ミイラ再生
クラシック・モンスター映画から、「ミイラ再生」です。フランケンシュタインの怪物を演じたボリス・カーロフが、イムホテップを演じています。
この有名なミイラ男のモデルキットが、ジオメトリック社からレジン製のバストモデルとして発売されています。本来は、胸の前に両手を組んでいる姿が、写真等で有名ですが、モデルの造型は素晴らしく、雰囲気を良く出しています。ただ、私の塗装技術の未熟さから、やや色彩が濃くなりすぎました・・・。
ところで、この映画は、意外なことに、ミイラ男の登場シーンが、驚くほど少ないのです。ミイラとして復活すると、すぐに生前の人間の姿にもどるのです。だから、ミイラ男としての活躍(?)は、あまりありません。とはいっても、初代ミイラ男ホラー映画として、歴史にその名を残しております。
さて、ミイラ男が実際に活躍する映画としては、やはりドラキュラと同じように、英国のハマーが製作した「ミイラの幽霊」が有名です。主演は、ご存知クリストファー・リーです。長身で、痩身なため、ミイラ男の包帯の扮装は、なかなかリアルで、似合っています。(もっとも、本物のミイラのように、顔まで包帯巻きですので、天才ジャック・ピアースが考案したシワシワ顔のメイクのインパクトはありません。)この映画は、まだ、ビデオも、LDも、DVD化もなされていません。ただ、かの大伴昌司大先生が、かつて雑誌の対談か何かで「ミイラの棺が泥沼に落ちて、泥だらけのミイラ男が出て来るシーンは、迫力もあるし、映像的な効果もある。」などど、のたまっていたので、直輸入のLD(字幕なし)を購入し、見ました。・・・・確かに見ました。出来については、ノーコメントです。
このようにミイラ男の映画は数多いのですが、あまり褒められる内容のものは少ないです。そして、最近やっと、「ハムナプトラ」が登場し、汚名挽回(?)を果たしたような感がします。ともかくも、あの初代の「ミイラ再生」の正式なリメイク映画なのです。もちろん、内容印象は、まるで違っていますが、基本形は同じなのです。第一、ミイラから人間に戻っていく過程もじっくり見せてくれます。現在のところ、ミイラ映画の最高傑作ですし、アクション映画としても上出来でした。
なお、個人的に、一番怖かったミイラものがあります。TV映画の「恐怖のミイラ」です。子供の頃、このタイトルと、延々とミイラの歩く足がブラウン管に出るのですが、どうしても正視できませんでした。いやあ、怖かった。・・・後年、その恐怖のミイラの姿を見る機会がありました。それは、滑稽というしかないほど安手な、全く、とんでもない容姿であり、長年の悪夢が一挙に解消されたことでした。しかし、なぜ、あんなに怖かったのか、不思議です。自らの想像力が、自らを恐怖のどん底に陥れていたとしか思えません。
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