無料ブログはココログ

« 2006年10月 | トップページ | 2006年12月 »

2006年11月27日 (月)

フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン

往年の東宝の怪獣映画の中から、異色作をご紹介します。「フランケンシュタイン対バラゴン」です。もともと、フランケンシュタインの怪物と別の怪物が戦うというストーリーの版権を持つアメリカの製作会社と東宝が組んで制作したものです。

Dscn67531 Dscn65011 Dscn65081 写真の地底怪獣は、ビリケン社のソフビのキットを完成させたものです。この怪獣は、この映画の後、着ぐるみを様々なTV怪獣に転用されています。思いつくままでも、パゴス(ウルトラQ)、ネロンガ(ウルトラマン)などです。つまり、大変良くできた着ぐるみで、円谷プロの孝行怪獣でした。デザインも東洋の獅子顔で、背中の山型の棘も特徴があります。(この棘ですぐに判ります。)

もう一方の写真は、同じくビリケン社の、ボリス・カーロフ扮するフランケンシュタインの怪物のソフビ・キットです。名作キットという噂にたがわず、大変良くできたキットです。絶版で、プレミアが付いており、やっと手に入れて製作しましたが、顔の表情など、映画の雰囲気がうまく醸し出されています。

 ところで、東宝の映画の方は、フランケンシュタインの心臓が、戦争末期に、日独同盟によって、広島の研究所に運ばれており、それが原爆によって巨大化し、たまたま現れた地底怪獣と争い、最後は、富士山の噴火によって地底に沈むというストーリーです。米国版では、さらに、淡水の富士五湖から、巨大な淡水タコが現れ、フランケンを湖底に引きずり込むという、さらに荒唐無稽な話になっています。巨大フランケンも、造型は本家のハリウッド版に似せていますが、なんだか、痩せた日本兵のような感じですし、少なくても、白人ではありません。(笑)第一、あの巨大な衣装は、何の毛皮だ。

 そして、最も印象深いエピソードは、研究者が、フランケンシュタインかどうかの真偽を確かめるために、フランケンの手首を切ろうとして言うのです。「フランケンならば、手が生えてくる。」と。逆に、人間だったら、生えてこないのに、どうするのだ、と、余りの非人道的な態度にあきれます。脚本家は、何も感じていないのか!!と、まあ、怒っても仕方がないようなお粗末さです。

 ただ、当時の能天気なゴジラシリーズと違って、暗い陰鬱な雰囲気がなかなか良かったし、巨大といっても、20mぐらいの設定(ゴジラの半分以下、)であり、模型やセットの大きさにも感心しました。続編の「サンダ対ガイラ」も良かったなあ。ガイラと海だこの戦い、(淡水だこのリベンジか?)、ガイラのマンイーターぶり、メーサー砲のレーザー乱れ撃ちなど、東宝特撮の白眉といっても過言ではありません。しかし、これは、また、別の機会に。

 

 

2006年11月26日 (日)

レジェンド 光と闇の伝説

久しぶりの投稿です。今回、会心のキットが完成しましたので、それにちなんだ作品の紹介です。

「レジェンド 光と闇の伝説」。若きトム・クルーズの主演のファンタジー映画です。エイリアンの監督リドリー・スコットが、3000万ドルの巨費を投じ、凝りに凝ったセットや演出で、ファンタジー映画に金字塔を打ちたてようとして、見事にこけた作品です(苦笑)。光と影の魔術師による、幻想的な森や城の場面も、凝った割りに全く効果が出ていません。ファンタジー映画を、リアルに撮ろうとしたのが、裏目・・・かな?

Dscn67911_1 唯一の救いが、闇の魔王「ロード オブ ダークネス」の存在 です。その、西洋の牛魔王、いや、大赤鬼を思わせるような、秀逸なデザインにより、ファンタジー映画史に名を残しました。この魔王は、カルト的な人気があるようで、フィギュアも、アクションフィギュアを中心に断続的に発売されていますし、さらに、巨大なサイズも今後発売されるようです。今回、私が製作したのは、ジオメトリック社のレジン・キットの胸像です。このキット、実に、良く出来ており、塗装も満足できる仕上がりになりました。どうです、なかなかの迫力でしょう。皆さんも、是非、映画をご覧になって、闇の魔王のファンになってください。サービスに、アップの写真をオマケします。(笑)よやみり、闇の魔王ロード・オブ・ダークネ

Dscn67912_1Dscn68012_1

今 、製作Dscn68011したのは、

今ところで、

と闇のとこおrころで、ところで

最後に、折角、闇の魔王が出ましたので、ついでに、指輪の魔王も紹介します。「ロードオブザリング」のサウロンです。サイドショー社の高さ60cm超の巨大なスタチューです。(買わないと言っていたのに、つい買ってしまいました。・・汗)実物を見ると、その迫力は凄まじいものがあります。(特に、マントの処理が芸術的といっても良いほど上手いです。)とくと写真をご覧あれ。Dscn67611

闇の、回、回、

2006年11月 4日 (土)

猿の惑星

ティム・バートン監督特集として2作品を紹介したところですが、次は、「猿の惑星」の話題に移りたいと思います。といっても、バートンのリメイク作品ではなく、本家本元の「猿の惑星」です。(つまり、バートン特集は、終了です。)Dscn6749

 この元祖の作品は、ラストの衝撃も素晴らしいですが、当時は、何よりも、史劇大スターのチャールトン・へストンがSF映画に出演したことで、子供だましで、B級映画の代表格のように見られていた、いわゆる空想科学映画のステイタスが上がったかのような気がした思いがあります。(もっとも、ベンハー、十戒などの歴史劇では、ぴったりはまって存在感があるものの、現代劇には全く似つかわしくないところから、設定が未来などのSF映画に出演することが、当の本人にとっても必然だったと思います。)また、猿の特殊メイクも大変話題になりました。今、見ると、大したことはありませんが、当時はなかなか見事なものと思えました。しかも、「2001年宇宙の旅」の猿人より、評価が高かったのですから、世の中、世間の目というものはあてにならないものです。(第一、「2001年宇宙の旅」は、映画自体、お蔵入りで、相当後から評価された名作です。公開当時は、世評ともまるっきり無視だったというのが、歴史の真実です。やはり、時代が後から追いついていくというだけの歴史に残る名作だったのでしょう。)

 映画の内容も、最初にゴリラの兵士がトウモロコシ畑に登場するシーンなど、十分刺激的で娯楽性に富んだものでした。見ざる聞か猿もよかったなあ。(欧米にも、あの格言はあるのかねえ。)セットも奇抜で、予算が少ないせいとは思いませんでした。

 さらに、第三作以降は、輪廻転生のようなタイムトラベルものへとシリーズ化されました。しかし、続編で、地球が爆発すれば、普通、その続編は作りようがないと思います。ともかく、その着想の見事さ、奇抜さに脱帽です。ドラキュラの復活より凄い思い付きです。もっとも、映画の中で猿の会話が英語であることは、映画を見るための約束事であったのを、ラストで逆手に取った設定を作り出した脚本スタッフですから、その凄さに改めて感心します。

 ただ、個人的には、映画の原作が、猿が人語を話すのは、東洋人を意味した意図があることを聞き及んで以来、続々編の作品あたりから、あまり見ていません。まあ、こういう原作だから、ヘストンが出演したのかもしれませんが・・・。(あくまで個人的な推測です。)

 Dscn6752 しかし、何故、バートン監督がリメイクを受けたのか、不思議でなりません。いくつかのこけた作品の借りを返したのでしょうか(笑)。ともかく、リメイク作品は、作り方が基本から間違っていませす。チンパンジーたちに衣装を着せたような演出(猿の仕草の物まね演技)ではなく、進化した猿人的な演出が必要です。(旧作はその辺はわきまえていましたなあ。)また、タイムトラベルのオチも全然、意図がわかりません。オチのためのオチは、何の意味も効果もありません。結果、映画の出来は無残なものです。

ところで、元祖「猿の惑星」関係では、アクション・フィギュアもいまだに発売されているようです。私、持っていません。可動式は基本的に好きではありません。なお、さんざん、映画の悪口言いましたが、DVDは、旧作、新作ともコレクションしていますので、あしからず。(後ほど、証拠の写真追加します。)

« 2006年10月 | トップページ | 2006年12月 »

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31