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2008年9月22日 (月)

Jホラー以前

 Jホラーというのは、ジャパニーズ・ホラーの略で、最近、ハリウッドまで進出した和製ホラー映画のことです。アチラのモンスターとは異なり、人間の怨霊がベースの物語が、かなり受けたようです。演出もはらわたまで見せるスプラッタとはちがい、心理的な効果を狙っております。代表的名作の「リング」や「呪怨」などは、一度DVDで観たものの、正視も出来ず、見直したいとも思いません。実際、とても怖いです。例えは少し違いますが、「悪魔のいけにえ」級です。ということで、最近流行のJホラーは、全く生理的に受け付けませんので、評価のしようもありません。正直、劇場で見る方を尊敬します。(お化け屋敷に入る人と同じかなあ?)

 しかし、日本には、Jホラーよりかなり以前に、一昔前と言ってもいいのかも知れませんが、もう少し、さわやか(?)な怪談映画がありました。有名な三大怪談をそれぞれ映画化した、私のお奨めの作品をご紹介します。

 Img_0009 まずは、超有名な四谷怪談を映画化した「お岩の亡霊」です。傑作といわれる「東海道四谷怪談」よりも、もっと粋で勧善懲悪な作り方で、セットなどの美術の出来とあわせて、ホラー映画の入門編に丁度です。写真は、ビデオ版です。

 Img_0011 次は、怪談牡丹燈籠のお話です。これも有名なお話を山本薩夫が「牡丹燈籠」のタイトルで映画化しました。主演の赤座美代子が熱演です。歩くのではなく、スーと動く姿はなかなか見事な演出です。あのころは、香港映画よりも吊りの技術があったのではないかと思えます。一見の価値はあります。是非ご覧ください。唯一の欠点は、骸骨がリアルに見えないことでしたナア。

Img_0010 最後は、雪女の映画です。少しマイナーでしょうか、映画名は「怪談雪女郎」。雪女のことを雪女郎とも呼ぶそうです。主演の藤村志保が素晴らしい演技を見せます。ラストの金色の目には驚愕でした。いずれも、大映時代劇の華やかなりし時期の作品です。機会があれば、ご覧ください。

 このほかにも、巨匠小林正樹監督の「怪談」もあります。岸恵子の雪女、耳なし法一に登場する丹波哲郎の平家の亡霊武者は忘れられません。

 今回の話題は、最近出版された雑誌の特集から思い出したものです。次回は、少しこの雑誌のことを紹介しますので、こうご期待。

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