深海 アビス
深海といえば、キャメロン監督の映画「ザ アビス」を思い出します。この映画には、ネオンのように発光するクラゲ型の異星人が登場します。深海に潜んでいるという設定なのです。こんな生物が本当に居そうな気になる図鑑を入手しました。その名もズバリ「深海」です。最新の深海探査艇が捉えた、深海生物の精密な写真を集めた物です。 写真のものが、その本の表紙ですが、一ページ一杯に、あるいは見開き2頁に、様々な深海生物の生態写真が掲載されています。ページ数約250ページ、その量も写真の質も半端ではない、素晴らしい本です。
以前から図鑑で見慣れた深海魚が、とんでもない姿で、精密画にも匹敵する精度の高い写真で捉えられています。さらに、巨大なくらげなど未知の生物の姿もあります。いやあ、図鑑ファン、深海魚ファンとしては、誠にうれしいことです。
実は、以前のブログでも書きましたが、映画趣味と並んで、図鑑趣味がありまして、動物を中心に、様々な図鑑を収集しています。もちろん、専門図書ではなく、市販のものですが・・・。その中でも、奇妙な生物、異形のモノ、絶滅したものが好みなのです。そうした生き物の姿は、ロマンと想像力を喚起するのです。そういう意味でも、深海魚は、恐竜と並んで、私のお気に入りなのです。想像の世界のモンスターとも通じるところがあります。(そういえば、古今東西の架空生物、怪物、妖怪などの図鑑もいいですねえ。)
子どもの頃の愛読書があります。S37年発行のポプラ社の「ぼくらの博物館」シリーズの第2巻「魚と貝のさまざま」です。ちなみに、第1巻は、「地球の生いたち」で恐竜などの話です。この第2巻は、すこぶる珍妙な形の魚や貝が紹介されています。巨大なヒレを持つ深海アンコウ、海草のようなタツノオトシゴ、巨大なシャコ貝など、一般の子供向けの図鑑には出てこない種類のものです。こうした異形の生物が、モノクロの挿絵で紹介されています。いやあ、こう書くだけで、当時の想いが甦ってきます。(すっかり忘れていました。)そういえば、「絶海のターザン」という映画の中に、人食いシャコ貝が登場します。何故か、わくわくしたものでした。
ところで、この本の挿絵の魚達を、実際の写真などで目にし始めたのは、結構、最近のことです。数年前には、荒俣宏氏が発行した博物誌シリーズの中で、精密画による深海魚の紹介(この図鑑にも感動しました)もありましたが、深海の研究が進んだおかげで、深海生物関係の本もよく出版されますし、外国の図鑑の翻訳なども随分増えてきております。やっと欧米並みの図鑑文化が定着する兆しが見え始めてたといえば、少し大げさでしょうか。ともかく、恐竜図鑑などもよく出版されます。
さらにうれしいことは、アマゾンなどの通販制度の普及で、一般書店にはまず並ぶことの無い図鑑が、地方でもかんたんに入手できるようになりました。ありがたいことです。あとは、もうすこし、中身検索制度が充実すればいうことなしです。なにしろ、図鑑は一般図書より高いのですから、結構、リスクを伴います。いつぞや、「へび大図鑑」なるものを購入しましたが、あけてびっくり、見開きに一匹のへびの大きな写真という構成です。いやあ、「大へび写真図鑑」だったのかと驚いたものです。
今回のブログは、映画ネタから少し?はずれましたが、たまには、こんなこともあることにいたしましょう。(笑)
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