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2008年9月 7日 (日)

デトロイト・メタル・シティ

Img_0003 予告編に惹かれて「デトロイト・メタル・シティ」を見てきました。第六感のとおり、面白い映画でした。最近の日本映画はきちんとした丁寧な作り方をしています。製作委員会という方式が良い方向に向いているのでしょうか。ロケもセットも好感が持てます。そして、やはり、松山ケンイチという俳優の力が素晴らしい。この俳優が、エルと同一人物とは思えないし、劇中でも、クラウザー二世と根岸君をよく演じ分けています。主演は、主役としての演技力がある者が演じなければなりません。同じように劇場の予告編を見ても、主演のTVタレントの演技など、手垢のついた戦争悲劇のストーリーとあいまって、大きなスクリーンではとても正視に耐えません。可哀想なものです。どうして、いまどき、あの伝説のTVドラマを映画化するのでしょう。センスのないプロデューサーもまだまだ居るということですね。せっかく盛り上がった邦画の世界も粗製濫造で客離れの起きないようにご用心を。

 さて、ストーリーは笑いを綴りながら、快調に進みます。楽しく、笑って、幸せになる映画です。卑猥な歌詞や台詞もさほどに印象は悪くありません。演出のうまさかもしれません。また、登場人物のすべてが変な設定です。一見常識的なヒロイン(加藤ローサ)も、その行動はこだわりが無さ過ぎるような変わった人物(舞台に上がるなよ!!)ですし、松雪泰子(私ファンです。)扮するヘビメタ狂の社長はよく似合っている。「フラガール」の先生役よりも良いぞ。そして、ヘビメタの国際的な歌手(タイトルの元ネタのグループ)がこんな日本映画に出演してくれたものです。よくやったものです。拍手を送りたいと思います。ヘビメタとしての評価はわかりませんが、音楽も素晴らしい。ラストのコンサートは盛り上がりました。

 それにしても、最近の漫画原作には、いろいろ面白いネタがあるものです。世界に冠たるマンガ文化だけのことはあります。なにしろ、次期総理と目される人もマンガ好きとか。世も末なのか、未来は明るいのか、不安になります。少なくても、邦画の世界には喜ばしいことです。       

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