無料ブログはココログ

« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »

2006年10月29日 (日)

マーズ・アタック

Dscn6659 ティム・バートン監督特集の第二弾は、評価の分かれる「マーズ・アタック」です。火星人の侵略を、パロディ満載のコメディにして、悪趣味いっぱいに様々な毒を描いた作品です。

なにしろ、脳みその大きな極悪火星人のデザインは、監督が子供の頃に贔屓にしたカードの絵柄だそうですから、後はおして知るべしです。デザイン的には、まあ、「メタルーナ」の流れを汲む、悪い宇宙人系の、正統派のベムということは確かです。わが子は、この火星人を「ノーマン(脳マン)」と呼んで、怖がっています。なにしろ、目つきが悪く、やることがえげつないですからね。

 また、CG技術を駆使しながら、わざとフリッカーをつけるなど、往年のモデル・アニメーションタッチにしています。(何故?パロディなのかなあ) ともあれ、昔懐かしい空飛ぶ円盤(UFOではありません。)が無数に登場します。さらに、巨大なロボットも登場し、「宇宙戦争」の醍醐味をちらっと感じさせています。しかし、尻に火の付いた牛群、首だけの生存装置、犬との合体、友好態度での問答無用の攻撃など、バートン悪趣味のオンパレードです。しかも、大スターが多数参加して嬉々として悪乗り演技をしいるのにも、驚きです。

ところで、最も、話題になったのは、やはり火星人が女に化けた姿でしょう。人工的な美人顔(監督の奥さんが演じている)にでっかい金髪頭。手足をくねくね動かす歩き方など、大変、人気になりました。(私も結構好きです。)

そして最後のオチは、「怪獣大戦争」でした。この映画へのみなさんの評価はいかがですか?教えてください。(笑)

Dscn6677 Dscn6678  Dscn6681               Dscn6680          このバストモデルは、大変良く製作されていましたので、オークションで入手したのですが、販売元など全く不明です。海外のレジンキットと思われます。

2006年10月28日 (土)

スリーピーホロー

Dscn6642 今回は、「スリーピーホロー」です。この映画は、アメリカでは、誰でも知っているほど有名な伝説「首なし騎士」を、奇才ティム・バートン監督が映画化したものです。

ともかく、バートン映画らしく、セットなどの美術が醸し出す雰囲気がなんともいえません。この独特のムードが魅力なのです。

最初に登場する首なし騎士のチャチさに、がっくりしますが、実はこれは偽者で、本物が現れると、その特撮技術の見事さに改めて感心しました。また、首切りのシーンが多いのですが、それぞれ趣向を凝らしており、感心します。血等が出ない設定が、それほど残虐性を感じさせません。「首を刎ねる」という感じが良く出ています。この辺が、凡夫と違う、バートンのセンスの良さです。(大変、悪趣味ですが、・・・。)切られた首の小道具も良くできています。こうした小道具やセットなどの見事さには、見とれるばかりです。撮影裏話を聞くと、首一つにしても、相当な実験や工夫を凝らしているようです。こうした金と手間をかけた努力こそが映画の効果や魅力となるのでしょう。邦画の時代劇の製作現場なども、見習ってほしいものです。

ストーリーは、伝説が本物であり、しかも、その裏には、意外な真犯人が潜んでいるという謎もからみ、楽しめます。ただ、この監督の癖で、いつも、どの映画にも、1箇所、悪趣味の悪乗りシーンがあります。この映画にも、御多分にもれず、1箇所あります。びっくり仰天面相が、前後のつながりも、雰囲気もぶち壊します。多分、監督としては、「わかっちゃいるけど、やめられない」ということなのでしょう。大目にみましょう。何しろ、「バットマン」「シザーハンズ」「マーズ・アタック」「チャーリーとチョコレート工場」など、贔屓ですから。ということで、次回から、少しの間、バートン監督の特集とします。

2006年10月26日 (木)

ドラゴンスレイヤー

Dscn6648 ドラゴン映画の続きです。といっても、ブルース・リーではありません。西洋の伝説の竜の話です。前回、「ドラゴンハート」でCG生まれのドラゴンを登場させましたので、それ以前で、最もリアルなドラゴンを紹介します。

そのドラゴンは、「ドラゴンスレイヤー」に登場しました。この映画は、人間を食らうドラゴンを退治しようとする魔法使いとその弟子の話です。題名を直訳すると「竜退治屋」でしょうか。

ドラゴンは、劇中、最初に、ちょこっと出てから、ラストの戦いまでほとんど姿を見せません。その間の長いこと、長いこと、退屈の極みなのです。面白くもないストーリーが平坦に流れていきます。ところが、子供を殺された親ドラゴン(名前があるのですが、忘れました・・・。)が、怒りに狂って、姿を見せるところから、突然、盛り上がります。優れた模型と当時最新のゴー・モーション技術(モデル・アニメーションの進化型)を駆使したドラゴンは、まるで本当に生きているかのように見えます。特に、顔のアップ(模型)は、造型の見事さからか、目に怒りの炎が見えるようです。さらに、羽をたたんで、這いずり回る姿は、狂気さえ感じさせます。その特撮技術は、お見事というほかはありません。これで、ストーリーと演出(他に何が要る?)が良ければ、稀代の名作になったのに、と悔やまれます。おかげで、まだ、DVDも販売されていません。写真は、VHSです。(ちなみにLDは出ています。)

また、このドラゴンは、海外ではキットも発売されているようですが、噂だけで、まだ見たこともありません。誰か、紹介してください。

最近は、CG全盛で、うすっぺらなドラゴンが粗製濫造されている感がありますが、この映画以前のドラゴンで有名なものといえば、我らのレイ・ハリーハウゼンの「シンドバット7回目の航海」にでてくる、羽のないドラゴンではないでしょうか。後日、X-PLUS社のソフビ・モデルの写真を公開しますので、お楽しみに。Dscn66891

結構、大きなモデルです。全長約60cmです。

2006年10月24日 (火)

ドラゴンハート

Dscn6641 伝説のドラゴンを、最初に、CG技術でリアルに登場させた映画「ドラゴンハート」を紹介します。物語は、中世?でしょうか、性悪の王子を育てた騎士とその王子に心臓を与えたドラゴンの因縁話です。そのストーリーは、ともかく、主人公は題名の通り、ドラゴンなのです。しかも、このドラゴンは、人語をしゃべります。そのドラゴンの声を、なんと、ショーンコネリーがアテレコしています。そして、ドラゴンの顔も、どことなくコネリーの顔に似ています。ちょっと、頭でっかちのドラゴンです。あまり、スタイルは良くありません。

封切りで見た当時は、そのドラゴンの出来に満足した思いがあります。ただ、飛ぶ時の羽と折りたたんだ羽の位置が微妙に違うような気がします。多分、CG草創期ですので、ちょっと誤魔化していると思います。

さて、いま、見るとどうでしょうか、という不安から、折角購入したDVD(写真)も未見のままです。

さらに、このドラゴンは、モデルキットが販売されています。現在、絶版のため、オークションで購入したのですが、これも、未着手のまま放置しています。Dscn6683 実は、余りのプレミアに、恐れをなして、製作に取りかかる勇気が出ないのです。いつの日にか、と、キットの箱を眺めている毎日です。(我ながら、あきれます。)Dscn6684

2006年10月22日 (日)

メトロポリス

先日、戦前のサイレント映画「メトロポリス」のDVDが、発売されました。フィルム復元に力を入れた版だとのことなので、やや高価でしたが、思い切って購入しました。Dscn66301 しかし、何故、今頃、発売されたのか、よくわかりませんが・・・。

画面は、確かに美しく、サイレント映画特有の画面の薄暗さも無く、大変、鮮明で見やすいものでした。もっとも、そのせいか、当時の俳優の化粧の厚さ、明るすぎる照明、大げさな身振りなど、より目立ちます。(それは、仕方ないヨねえ・・。)

ご承知のとおり、この映画は、古典中の古典です。未来の巨大なビルは、「ブレードランナー」の世界に移され、この映画のシンボルで、映画に登場した最初のロボット「マリア」のデザインは、いまなお人気が高く、SWの金色の通訳ロボットや「ロボコップ」にも参考にされています。Dscn6561 Dscn6568アール・デコ調です。

ちなみに、子供向けの図鑑「ロボット大図鑑」によれば、ロボコップは、ゴートの頭部、C-3POの胴体、マリアの脚部を組み合わせた、監督の一種のジョークとのこと。(ホントかね)ところで、この図鑑は、本物はもちろん映画や小説、美術などに登場するロボットが大きな写真と粋なコメントとともに網羅されており、あなどれない内容です。(欧米の図鑑文化は凄い。・・・私、図鑑も大好きなのです。)オマケで、本も写真入りで紹介します。Dscn6639 Dscn6640

なお、マリアの写真は、この本でも紹介されている「マスダヤ」のソフビモデルです。塗装は、映画の設定のように、銀色でリペイントしました。一部改造もしていますが、なお、本物に近づけるべく、改造計画の検討中です。

2006年10月11日 (水)

ザ グリード

Dscn6533 「ハムナプトラ」に出演した助演の役者(男の名前は覚えない・・・。)が、この映画「ザ グリード」にも出て、過剰なコメディ演技を披露しています。さらに、なかなか小粋な女優が出ていると思っていると、実は、ファムケ・ヤンセンでした。思えば、容貌のせいか、SF映画への出演が多く、「パラサイト」の女教師、首だけのシーンが忘れられません。そして、Xメン3では、堂々たる主役の一人として大活躍です。

さて、本題の「ザ・グリード」ですが、和訳は「貪欲又は大喰らい」ですか?(自信ない(笑))ともかく、それほど大作でもないし、全編喜劇調のストーリーに、海から蛇のような怪物が現れ、豪華客船の人間を食べまくるという話です。そしてその正体は、巨大な蛸のような奴でした。西洋人は、どうしても、タコを悪魔の使いのようにイメージします。あんなに、美味しいのに・・。「パイレーツオブカリビアン2」のクラーケンもタコですよね。

ともかく、その怪物の食いっぷり、というか、食った跡が凄い。これほど、食った跡を見せた映画もないのではないか、と思います。そのほか、CG特撮は、よくできています。まあ、あんなに長い触手は、どう考えても、おかしいのですが、そこはご愛嬌ということで。

ちなみに一番気に入ったシーンは、あのラストです。思わず、笑ってしまいました。続編も見たくなったし、このラストがあるから、今回取り上げました。

Dscn6534 まあ、しかし、この怪物の姿がモデルキット化されることはないでしょう。もちろん、されても、まず、私は買わないだろうと思います。(笑)

2006年10月 9日 (月)

ハムナプトラ2

そういえば、続編が面白かった作品がありました。Dscn6542 「ハムナプトラ2」です。第1作の「ハムナプトラ」は、ハリウッドの古典である、「ミイラ再生」を現代に復活させようとした作品ですが、内容は、ミイラ男のホラー映画というより、インディ・ジョーンズ張りのハチャメチャ、アドベンチャー映画でした。喜劇俳優と言ってもよいヒーローがその個性を生かし、体を張って頑張ります。全編、喜劇調で、底抜けに楽しめますし、ミイラの特殊撮影や人食い甲虫の大群など、十分鑑賞に値する出来でした。しかし、どうして、あの虫は長生きできるのでしょうね(笑)。また、裏切り者役の助演者も、すっかり有名になりました。

そして、「ハムナプトラ2」です。もちろん続編なのですが、スコーピオン・キングという古代の王の物語が現代と交錯し、なかなか面白い筋立てになっています。冒頭から、古代の王の話が始まり、無数の半獣半人の軍団の戦いなど、CGを駆使した場面で、見る者を釘付けにします。生と死の書物をめぐり、壁を疾走するミイラ、人食い小人の森など、凝った仕掛けが盛りだくさんです。極めつけは、最後に登場のザ・ロック様の変わり果てた、恐ろしい姿です。前回、猛威を振るったインホテップも、今回は、影がまったく薄くなりました。まあ、頭を空にして、思う存分、絵空事の世界の中で楽しんでくださいという、私の最も好むパターンです。本当に、せめて映画ぐらい、俗世のうさを忘れて・・・。とはいっても、いくらなんでも、投げた短刀を掴み取る演出は、やりすぎです。物には限度というものがあります。なんでもかんでも人が宙を飛んでいく、あちらのチャンバラに、なじめないと同じです。絵空事にもルールがあるのではないでしょうか。Dscn6543

最後のスコーピオン・キングのおぞましい姿のキットが発売されないでしょうか。ザ・ロックの版権が難しいのですかね。

2006年10月 8日 (日)

スターシップ・トゥルーパーズ

Dscn6535 今回は、「スターシップ・トゥルーパーズ」です。訳わかりますか?最近、原語をそのままカタカナ表記したタイトルが増えて、英語に弱い者には困りものです。題名からでは、劇場に行く気が起こりません。SF作家のハインラインの「宇宙の戦士」の映画化でした。

といっても、内容は、バグズ(昆虫型宇宙人種)と地球人が戦いに暮れるというストーリーになっています。とにかく、無数に沸いて出てくるバグズを昔のインディアン狩りやべトコン掃討作戦のように、騎兵隊がやっつけるという話です。好戦映画?反戦映画?青春映画?なのか、よくわからない不思議な映画です。ともかく、あまり頭は必要ない映画です。なぜ、取り上げたかというと、前回紹介した、モデルアニメーターである「フィル・ティペット」が、「ジュラシック・パーク」のCG恐竜の開発で、実質、職を失って(動きをつける顧問的な職に配転)以来、自らでCG技術を導入し、バグズを作った作品だからです。ティペットは、一時は、モデルアニメーションの神様のレイ・ハリーハウゼンの後継者と目されていただけに、技術革新で、時代が変わったとはいえ、その無念さは察するに余りあるところです。しかし、映画界で生き残るには、その憎き敵であるCG技術を導入せざるを得なかったわけですから、出来上がった作品には、その怨念が爆発したような感さえします。CG技術は、いくらコピーが簡単だからといって、あれほど無数の昆虫が大軍で襲い掛かるシーンや巨大な虫や殺戮のためだけの虫などが、容赦なく、人間を引き裂き、放り投げるシーンは、監督というより、特殊撮影担当のティペットの無念さから生まれたのではないでしょうか。(もちろん、私の個人的な想像です。)

 Dscn6536 ともあれ、この映画は、様々な虫との闘いをあきれるほど、あっけカランに描いた映画です。そのため、人間の肉体が引き裂かれても、陰惨さや残酷さは少しも感じられません。それよりも、せめて、原作に出てくるような、パワースーツ(防護服)をつけるか、戦車、装甲車のような装備を持って行けよ、と言いたくなるほど、無能な作戦や戦いぶりです。そのため、人類は、ほとんど全滅です。

 また、あっけからんなシーンといえば、男女混合のシャワーシーンがあります。さすが、欧米人はこういうのは平気なんだと感心していたら、パンフレットで、俳優が撮影中は恥ずかしかったと述べているところを見て、なぜか、ほっとしました。

特に、モデルキットとしては、海外で、戦闘型のバグズが発売されているようですが、未見です。縁があったら作りたいとも思います。そうです、文句たらたらですが、実は、私はこの映画が好きなのです。(笑) 続編は、全くだめです。

2006年10月 7日 (土)

ロボコップ

引き続き、ロボット関連です。サイボーグといったほうがよいのかもしれませんが、名作「ロボコップ」です。この作品も大好きです。なにしろ、私のご贔屓の、平井和正原作・桑田次郎作画の傑作漫画「8マン」の設定とほとんど同じといってよいのですから。8マンの悩みと悲しみをこれだけリアルに表現していただければ、盗作だとか、真似だとか、言うつもりはさらさらありません。しかし、つくづく思いますのは、ハリウッド、つまり米国の映画製作者の、マンガを本気で製作しようとする心意気には感心します。我が国の場合には、どこか、子供だましや幼稚だ、などという心が、製作態度や作品に投影されるのですが・・。(最近は違うかな?)

ともあれ、この作品は、ストーリー、ロボコップのデザイン、敵役、セットなど、すべてが調和して一つの世界を作り上げています。特に、そのデザインは、着ぐるみとしては、最良ものだと思います。痩せた男を登用したことも立派(?)です。

Dscn6347 また、でかい図体の敵ロボット、FD-209という名前ですが、二本足でヨチヨチ歩き、やたらえらそうで、盛んに機銃をぶっ放し、階段からこけるという、なんとも憎めない姿は、アカデミー助演賞を与えたいほどです。モデルアニメーターの「フィル・ティペット」という名をこの作品で覚えたほどです。やはり、巷でも人気が高いようでして、モデルキットが数多く発売されています。(しかし、どれも値段が高い!!)写真は、コナミのチェスピースぐらいのモデルです。Dscn6348 ラストも、最後までコイツで見せますよね。(笑)

また、この映画に登場する武器も魅力です。強力無比の大型銃、どでかい拳銃の迫力には息もつけません。そして、極めつけは、出てくる人間の悪役の、せこいこと、器の小さいこと、まるで、実際に隣に居そうな奴らばかりで、思わず、笑ってしまいます。「お前は首だ」ですべてが片が付くというのも、うなずけます。

 なお、第2作と第3作は、決して見てはなりません。どうして、第1作の世界をあれだけぶっ壊せるか、わかりません。もっとも、続編に名作は無しというのが普通ですので、やむ得ないかもしれません。要は、最低の出来だということです。    

2006年10月 3日 (火)

ターミネーター

何か、忘れていたと思っていました。SF・アクション映画の大傑作、「ターミネーター」とその続編「ターミネーター2」です。いずれも、監督は、ジェームス・キャメロンです。Dscn6308

第1作目の「ターミネーター」は、低予算ながら、抜群に面白いアクション映画として、敵役であるシュワルツネッガーを一躍大スターに押し上げました。何度、撃たれても起き上がってくるターミネーターの姿には、素朴な超人願望を満たし、一種の感動さえ、覚えました。抜群の演出と人間離れした俳優の肉体の凄さが功を奏したのでしょう。また、銃撃戦や車のアクションの凄まじさ、適度なユーモア、シュワルツネッガーの、本物のロボットのような下手な演技(目の演技など、かえって効果を上げていますが・・・。)、マニアックな銃器の数々、考え抜かれたストーリー。もっとも、骨格だけになってからは、予算の無さがSFXに現れますが、もう、まったく気になりません。とりわけ、燃え尽き、エンドロールが出ると思わせた後、火炎の中から、姿を現す演出は見事の一語です。まったく、予算の高は、映画の面白さには比例しない典型です。余談ですが、イグアナを部屋で飼いたいと本気で思いました。

Dscn6309 第2作目も大傑作です。CGによる特撮のエポックメーキングとなった作品です。今回は、監督、俳優ともメジャーになったおかげで、莫大な予算が投入されています。形が自由に変わる液体金属ロボットの敵役は、SFXの見事さや演じる俳優の名演で、一世を風靡しました。手が刃物に変わる場面、床から出てくるシーンなど、忘れられません。きちんとした設定があることも感心します。双子を使う撮影などには独創的な工夫もあります。しかし、この監督は、その出身もあってか、ミニチュアなどの使い方が抜群に上手いですねえ。

また、女主人公がターミネーターに再会したときの場面は、名シーンです。用水路の追っかけなどのアクションも、よく思いつきます。さらに、少年もいい味を出しています。ともかくも、続編がこれほど面白い例は、「エイリアン2(同じ監督です。)」のほか、数えるほどしかありません。いやあ、このシリーズを封切り時に見たときは、至福のときでした。

ところで、最新作の「ターミネーター3」は、どうも気に入りません。女ターミネーターは、少しご贔屓ですし、シュワちゃんが老けたのはご愛嬌で、精神科医のエピソードなども、結構気に入っているのですが、主人公がいけません。主人公は、美男、美女という鉄則を忘れてはいけません。ラストもいけません。どうせなら、生みの親のキャメロン監督に撮ってほしかったと思うのは、私だけでしょうか。全く残念でした。

なお、写真は、マクファーレン社のアクションフィギュアです。20cm程度ですが、よくできています。

2006年10月 1日 (日)

放射能X

またまた、懐かしい作品です。Dscn6362_1 「放射能X」、お聞きになったことがありますか?SF怪獣映画として、モノクロですが、当時のものとしては、大人の鑑賞に耐え得る作品です。ストーリーは、放射能実験で、ありが巨大化して、人や町を襲うというものですが、なかなか、サスペンスの盛り上げ方が巧みです。冒頭、少女が無表情で砂漠を歩いているシーン、あるきっかけで絶叫をあげる演出など、感心します。ただ、やはり問題と言えば、アリ、蟻の造型です。いまなら、CGで簡単でしょうが、大きな実物大の模型を作って頑張っています。未見の方で、これからご覧になろうという方は、SF映画の今日までの歴史的な過程を十分配慮し、大きな目で見てください。(笑)しかしながら、特撮の未熟さだけでなく、映画としての面白さを素直に楽しむのも、一つの道ではないでしょうか。特に、古典の鑑賞には、そのことが大事です。

そして、最近、なぜか初見したという、ある先輩が言いました。「こりゃ、傑作だ。怪獣が鉄砲で死ぬ。感心した。」、実際の巨大生物(といっても、せいぜい数メートルですが・・。)が出現した場合のリアルな対応を描いた、一種のSFサスペンス映画の傑作だと見抜いたものと受け止めています。

とりあえず、その先輩の話で思い出しましたので、取り上げました。Dscn63491 写真のモデルは、DVDの発売記念にBOXに付いていたオマケです。(最近は、ともかく、オマケがよくできています。)

« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31