ジキル博士とハイド氏
お約束の「ジキル博士とハイド氏」のお話です。有名な小説が原作であり、過去から何度となく、映画化されています。一番有名なのが、フレデリック・マーチ主演の1932年の作品です。なんと、アカデミー賞主演男優賞を取ったというのですから、驚きです。
DVDが発売されています。このDVD(左の写真)は、二本立てで、左の写真が主演のフレデリック・マーチです。紳士的な容姿ですが、映像では、変身前からにやけた色男のような奴です。昔の映画は、ドーランや化粧の性でしょうか、みんな、こんな奴に見えます。そして、背後に見えるのが、変身後のハイド氏です。
ちなみに、その右側の作品は、1941年の名優スペンサー・トレーシー主演です。何を勘違いしたのか、変身後の姿を演技力で表現しようとした馬鹿な映画でした。しかも、イングリッド・バーグマンが娼婦役、いやあ、場違いで、絶対あり得ない設定。これも演技でカバーできると信じていたのかなあ。(いやはや、演技派は困ったものです。)
さて、やっと、フレドリック・マーチ演じるハイド氏のレジンバスト(ジオメトリック社)が完成しました。といっても、なかなか気が乗らず、2日で仕上げた即製です。まがまがしさの雰囲気が全然出ていません。どうやら失敗作です。といっても、しばらく修正する気も起こりません。最近、塗装の機会が遠のいており、腕が鈍っているせいと自らを慰めております。
映像では、このハイド氏、猿に先祖がえりしたイメージでしょうか、後頭部が類人猿の形のようになり、腰が曲がり、ちょこまかと動き回ります。今まで、書籍などに掲載されている写真や絵等を見て受けていた邪悪さのイメージよりも、なにか、滑稽な要素が強く残ります。うーん、やはり、DVDは見るべきではなかったかなあ。(最近、こんなことばかり・・・笑)
ところで、ジキルとハイド氏は、最近、CGの技術が進んだせいか、よく映画に取り入れられています。
「リーグオブレジェンド」では、巨人の怪物に変身したり、「ヴァンヘルシング」では、完全CG製でノートルダムのせむし男を演じていたし、「ジキル博士はミスハイド」では、女に変身しました。最後のミスハイドは、我らが「レイチェル」のショーン・ヤングがドタバタと演じて、純情な「ブレードランナー」ファンとしては、世の無情の涙にくれたのでした。何しろ、あの美人顔で、地が出たかのような狂気の沙汰を演じます、まったく、イメージは大事にしてほしいなあ。
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