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2006年12月31日 (日)

原子怪獣現わる

「原子怪獣現わる」は、ハリーハウゼンの初期の代表作です。ご存知、東宝ゴジラの原案になった映画です。そして、数十年後、ゴジラがハリウッドでUSゴジラとして製作されたとき、実際には、この映画のリメイクをしたのだと、私は確信しています。Dscn6842

モノクロのこの映画では、写真のようなリドザウルスが、町の中を歩き回り、破壊します。 背景は、風景写真を使用し、製作費の節減をしていますが、なかなか良くできています。

かつては、写真でしか知りませんでしたが、最近は、DVDでしっかり見ることが出来ます。Dscn6845 Dscn6844

このキットは、ビリケン社からのソフビのキットを完成させたものです。少し、モールドが甘いですが、味があります。

2006年12月27日 (水)

狼男

狼男の映画は、昔から数多く作られています。最近は、ほとんどCG製でありますが、やはり、ハリウッドの誇る名メイクアップ師のジャック・ピアースが造型した狼男が一番です。

ところで、サイレント時代から、いわゆる怪奇映画は製作されており、「ノートルダムのせむし男」や「オペラ座の怪人」を演じて一世を風靡したロン・チャイニィーという怪奇役者がいました。この俳優は、自分でメイクアップを工夫して、観客の度肝を抜いています。鼻を天向かせた、オペラ座の怪人のメークは、いまだに語り草です。モデルキットも根強く販売され、人気の高さを証明しています。前置きが長くなりましたが、この名優の息子、ロン・チャイニー・ジュニアが主演した映画が、その名もずばり「狼男」です。まあ、かえるの子はかえるということでしょうか。

 この映画の中で、満月の夜、徐々に顔が狼のように変化していくシーンは、いわゆるコマ撮り撮影だと思いますが、なんともレトロな味があります。しかも、すべて狼の姿に変身するのではなく、Dscn68371いわば、半獣人のような姿であり、さすがに名メイクアップ師の手腕に感心するだけです。いまでも、狼男といえば、このデザインが基本形です。写真のバストモデルは、ジオメトリック社から発売されたレジン製のキットを完成させたものです。たまには、ハリウッド映画の怪奇映画の古典をご覧ください。かなりの作品がDVD化されています。いまのホラー映画より、格段に楽しめて、心の栄養になります。

2006年12月26日 (火)

吸血鬼ノスフェラトゥ

サイレント映画の「ノスフェラトゥ」をご存知ですか。世界初の吸血鬼ドラキュラの映画化です。しかし、原作者のブラム・ストーカーの遺族の許可が得られず、ドラキュラの名称が使えなくて、別の名前になっています。ところで、「ノスフェラトゥ」という題名は、不死者という意味です。

映画の筋書きは、おなじみのドラキュラのストーリーです。

Dscn6840 写真のように主演男優の特異な容貌と姿が異様な迫力があります。サイレント映画ですが、死、ペスト、ネズミなど、はっと息を呑むようなイメージに満ちたショットがあります。音に頼らない昔のほうが、イメージが豊かなのでしょうか。いや、やはり監督の腕の差でしょうか。写真は、ジオメトリック社のレジン製の胸像です。塗装の出来はいかがでしょうか。

2006年12月24日 (日)

マタンゴ

Dscn6822 Dscn6823 邦画のSF映画の中で、ホラー系の代表作は、なんといっても、マタンゴではないでしょうか。当時のお子様向けの怪獣映画とは一線を画し、本格的なSF仕立てのホラー映画です。ストーリーは、男女7人が乗ったヨットが嵐で漂流し、絶海の孤島に流れ着いたものの、飢餓地獄の中で、世にも恐ろしい体験をするというものです。ラストのオチもなかなか決まっています。画面を見ているだけで、じとじととカビやキノコが生えてきそうな雰囲気はあります。

それにしても、水野久美のなんと禍々しい美しさでしょう。この女優は、一連の東宝のSF映画の中で、マタンゴ、女X星人、フランケンシュタインの恋人など、その存在は大きいものがあります。そして、当時の少年達に、大人の女のエロチシズムを感じさせてくれたものです。優れた特撮映画には、少年達をドキドキさせる隠し味のような魅力が必ず付いていました。(最近は、どうも感じないが・・・。)

ともかく、DVDも発売されていますので、写真のマタンゴ(XーPLUS社のソフビ・フィギュア)と若い水野久美を是非ご堪能ください。

 なお、最近、イワクラ社から、マタンゴの食玩が数種類、最終形態でない姿も含め、発売されていますので、写真が整理でき次第、載せたいと考えています。

2006年12月16日 (土)

地球最大の決戦

前回の記事のアニメーションのくだりで、久しぶりに邦画のSF映画を思い出した。今回、まず「地球最大の決戦」を取り上げます。題名は、正確には、その頭に「三大怪獣」が付くのですが、まあ、細かいことはさて置いて、この映画の持つ意味としては、キングギドラが登場したことです。ゴジラ、ラドン、モスラという、東宝怪獣映画史上、一枚看板を張ってきた主役が、文字通り三大怪獣として、一堂に介し、宇宙の破壊怪獣キングギドラと戦うというストーリーです。 もちろん、地球の三大怪獣には、それぞれの実績に応じた見せ場が用意されてありまして、富士山麓でのゴジラとラドンの戦いなどは、なかなか見応えがあります。ラドンの登用がうれしいものでした。Dscn6426_1

一方、敵役の怪獣は、それに匹敵するような力量が無ければいけません。その新しい怪獣は、竜の首を3本持ち、悪魔のようなドラゴンの羽があり、全身金色のウロコで覆われた怪獣。それまでの実際の生物(恐竜、翼竜、蛾)を基にしたデザインから、一挙に空想の産物より着想したデザインに転化しました。新聞記事で、そのデザインを見て以来、当時の少年達は、どれほど封切りを待ち焦がれたでしょう。Dscn6422_1

さて、キングギドラについては、前回の記事のとおり、隕石から登場するアニメのシーンがなんとも気に入りませんが、その他のシーンは、見事というしかありません。3本の首が自在に動き回り、空中に無重力のように浮かび上がり、引力光線を無造作に吐き、都市を破壊しつくす光景は、特撮スタッフの操演技術の粋を見せた物と思います。

 もっとも、その後は、続編のような「怪獣大戦争」以外では、キングギドラは、輝きを失いました。理由の一つは、怪獣映画の衰退により、着ぐるみが劣化し、首が動かなくなったことやただの模型のような感じで、哀れをそそります。また、その後、長い年月を経て、復活した時も、新たに製作した着ぐるみ自体、デザインが微妙に異なっており、操演技術(スタッフ)の喪失と合いまって、キングギドラと称するに値しない、似て非なる怪獣でした。残念ながら、今後、ゴジラ映画がCG技術での新たな挑戦が始まるまで、気長に待つしかありません。Dscn6812 Dscn6815 Dscn68171_1 Dscn6814なお、上の写真は、バンプレスト社の巨大なレジン製・フィギュアです。

下の一連の写真は、X-PLUS社のチェスピースの小さなレジン製のフィギュアです。飛び方がギドラらしいので、おまけで添付です。

ところで、東宝がゴジラ映画等の新作を作るときは、是非、山崎貴監督を推薦したいなあ。SFに造詣が深そうで、SFXの生かし方のセンスが光ります。樋口監督でもいいなあ。ともかくも、二度と、カンフー映画など、見たくありません。

禁断の惑星

最近、往年のSF映画の名作「禁断の惑星」に登場するロボット「ロビー」のフィギュアがトイ・メーカーのX-PLUS社から発売されました。Dscn6810 このロボットは、その姿・形といい、また、大変な能力を持って、人間の友(使用人か?)として位置づけられており、もっともロボットらしいロボットとして今も根強い人気があります。これまでも、数多くの商品がだされ、それ以上の類似品を生み出していました。もっとも、今回の新製品は、キャスト製の本格派で、さらに運転した車(?)まで発売されていますのには驚きます。

Dscn68081 これが、そのロビーです。優れたデザインは、いつまでもその輝きを失いません。もちろん、車は持っていません。かなり、高価です。

Dscn68091 次の写真は、かつて別のメーカーから発売されていたプラステック製のフィギュアです。これも、大変良くできています。

さて、肝心の映画のほうですが、常に50年代のSF映画の中で、名作中の名作という評価があります。確かに、このロビーの登場、そして超ミニスカートの美女。この美女をめぐって、長期間宇宙旅行した隊員達の動揺も結構描いています。この辺がお子様向けと違うと評価されたのでしょうか。(今見ればなんてことないのですが・・)さらに、UFOと見まがうばかりの宇宙船や、とても兵器に見えない形の兵器等、ユニークなデザインが目を引きます。また、殺人の謎を追うサスペンスや、異星人の遺跡、潜在思念など、SFの舞台設定について、高い評価がなされていることには、何の依存もありません。

 しかし、クライマックスで登場する、イドの怪物には、がっかりです。まず、ディズニーのアニメーションの手法が、興ざめです。次に、MGMのタイトルのライオンを模した頭に二本足をくっつけた姿も、感心しません。 一般的な評価では、この2つの点も、すこぶる評判がいいのですが、どうも、よくわかりません。(何しろ、「十戒」の火柱も、「地球最大の決戦」のキングギドラ登場シーンも、実写の中でのアニメアニメした表現には、非常な違和感を持つのです。皆さんいかがですか。) ともあれ、それ以外は、いろいろなSF要素をテンコ盛した、大変良くできた映画です。もっとも、いまやドタバタ喜劇の大御所となっている俳優の若かりし姿には、笑えますが・・・。未見の方は、DVDも発売されています(1枚目の写真)ので、是非、ご覧ください。こんな映画こそ、今の最新の技術でリメイクすれば、面白い映画になるのではないでしょうか。

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