初恋のきた道
1年に一度は見たくなる映画の第2弾です。ご存知、チャン・ツィイー主演、チャン・イーモウ監督の「初恋のきた道」です。この映画については、封切後もまったく知りませんでした。何年も後に、ある先輩に紹介され、それほど期待もせずに見た記憶があります。実は、その頃まで、主演のチャン・ツィイーも、剣劇映画「グリーン・ディスティニー※」の準主役的なアクション俳優ぐらいの認識でした。(・・・恥ずかしい。)
冒頭、白黒で始まり、変な息子が頑固そうな母の話でしたので、退屈になり始めたとたん、急に、総天然色(昔懐かしい言い方がピッタリ)の画面に変わります。美しい村、素朴な村人、その中に、チャン・ツィイーが居ました。当時、19歳で、この映画がデビュー作だそうです。その姿や振る舞いは「可憐だ。」という五右衛門(ルパン3世)の台詞そのままです。ともかくも、一瞬にして、チャン・ツィイーの虜になりました。よく映画の魅力は、一目ぼれの魅力といいます。俳優が演じ、監督が演出する映画を初めて見て、観客が好きになるか、ならないか、の二つに一つではないでしょうか。(誰の言葉か?・・・私です。笑)この映画は、その意味で、タイトルどおりの初恋のような極上のものです。私の個人的な映画史の中では、オードリー・ヘプバーンが主演デビューした「ローマの休日」の衝撃に匹敵する出来事です、というのは大げさでしょうか。(笑)
ともかくも、未見の方は、一度ご覧ください。この頃のチャン・ツィイーの初々しさに、はまる事間違いありません。先輩に習って、私が薦めた後輩も虜になりました。次の犠牲者は貴方ですぞ。
もっとも、よく考えると、映画の話は一種のストーカー行為ですなあ。チャン・ツィイーだから良いというのは当然とは言え、やはり考えものかもしれません。・・・が、そんなの関係ねえよ。(笑)
※「グリーン・ディスティニ-」は、私の嫌いな空飛ぶ剣劇映画ですが、殺陣が結構面白いし、誰かの「三隅研次の大映映画風」という評があったように、言われてみれば、そんな雰囲気もある映画です。私の中国剣劇映画の認識を変えた映画です。それ以降、結構、中・韓問わず、アジア・アクションを見ています。情けないことに、最近の日本より随分殺陣が素晴らしいし、演者も真剣です。(日本の俳優とは根性が違いますなあ。立派です。)
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