ヤッターマン
「ヤッターマン」の実写化と聞いて、最初は、全く期待していなかったのです。しかし、ある雑誌に載ったヤッターワンという犬のロボットの写真を見て、すこし考えを変えました。なんとも、そのレトロなデザインや使い込まれたような汚れ方、雰囲気が良いのです。そして、配役にも驚きました。曲者俳優の生瀬勝久がボヤッキー、櫻井翔が主人公のヤッターマン1号と、なるほど、アニメのイメージをよく掴んでいると感心したのですが、色気たっぷりなドロンジョ役にボケーとした深田恭子(ゴメンナサイ)とは正直イメージがわきませんでした。
ところが、映画を見ると、フカキョンのドロンジョが素晴らしい。まず、この女優さん、スタイルが良かったのですね。あのコスチュームのなんとも似合うこと、そして、とぼけたような表情もいい。2人の部下(もちろん、この2人の俳優の演技と扮装は凄い。あそこまでよくやりました。満点です。)と揃って、漫画そっくりな姿は本当に感動ものです。さらに、あのアニメそのままのダンスや動作。1号と2号の主役も漫画そのままです。配役でまず勝利したともいえます。 (おもわず、ヤッタ、ヤッタと口ずさみします。)
しかし、この映画の面白さは、単に、登場人物が漫画にそっくりというだけではないのです。微妙にエロチックな設定、はっきり言って、下ネタじみた仕掛けや思わせぶりな会話のギャグが笑えるのです。
正直いいますと、三池崇史監督の映画となるというので観に行くことを悩んでいました。三池監督といえば、いまや様々な映画に引っ張りだこで、欧米でも評価の高い監督さんです。ただ、私個人的には、この監督の演出が、生臭く、猥雑で、どぎつく、変態的と感じることが多いため、少々苦手なのです。(絶対二度と見たく無い映画もあります。)肉食系の西洋人向けには受けそうですが、草食系(雑食系?)人間にはきついのです。
ところが、この映画に限っては、もともと子ども向けのアニメが原作のせいでしょうか、三池監督の毒が幾分中和し、絶妙なギリギリの線で笑えます。ドロンジョと1号の恋、2号の嫉妬、ロボット同士の発情など、昔TVをみた子ども達が大人となって見ることをターゲットにしているのでしょう。おっぱい爆弾の発射シーンの意味など、こどもにはわかりませんわ。ただ、ラストに、「さん」を付けないでという2号の台詞は、「意味わからないのか」、というのは古い世代なのかも知れません。
ともかくも、アメコミの実写化とは全く異なる、新しいタイプのアニメ実写映画の誕生です。ギャグも沢山ありますし、歌やダンスも楽しめます。しかし要は、設定や台詞、動作など様々な部分に詰められ、まぶされている裏や笑いを深読みして、子ども達よりも大人が楽しむ映画でした。
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