蝿男の恐怖
「蝿男の恐怖」は、物質転送装置の開発中に、間違って、蝿と一緒に転送されたために、頭と右手が蝿になった不運な科学者の話です。しかも、なくなった頭はどこへ・・・。この第1作は、カラー版で、しかも、殺人事件の真相を探っていくうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってくるという、サスペンス仕立てになっています。蝿男の造型は、むしろ、続編の「蝿男の逆襲」の方(2枚目の写真のDVD表紙)が有名であり、第1作目の造型は、あまり話題になりません。ジオメトリックス社から、バストモデルが発売されており、とりあえず完成しましたので、ご覧ください。(今回は、やや手抜きです。) 意外なほどシンプルで、スマートな宇宙人の様です。どうも蝿の持つ、汚らしさや気持ち悪さがありません。その点、2作目のデザインは、蝿らしく、改良されています。しかし、それにしても、人間の頭がなくなって、よく、思考や記憶が残っているものと感心します。それが一番、気にかかったところです。なお、2作目は、モノクロ版に格落ちし、話も余り感心しません。
そして、この2つの映画は、その後、いずれも再映画化されています。「ザ フライ」と「ザ フライ 二世誕生」です。ストーリーは、ほぼ踏襲していますが、造型というか、思想が全く違います。新作の怪物は、原点に戻って、人間と蝿が融合したら科学的(?)にどうなるのかを検討しています。その結果は、遺伝子レベルで変化が起こり、徐々に、人間の体が崩れ、グチャグチャの怪物になります。一見、理屈に合致するようですが、あまりにも、その姿は、醜く、気持ち悪いものになっています。こんな姿を見せられるくらいなら、やはり、クラシックな姿が一番です。例え、蝿頭に知能があったとしても、好みに合わない小汚いモンスターよりは、ずっとましです。 それにしても、最近、世の中には、ゲテモノ趣味(笑)の人が増えたのでしょうか、新作モデルも、結構、発売されています。「ザ フライ」では、変身前から、蝿を想像させる俳優(ごめんなさい。)を使うのも感心いたしませんし、この手の映画は、後味が良いことが大事です。この点でも、さらにイケマセン。
ところで、全く、別の話ですが、閉鎖中であった洋物の怪物キットのHP「モンスターズ ケイブ」が再開 された模様で、誠に喜ばしい限りです。おめでとうございます。これからも、ちょくちょく拝見させていただきます。このHPは、ガレージキットの草創期からのモデラーの方が運営されており、そのコレクションの数々は、目を見張るものがあります。まだ、ご存知でない方は、どうか、一度、HPをご覧ください。(勝手に推薦して申し訳ありません。)
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