個人趣味映画
先日、落語家さんが趣味で作った怪獣映画をDVDで見ました。この方は、以前、ガメラ4も作ったということで、その折は、その道の好き者として大変敬意を表しました。もちろん、そのときは、公開もされませんでしたので、どんな内容かも知りません。ただ、平成ガメラの続編を見たいというファンの一人として、個人で映画を作られたことに感心したのです。
もともと、すいぶん昔のことですが、友人が特撮8mm映画を作っていたのに、いっとき参加したこともあって、おおいに頼もしく思ったのです。
しかしながら、今回の映画、タイトルが「深海獣 レイゴー」というのですが、なんと劇場公開され、DVD化までされました。有名な脇役ばかりあつめて、怪獣や妖怪などの造型で有名なスタッフで作っています。当然、お金を取って、人様に見せるのですから、もう個人映画ではありません。きちんとした商業映画だろうと思って、DVDを買いました。
ストーリーは、太平洋戦争中に、戦艦大和が、海の未知の巨大生物と戦う、という設定には、なんとも面白いと思いました。時代劇で怪獣を出すように、新たな視点に期待したのです。
しかし、見てびっくり、もう酷い出来です。安手のCG製の戦艦ヤマト、ゴジラの顔を持つ古代サメか、エイのような怪獣、龍のような魚、素人の思わせぶりな演技、わけのわらかないストーリーや作戦などなど、とても通常再生モードで正視できるものではありません。
この映画が個人趣味映画としてなら、何も言うつもりはありませんが、劇場公開映画としての点数は、零号ならず、零点(レイテン)としか、言いようがありません。次回作は、髪のある怪獣とか、落語家さんだけに、発想はユニークなのですね、しかし、どうなのでしょう、あまり、純情な特撮怪獣映画ファンに期待を抱かせないで欲しいものです。
そして、どうせなら、「シャレですよ、シャレ。」なんて言いながら、長年の夢の対決、ゴジラ対ガメラを製作して欲しいものです。
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