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2009年6月14日 (日)

20世紀少年(原作)

本当に便利な時代になりました。実は、映画「20世紀少年」の原作、浦沢直樹作の漫画を以前から読んでみたいと思っていたのですが、全24巻(21世紀少年上下を含んで)もありますので、買うまでの覚悟もなく、漫画喫茶へ行く気力もなく、どうしようと思っていた矢先、オンラインDVDレンタル会社がコミックレンタルを始めたのです。早速利用してみました。少し高いですが、迅速で手軽な近代的なシステムでした。

映画は、多少の設定違いはありますが、原作を良くまとめております。改めて感心します。特に、キャスティングが絶妙です。よく雰囲気を出しています。新人のカンナ役はよく見つけました。

さて、この原作のことですが、まず、ラスト、つまり「ともだち」の正体については、かなりアンフェアで、苦しい設定です。「そんなの聞いてないよう」と苦情の一つも言いたい気持ちです。確かに、絵では描いているかもしれませんが、それは小説を同姓同名で書くようなインチキです。また、設定が気に入らないのがキリコとともだちの関係です。ふつう、キリコの性格などから考えられないだろう。さらに、巨大ロボットや爆弾はともかく、あのバーチャル装置は、いくらSF漫画でもあり得ない機能ではないか、と文句も言いたくなりました。そんな装置を作り出せる技術力を持っているという描写がどこにも無いのですから・・・。タイムマシンの方がまだわかりやすいゾ。

まあ、世界の消滅などというとんでもなく大げさな話が、結局、すべて、子どもの頃の話や人間関係につながり、新たな登場人物を増やしながら集約してしまいますので、このようなリアリティの無い、大風呂敷のストーリーを一気に読ませてしまう、作者の力技、豪腕さに感心しました。なにしろ、人類破滅を計画させる原因は、子どもの頃の小さな出来事だったのですから、笑います。何故なら、いつまでも子どもの心を維持することは難しいのです。話の中でも、「ともだち」以外は、みんな忘れていましたのですから・・。

ともかく、完結編となる第3作目の映画のラストは、原作とは違うとことらしいですから、今から期待しております。

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