無料ブログはココログ

« デス・レース | トップページ | 鴨川ホルモー(原作版)  »

2009年5月 5日 (火)

鴨川ホルモー

Img とにかく、設定が何より面白い。「鴨川ホルモー」の凄さは原作にあるようです。奇想天外な千年続く儀式の創作とレナウン娘の踊りや織田信長憑きなど、抱腹絶倒のギャグは、多分原作にあるのでしょう。一度、原作の方を読まなければならないと、映画を見ながら、思いました。

しかし、これだけの面白い筈のお膳立てと材料が揃っているにもかかわらず、映画のほうは、あまり盛り上がらなかったのです。まず、栗山千明演じる「めがねの凡ちゃん」、もっともっと面白くなるはずだったのに、見せ場が少ないような気がします。一方、坊主頭の先輩役の「荒川 良々(読み方知りません)」と織田信長憑きの友人役「濱田 岳」が好演です。どちらもパンフレットで初めて名前を知りました(笑)。あのちょんまげには、ふきだしました。落とし穴落ちの繰り返しも傑作です。

また、京大や寮で実際にロケをしたとか、そうした丁寧な製作の姿勢は高く評価したいのですが、肝心の演出のテンポやポイントがズレているような気がします。なにしろ、笑うために映画館に行ったのに、あまり大笑いの箇所が少なかったというのは贅沢な要求でしょうか。それにしても、「凡ちゃん」の栗山千明の魅力をきちんと描かないまま、ライバルの嫌味な男と悪女の方にばかり力が入った演出では、やはり面白くありません。観客が何を望んでいるのか、考えて欲しいものです。ラストの風船オニは、いくらなんでも風呂敷を広げすぎでしょう。そして、結局は竜頭蛇尾の終わり方です。この点は、逆に原作のせいなのでしょうか? 

それにしても、映画の中で叫ばれる変てこなオニ語やパパイアの変な振り付けも、なんとなくワザとらしく、馴染めませんでした。これらの可笑しさは、文字だからこそ、小説の中だからこそ、その可笑しさがストレートに伝わるものかも知れません。やはり、どうしても、原作の小説を読んで見なければなりません。

« デス・レース | トップページ | 鴨川ホルモー(原作版)  »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鴨川ホルモー:

« デス・レース | トップページ | 鴨川ホルモー(原作版)  »

2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28