帝都物語
映画「帝都物語」を久しぶりで見ました。右の写真のDVDを購入したのです。何故か、この映画のメイキングを見たさに、続編と特典付きの「帝都封印BOX」を買ってしまったノダ。
私のごひいきの「図鑑マニア」の荒俣宏氏のデビュー小説の映画化です。今見直すと、まず、豪華絢爛の配役に驚きます。勝新太郎、西村晃、原田美枝子ほか、坂東玉三郎まで出ます。そして、原田美枝子の若いこと、きれいなこと、薙刀姿の凛々しいこと、驚きました。いまさらながら、ファンになりました。また、確か、この映画で初めて石田純一を知ったような記憶がありますが、役自体、その後の彼の人生を表わすようなもので、思わず笑います。それにしても、結局は、原作の力になるのかもしれませんが、登場する歴史上の人物のからみ、建物や遺跡の役割の面白さについては、本当によく考え出したと、作者の想像力に脱帽します。しかも、映画の創りも、コンピュータ技術ではない(まだ、ありませんでした・)大規模なセットやアナログな特撮で頑張っています。「三丁目の夕日」のCG電車ではなく、実際に大道具(?)の都電が動いています。巨大モンスターも、モデルアニメで結構良く動いています。その動き方には好感が持てます。
そして、なにより、魔人「加藤」には、この人しかいないと強烈な印象を与えた嶋田久作の登場です。この映画がデビューでしたが、その後、いろいろな役を演じていますので、まあ安心です。ストーリーも、変な小細工はせずに、次々と霊力同士の争いです。見ていて、あきません。うん、見直して、★★★という評価です。皆さんも、是非、見直してください。
おまけの続編「帝都大戦」は、ストーリーが全く面白くありません。延々と、B29による爆撃を描き、観客の素朴な同胞愛を刺激し、反米意識のみ高めるものの、肝心の霊力争いが大戦という名に値しないほど、しょぼいのです。第一、加藤を迎え撃つ側の設定が全く良くありません。主演の女優もいけません。最後のオチも、作者が思うほど面白くもありません。特撮も、ハリウッドに居るなんとかいうメイクアップ師(この人、ホントに凄いのですか?)の特殊効果も、グロイだけで、映画的な効果アップや面白さには全くつながっていません。つまり、全くの駄作です。最後まで見たのが時間の損でした。
ところで、「災害は忘れた頃にやってくる」の格言で有名な寺田寅彦が、提唱している「地下都市は地震に強い」って、本当ですか? 地下街も結構、弱いと思いますが、いかがでしょうか。?
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