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2009年8月30日 (日)

20世紀少年 最終章 ぼくらの旗

Img 「20世紀少年」3部作がやっと完結しました。この第3作目にして完結編の出来は、なかなかの傑作となりました。実は、第2作目を観終わったあと、コミックレンタル(便利な商売があります。)で、原作コミック全22巻+αを読破しました。おかげで、ラストも、ともだちの正体も知っていたのです。が、正直、漫画を見ただけでは、今ひとつ意味がはっきりわかりませんでした。この映画は、別のエピソードを加えることにより、原作への不満を補完し、原作を損なうことなく、見事な映画として完結させました。この一点だけでも、「お見事!!」という賛辞を送りたいと思います。

それにしても、あらためて、出演者と原作のイメージがピッタリと合っていることに感嘆します。そして、CG処理でしょうが、ともだちの町や建物、万博会場、要塞や城壁など、見事に映像化しました。これにも感心しました。

さらに、空飛ぶ円盤や巨大ロボットの登場は、空想科学映画と銘をうった以上、待ち望んでいたものですが、これも予想以上の出来あがりでした。なかなか頑張っています。二足歩行の巨大ロボットが、再現された昭和の町並みを破壊しながら、進んでいく映像は、21世紀の「怪獣映画」そのものです。このへんは、もう言う言葉はありません。立派!!よくやってくれました。

ところで、いくつか、謎があります。誰か教えてください。

問1 昼休みに放送したロックの曲「20世紀少年」というのは実在のものなのですか?

Img_0001 問2 この仮面は、七色仮面か?ウルトラマンか?どちらのパチ物ですか?

問3 フクベエはどっかの場面に出ていたという裏設定があるのでしょうか?

問4 高校生時代に作詞した「スーダラ節」のようなフレーズがどうして歌詞の新作フレーズになったのですか?

などなど、いくつか、疑問もありますが、まあ、よく頑張りました。ご苦労様でした。私達の年代には、なんとも懐かしい映画ですが、昭和を知らない若い人たちには、本当のところどのへんまでわかるのでしょうかネエ。ひょっとすると、偽名「矢吹丈」の元ネタがあしたのジョーの本名とは知らないのではないでしょうか。

最後に、パンフレットの袋とじはやめてほしいものです。あわせて、別にエンドロールの後に、補完エピソードをつける必要もない気もします。

2009年8月26日 (水)

ゴースト映画

ハリウッド映画のクラシックを見ていると、結構、幽霊が主人公の映画があります。といっても、ホラー映画ではなく、幽霊とのラブストーリーなのです。日本映画の場合、幽霊というとおどろおどろしい物語ですので、なんとなく西洋との文化の違いを感じます。

Img_0001 最近DVDで観た作品から、思いつくまま紹介しますと、「幽霊紐育を歩く」。(DVDの邦訳に疑問あり)これは、「天国から来たチャンピオン」にリメイクもされていますから、ご存知の方も多いと思います。カサブランカの名脇役クローズ・レインズが天国の役人として良い味を出しています。この役者さんは、透明人間も演じています。もっとも、映画自体はそんなに面白いというレベルでもないのですが、なんとなく、クラシック映画特有の理屈付けのストーリー、粋な味付けの妙というような雰囲気、これは、名作「三十四丁目の奇跡」における郵便局オチにも通じるところがあります。

Img_0004 ほかにも、懐かしいテレビドラマの元ネタである「幽霊と未亡人」が思い出されます。このオリジナル映画は、レックス・ハリソンのユーモアもありますが、結構、展開がシビアなものがあります。やはり、お茶の間のテレビドラマとは一線を画しています。

また、「幽霊西に行く」というのもありました。イギリスの古城に住み着いた幽霊が、城とともにアメリカに身売りされるというようなお話です。まあ、そんなに期待する出来でもなかったような覚えがあります。Img_0003

最近の作品では、といっても、もう古典ですか?その名もズバリ、「ゴースト」です。この主演女優さんは、あの頃が旬だったのでしょうね。

幽霊との恋愛、面白い題材ですが、日本のウラメシヤ風土に合わないかなあ。「牡丹灯篭」も元々は中国のお話ですよね。

Img_0002 似たようなものでは、「いま、会いにゆきます。」があります。この映画は、なかなか面白いです。オチが素晴らしい。竹内結子が抜群に良いです。ファンタジー映画の傑作であり、見事なラブストーリーでもあります。しかし、死霊ではないですネエ。あえて言えば、タイムスリップした生霊です。(見ていない人は読まないでください。)

2009年8月18日 (火)

アッカーマン

「フォーレスト・アッカーマン」という名を聞いて、モンスター関係の膨大なコレクションを有する世界的なコレクターであり、最も有名なモンスター雑誌の編集者と思い当たる方は、年配のSF映画ファンだと思います。

Img 先日、我が国のアッカーマンの信奉者である、石田一さんが本を出版されました。アッカーマンのコレクションの紹介やご自身との関係を綴ったものです。懐かしいSF映画の貴重なコレクションの写真が盛りだくさんです。ほとんどが映画製作者などからの寄贈とのことだそうですので、昨今のカネにあかせて収集しているコレクターとは雲泥の差です。

ただ、ご本人は、超高齢となり、既にアッカーマンハウスは閉じているようです。そういう意味では、この本は、古き良き時代の夢の博物館誌というものでしょう。もっとも、ジョージ・ルーカス氏のように、映画よりもその副産物で富を築き上げる時代なのです。現在となれば、こうした収集は、不可能な時代なのでしょう。オールド・ファンの方は、是非、ご覧ください。懐かしいモンスター達の夢の跡が観られます。

 それにしても、SF映画ファンとしては、一度でいいから、こんな夢の博物館に住んでみたいものです。まあ、おかげで、映画関係のコレクションなどに走っているのでしょう。(笑)。なお、何十年も前のことですが、アッカーマン氏が日本を訪れたときに、発刊されたという雑誌もご紹介します。(実は、持っていました。次の写真です。)Img_0004

ところで、かつてこの雑誌で見た様々な模型などが、最近は、製造技術の進歩(?)で、似たような品物が手軽に個人でも入手することができるようになったのは、誠にありがたいことです。レイハリーハウゼンがじきじきに型から複製したイーマ竜の模型など、いまやDVDのオマケに付いてくる時代です。やはり、レジンによる個人レベルでのガレージキットの進歩が大きな要因でしょう。もっとも、当方としては、おかげで、四畳半博物館の状態となってしまい、困った事態に直面しているのも事実ですが・・・。(苦笑)

G.Iジョー

「G・Iジョー」を観ました。最近のハリウッドは、どうかしている、としか思えません。CG技術に巨額のお金を掛けることに夢中で、肝心なストーリー、脚本にまったく意を用いていないような気がします。この映画もその典型です。題名も、有名なミリタリー・オモチャから発想しているようですが、思い付きのような気がしています。それならそうで、きちんとした設定を考えて欲しいものです。とにかく、ド派手なアクションを次から次へつなげていく作り方です。しかも、あまりに荒唐無稽なアクションで、観ているほうは、すっかり引いてしまいました。加速スーツも、もっと格好よくデザインすべきです。それより、そもそも、この悪の組織は、何のために世界を攻撃するのでしょうか。どこに魅力があるのか、よくわからない、悪のヒロインも、その行動パターンが全くわかりません。ヒーローも同様です。ラストもいよいよわかりません。まったく理解不能です。

この映画全体を通じる幼児性はただ事ではありません。それとも、この映画は、小学生未満を対象にしているのでしょうか。確かに、「成人映画」の指定があるなら、「幼児映画」という指定制度を作る方が良いかも知れません。

本当に、ハリウッドは、どこに行ってしまうのでしょうか。心配です。

2009年8月16日 (日)

ナイトミュージアム2

Img 「ナイトミュージアム」の続編です。期待どおりの、可も無く不可も無い出来です。前作のティラノサウルスの骨格標本に匹敵する活躍をするのが、ダイオウイカの模型です。しかし、どうみても、あれは、巨大タコというイメージです。西洋人には、タコとイカの区別がついていないのでしょうか。かつて、ジュール・ベルヌ原作の「海底二万哩」をディズニーが映画化したときは、原作では、「タコ」になっていたのに、巨大な「イカ」を登場させました。それはそれで、ダイオウイカという設定が科学的には納得がいくものですが、(なにしろ巨大タコというのは、未確認なのですから・・)原作小説のファンだった者としては、封切当時、なにか裏切られたような気がしたものです。

それにしても、西洋人は、頭足類に悪魔的な魅力を感じているようです。「キングコング対ゴジラ」で巨大なタコを登場させた円谷特撮は海外で評判を呼び、アメリカとの合作映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」でも、海外版として、ラストに淡水の巨大なタコを唐突に登場させています。向こうからの強い要請があったようです。そして、続編「サンダ対ガイラ」では、冒頭に本格的に巨大なタコを登場させ、ガイラと戦わせています。あの時見たタコの触手は、子供の目には、ホントにリアルに映りました。

話が元に戻りますが、アメリカの英雄の一人である大西洋を横断した女性操縦士が登場しますが、この俳優さんは、姿勢がもの凄く良くて、この作品一番の儲けものです。それにしても、西洋人の姿勢のよさには感心します。どうも、体型的に猫背が多い日本人には、うらやましい限りです。生物学的な骨格のせいか、誕生後の生活やしつけのせいなのでしょうか?

 ただ、今回、私自身の女性を識別する目が無いことを改めて思い知らされました。というのも、この女優さんが、ディズニー映画の「魔法にかけられて」のお姫様役の人だったことを、パンフレットで初めて気が付いたのです。あまりにイメージが違いすぎる面はありますが、情けない限りです。実は、まだ、信じられません。まさに、夏の夜の夢のように。

 Img_0001 Img_0002_2 それにしても、アメリカの博物館の充実ぶりには、頭が下がります。ニューヨークの自然史博物館もそうでしたが、今回のワシントンのスミソニアン博物館(様々な博物館の総称らいい)は、一度は訪れたいものです。実際は、講談社から発売されていた「世界の博物館」全22巻、+別館の大型図書を眺めるだけが精一杯でしょう。ちっとは、日本も博物館を立派に整備して欲しいものです。アメリカの子ども達がうらやましい限りです。

2009年8月 8日 (土)

半魚人の逆襲

Img 「大アマゾンの半魚人」の続編「半魚人の逆襲」が、我が国で初めてDVD化されました。この作品は、これまで、ビデオ化やLD化もされたことが無く、しかも、劇場公開も短縮版で公開されたと聞いていますから、本邦初の全長版の映像となります。

実は、私は、アメリカ版のDVDとLDを所有しており、初見ではないのですが、英語が出来ない者にとっては、字幕があってこそ、内容がよくわかり、映像も楽しめます。

今回、じっくり再見したところ、この続編が何故面白くないのか、よくわかりました。まず、ヒロインがいけません。第1作のスレンダー美女にくらべ、幼児体型気味な美女(DVD付属のチラシの表現です。)つまり、やや太り気味で足が短い・・ということです。水中の遊泳シーンなどの水着姿がまったく似合いません。さらに、ヒーロー役の教授が悪党面ということです。これも似合いません。また、内容も、捕まえた半魚人を鎖でつなぎ、苛め抜くような有様であり、まったく共感できません。そして、最大の問題が、半魚人のコンディションです。第1作の着ぐるみ(ぬいぐるみ、スーツ)を使いまわしているのでしょうか、スーツの状態がくたびれて、よれよれです。これがなんとも無残なものです。東宝映画のキングギドラを思い出します。第3作の「半魚人」が陸上用に改造されたのは、多分、着ぐるみが使用できない状態だったための苦肉の策ではなかったかと推測します。

まあ、今回は、はじめて我が国で全長版が公開されたことを、歴史的な立場から歓迎しましょう。

2009年8月 6日 (木)

ガン・ファイター

Img_0001 映画「ガン・ファイター」が、初めてDVD化されました。いや、これまでビデオ化もされていなかった幻の作品ではなかったでしょうか。私も、過去に民放テレビで放映された短縮版を録画ビデオで所有していただけであり、今回のDVD化を待ち望んでいました。この辺りの話は、以前、DVD化を望みたい作品一覧のブログで紹介しております。

この作品は、男の映画を取り続けた、巨匠ロバート・アルドリッチが監督した、カーク・ダグラスとロック・ハドソンが共演する西部劇です。ストーリーは、男と女の因縁話を背景にした、牛群れを移送する物語であり、ラストには、二人の対決が用意されています。この映画は、カーク・ダグラスが儲け役で、歌まで歌う大サービスです。そういえば、この人、「海底2万マイル」の映画でも歌っていました。どこかで見たような気がするのは、同じ監督の「ヴェラクルス」のゲーリー・クーパーとの関係によく似ています。結局、アルドリッチ監督作品では、見せ場があるのは、二枚目俳優ではなく、やけに歯が白く、鍛えぬいた体を持つ曲者俳優ということは同じでした。

それにしても、カーク・ダクラスの逆三角形の体格は、凄いですねえ。惚れ惚れします。しかし、顔は怖いぞ~。

Img_0002 おまけのお話として、この監督作品では、「北国の帝王」もDVD化されています。この作品は、ビデオ化は実現いたしておりました。なにしろ、この映画は、カルト的な人気を有しているのです。アーネスト・ボーグナイン扮する鬼車掌が、ただ乗り客を実力行使で列車から排除する話です。それも、金槌や鎖をつかって殴り落とすのですから、本当の話かとも思えます。しかし、その恐怖の列車に挑戦する者がいるのです。ともかく、列車の上での男二人の対決が凄い。ボーグナインなんかは、顔も怖いですが、あの分厚い胸や腕をみたら、とても、東洋人などは腕力では敵わないと思います。一度、ご覧ください。

アンダーワールド ビギンズ

Img 吸血鬼対狼男という古きハリウッド映画を、最新の技術で現代に甦らせた、「アンダーワールド」シリーズの第3作が、完結編としてDVDで発売されました。この映画、一部で劇場公開されたようですが、私は見ることができなかったので、大変期待しておりました。

このブログで以前ご紹介しましたように、特に第2作(つまり2)が私の大のお気に入りです。人類最初の不死者とその息子達が吸血鬼と狼男に分かれ、何百年にもわたり相争っているという、新たな伝説を作り上げた物語が大好きです。特に、悪役ビル・ナイ、西洋人版天津敏を髣髴させる容姿の俳優さんの存在感が大きいのです。また、なんといっても、ケイト・ベッキンセール扮する吸血鬼のスタイリッシュなかっこよさ、特筆ものです。あわせて、現代における吸血鬼たちの近代的な巣窟の装備(あの近代的な棺桶が良い。)や吸血鬼の変身の映像が素晴らしいのです。ビリ・ナイ扮する空舞う吸血鬼のフィギュアも、アメリカでは個人メーカーからガレージキットが販売されているようです。縁があったら、作ってみたいものです。

さて、この「ビギンズ」は、前2作の物語の始まった時代に遡ります。タイトルどおり、ことの始まりのお話です。出演者も、前作同様、吸血鬼のビル・ナイや狼男の始祖ルシアンなども同じ配役です。しかし、肝心なケイト・ベッキンセールが出演していません。ポスターなどの絵柄から、すっかり出演しているとばかり、思いこんでいました。瓜二つという設定ながら、別人の女優さんが演じています。研ぎ澄まされたようなベッキンセールと比べると、鈍重な感じで一回りふやけている(失礼)といった容姿です。一気に興味が半減です。スト-リーも、既に前2作で紹介されているエピソードを長くしたようなものです。目新しくもありませんし、あいかわず狼男が猿のように見えます。監督がUSゴジラのデザイナーだった、タトポロスに変更されたせいかもしれませんが、超B級作品からC級ランクに落ちたような印象も受けました。要は、面白くもおかしくもなかったのです。救いは、最後の最後にワンシーン登場するあの姿、・・・ケイト・ベッキンセールですよね。

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