しかし、この火星人のデザインのユニークさをいささかも損なうものではありません。スピルバーグ(製作のみ)が再映画化した際の失敗の原因の第一は、この火星人のデザインを変更したためでしょう。・・・出来自体、悲惨なものでした。

ところで、このオリジナルの宇宙人をキット化したつわものがいます。メーカーは不明ですが、多分、アメリカの個人的なガレキ・メーカーだと思います。ヤフー・オークションで、思わず衝動買いをしてしまいました。透明カプセルがチャッチイですが、キット化した熱意に脱帽します。ではご覧ください。なお、高さは、土台を含め、10cmぐらいです。Dscn9193 Dscn92011 Dscn92071

いやあ、透明カプセルが照明の光を反射して、なかなか良い写真が取れません。・・・しかも横から見るとさらにチープに写ります。(まあ、こんなものですか・・)

塗装は、シルバーをベースに、クリアイエローを吹き、次にクリアオレンジで陰影をつけています。最後に、クリアブルーで、映画映像のように、緑系の照明を真似てみました。いかがでしょうか。

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