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2006年8月28日 (月)

廃盤ビデオ

私は、何度も申し上げるように、映画が好きです。そのため、古くから、映画関係のコレクションをしています。大伴昌司の3部作などの書籍、劇場で買ったパンフレット、そして、いまは、ムービー・フィギアに凝っています。当然、好きな映画そのものを所有したいという思いも強く、ビデオが販売され始めて以来、これにもはまりました。当初は、ビデオ1本2万円弱もしていましたが、次第に安くなりました。さらに、レンタル使用後の中古ビデオも流通しはじめ、さらに入手しやすくなっています。併せて、ビデオに比べて安価で画像のきれいなLDも収集していました。なお、こうしたビデオの中には、人気がなかったことから短期間の販売で打ち切られ、その後の再販予定もLD化の見込みも無い稀少なものも相当数ありました。特に、市場が狭いB級SFものに多く見られます。当然、こうした廃盤ビデオも収集しておりましたが、得てして、熱心なマニアが多く、プレミアが付いて非常に高価な物となっていました。私にとっては、苦労して手に入れたお宝でした。

 しかし、時代が変わり、DVDの時代になると、まず、あっという間にLDが駆逐され、B級SF映画などのDVD化も実現してしまいました。結果、私のお宝は、価値が下がり続け、もはやゴミの山となってしまいました。

 今回は、そんな悲しいお宝をいくつか紹介します。

Dscn6353 Dscn6352 Dscn6357 Dscn6354 Dscn6359 Dscn6358 Dscn6361 Dscn6351_1 Dscn6360                                もっとも、いま、DVDも集めています。これまで幻とされていた作品も次々とDVD化されています。本当に、良い時代になりました。

2006年8月27日 (日)

大伴昌司

Dscn6363 Dscn6366 Dscn6367 ちょっと、この辺で、一休みです。

時々、私が、「子供の頃、映画雑誌のSF映画特集で見た」とか、「モノクロの1枚の写真から」等ということがありますが、私の幼い頃は、まだ、ビデオなどもなく、海外のSF映画等の情報もほとんど無い時代でした。そんな中で、出会った雑誌が3冊あります。あえて、タイトルは申し上げませんが、写真のとおりの3冊です。大伴昌司3部作で、キネマ旬報社のSF・ホラー関係の特別号です。一時は、幻の名著として評判が高く、プレミア物でしたが、キネ旬から復刻されていますので、機会があれば、ご覧ください。(写真の本は、当時の初版ものです。)インパクトのある写真が多く、記事の内容も充実(創作や命名も多い!?)して、ほんとによくできています。創世記の少年マガジンの編集にも携わっていた大伴昌司氏が、編集したものですので、氏のビジュアル・センスが遺憾なく発揮され、当時は見たことも無かったモンスターなどの写真が、多数掲載されていました。たった1枚のモノクロ写真から想像をたくましくし、まだ見ぬ映画に憧れたものです。(モノクロだから粗も見えず、良かったのかもしれませんが・・。)よくよく考えれば、レイ・ハリーハウゼンも、クリストファー・リーも、この雑誌を契機にファンになったのかもしれません。最初から、その映画を見ていれば、違う結果になったかもしれません。ともあれ、「大伴昌司」さんには、お世話になりました。没後、少し変わった方のようにも、お聞きしましたが、当時の週刊誌の編集などを通じて、少年少女に大きな影響を与えた功績は大きいと思います。もっと評価されても良いのではないでしょうか。

宇宙水爆戦

今回も宇宙人の出てくる映画の話題です。まるで、宇宙人シリーズのようになってきましたが、今回は、「宇宙水爆戦」です。まだ、DVD化されておりませんが、有名なメタルーナ・ミュータントが登場するものです。Dscn6351 ストーリーは、破滅を迎えている宇宙人の故郷の星を救うために、地球人の科学者を誘拐しようとするものですが、なんといっても、脳みそをむき出しにした、昆虫のような「メタルーナ・ミュータント」の姿が一番印象的です。といっても、映画の中では、ほとんど何も活躍しない存在ですが、そのデザインだけで、歴史に名が残っています。有名なだけあって、そのDscn6328 Dscn6343 Dscn6346 Dscn6344 Dscn6326 フィギュアは、数多くあります。写真の最初から、①ビリケン社のソフビキット、②サイドショー社のアクションフィギュア(結構、よくできています。)③デフォルメモデルですが、このタイプは、デフォルメによく似合いマス。④食玩、⑤サイドショー社から最近発売された12インチアクションフィギュアですが、懲り過ぎたのか、くたびれた着ぐるみを複製したような出来の悪さです。全体的には、全く似ていません。完全な失敗作です。

2006年8月26日 (土)

地球の静止する日

異星人の侵略物の次には、公平を保つためにも、友好的な話がいいでしょう。ロバート・ワイズ監督の「地球の静止する日」です。B級のモノクロ映画のような印象もありますが、その内容は、地味ではありますが、堂々たるものです。銀色の円盤で、たった一人、地球に警告を発しに来る異星人クラトゥの物語です。人間に混じって、数日間過ごすうちに、当然、ヒロインとの交流の中で、人類の良さ(この辺は、いまは失われた、古き良き米国のイメージが感じられます。)を知ることになります。話題になったのが、実物大の円盤とゴートと呼ばれるロボットの存在です。このロボット、地球を簡単に破壊できる能力を持つという設定で、デザインも秀逸なのですが、残念ながら、当時の特撮技術では、金属製という設定に反して、着ぐるみのスーツのしわ、よれなどが気になります。また、製作に多額の費用をかけたという典型的な「空飛ぶ円盤」も、入り口の継ぎ目や内部セットの貧素さが目立ちます。ともあれ、映画自体は、とても楽しめますので、未見の方は、どうぞ、ご覧になってください。写真は、ビリケン社(?)のゴートのソフビキットです。クラトゥのキットもセットなのですが、そちらは、まだ、未塗装のまま放置しています。200586_020 Dscn6356

2006年8月25日 (金)

インデペンデンス・デイ

人間狩りにこっそり来襲するエイリアンの次は、大規模な侵略をしてくる異星人のお話をします。前に取り上げたHG・ウエルズ原作の「宇宙戦争」が典型的なものです。今回は、その「宇宙戦争」を馬鹿馬鹿しいほど大げさにした法螺話が映画「インデペンデンス・デイ」です。ストーリーは、ほぼ同じで、「宇宙戦争」がウイルスで全滅するのに対して、後者は、コンピュータ・ウイルスで滅びるのです。科学力が格段に進歩しているはず(あんな巨大な宇宙船製造技術がある)なのに、地球のコンピュータ技術が通用するのでしょうか?あるいは、異星人の宇宙船をあんなに簡単に運転できるのか?などと、根本的なところで首をかしげます。ただ、大法螺と割り切れば、都市を覆いつくすほどの巨大な宇宙船のド迫力、都市の派手な破壊のリアルさ、無数の小型宇宙船の襲撃、バリアの防御力、そして、原作の宇宙人のような蛸足のパワースーツのアイディア(宇宙人は裸じゃない。)など、アニメを実写化したような映像には、頭が下がります。Dscn6300 Dscn6302 まあ、何も考えずに、見る分には、面白いです。写真は、エイリアン(スーツ)のプラモデル完成品、次は、小型戦闘船のプラモデルキットの箱です。中身は、今後、時間を見つけて作る予定です。

2006年8月23日 (水)

プレデター

「エイリアン」の次は、やはり、ライバルにのし上がった「プレデター」でしょう。第1作は、何の前知識もなく見たことに加え、冒頭から、ジャングルの中でのゲリラとの戦闘の印象(機関銃の威力が素晴らしい)が強く、無意識にシュワちゃんのアクション物というイメージでありましたのが、突然、エイリアンが登場(姿は見えませんが・・)し、最後は、その醜くく、しかし、凄みのある全身を現し、1対1の戦いになったのは、意表をつく、素晴らしい展開でした。(冒頭に、宇宙船が飛んでいましたが、つい忘れていた・・)

Dscn6317 プレデターは、蟹のようないかつい容貌と四角に開く奇抜な牙の口など、後世に残るデザインでした。着ぐるみの造型も、素足が靴のように見える点を除けば、その爬虫類のような肌合いもあって、最上の部類に入ります。Dscn63201_1さらに、光を屈折させて透明化することや地球にハンティングに来るなどの設定も、なかなか興味深いものでした。

この写真は、マクファーレン社の12インチアクションフィギュアですが、結構、よくできているので、掲載しました。ビリケン社のソフビキットも有名です。(キット完成次第、ご紹介します。)このほか、「プレデター2」の食玩も楽しめます。なお、映画の「プレデター2」は、冒頭の戦闘シーンが最大の見せ場になりました。最近の「エイリアンVSプレデター」も、この映画のスタッフの遊び心がヒントになった模様です。(コミックの方が早いか、どうか知りませんので、ご了承を。)

2006年8月22日 (火)

エイリアン

古典ばかりが続きましたので、最近の作品を紹介します。といっても、相当古いですが、極め付きのSFホラー映画、「エイリアン」。異邦人という意味を宇宙人に変えたエポックメーキングな作品です。Dscn6303生活感あふれる宇宙船、セットの見事さ、骨のような異星人の宇宙船、その内部、最後の最後まで主人公がわからないストーリー(ラストのパンツ姿ではじめて魅力を感じました。)、意外なアンドロイドの正体、そして、性的なイメージの強いデザインのエイリアン。誕生シーンの衝撃。本当に、見たことも無いリアルなシーンの連続に感動しました。そして、まったく趣向の異なる「エイリアン2」。これも見事でした。設定の見事さ、戦闘シーンや戦闘マシンの特撮、マザーエイリアンの登場など、前作の世界を踏まえて、全く異なる世界を作り上げています。3作以降は、特に、コメントしませんが、3作目は、大嫌いです。それまでの作品に何の敬意も払わない姿勢には、腹が立ちます。 Dscn6304  写真は、世界で最も美しいエイリアンのフィギュアと言われた、マーミットのレジン製スタチュー(再販)です。俗にいう、Bタイプで、かがみ姿です。このほか、立ち姿のAタイプがあります。最後の写真は、セガのゲーム景品です。大変よくできています。このほかにも、コナミの食玩がありますが、これも小さいサイズながら大変よくできています。またの機会に紹介します。Dscn6307

2006年8月21日 (月)

ユニバーサル・モンスター(その3)

三大モンスターの最後は、やはり、狼男でしょう。「怪物くん」の側近もそうですし・・(笑)。狼男の映画は、古典では、ロン・チャイニー・ジュニアの演じた「狼男」が有名です。特に、あるSF映画雑誌に掲載されていた、狼男が両腕を組んだ、1枚のモノクロ写真は、圧倒的な存在感とインパクトがありました。後年、VHS化され、やっと念願の映画を見たのですが、なんとも、長年の夢は、もろくも崩れ去りました。よほど、若きオリバー・リードが演じた、ハマー製作の「吸血狼男(未DVD化)」が面白かったのです。しかし、変身シーンが売りの狼男の映画は、結局はSFXの進歩を待たなければなりませんでした。そして、満足できる第一弾としては、「ハウリング」です。狼男の変身シーンに初めてリアルさが出ました。同じ時期に「狼男アメリカン」もありますが、映画的にはまったく買えません。この監督の作品には、映画のリズムがありません。(もっとも、「ハウリング」も変身シーン以外は陳腐ですが・・)その後、さらに、CG技術の導入も進みましたが、かえってサルみたいな狼男が多くなり、全くいただけません。良かった例をあげれば、「ヴァン・ヘルシング」や「アンダーワールド2」の狼男が評価できます。蛇足ながら、「アンダーワールド2」の吸血鬼の親玉も、出色の出来です。

その他のユニバーサル・モンスターの有名どころを挙げれば、ミイラ男、透明人間、オペラ座の怪人、ノートルダムのせむし男、ジキルとハイドでしょうか。あっ、フランケンシュタインの花嫁を忘れていました。エルザ・ランチェスター演じるこの花嫁は、髪型と演技で歴史に名を残しました。また、最近、これらのモンスター総登場のリメイク映画が様々作られていますが、好みとしては、「ドラキュリア」「ヴァン・ヘルシング」(あえて言えば、「ハムナプトラ」も)が良いです。一度、ご覧ください。

2006年8月20日 (日)

ユニバーサル・モンスター(その2)

引き続き、ユニバーサルのモンスターの紹介です。今回は、三大モンスターのうちの一人、ドラキュラです。吸血鬼という伝説から言えば、ある意味、フランケンと匹敵Dscn6299する怪物です。ちなみに、ユニバーサル映画では、ベラ・ルゴシ主演の「魔人ドラキュラ」が正統ですが、これも古典すぎて、余り面白くありません。唯一、三人の女吸血鬼が魅力的です。この辺は、最新の「ヴァン・ヘルシング」で徹底的に拡大模倣されています。

最も有名なものは、クリストファー・リーの「吸血鬼ドラキュラ」です。カラー化とあいまって、リーの最大の当たり役です。ロンドンとトランシルバニアが近すぎる感じ以外は、傑作です。リーのかっこよさ、被害者のエロチシズム、くい打ち、吸血鬼が灰となる最後等、名場面には事欠きません。Dscn6298_1 最初の写真は、サイドショー社のアクションフィギュアです。私は、アクションフィギュアは、いわゆるスタチュー(置物)ではないので、余り好きではないのですが、 これは、その顔が非常に似ていますので、ご紹介します。

リー2作目が、「凶人ドラキュラ」、続いて「帰ってきたドラキュラ」、「ドラキュラ血の味」「ドラキュラ72」などがあります。2005102_0342005102_0321

いずれも、ハマープロ製作であり、厳密には、ユニバーサル・モンスターとはいえませんが、お許しください。ちなみに、後半の写真は、「帰ってきたドラキュラ」の最後のシーンの再現レジンキットです。

なお、そのほかの吸血鬼映画といえば、F・ランジェラやG・オールドマン主演の本格的な「ドラキュラ」がありますが、今ひとつです。それよりも、ライト仕立ての「ドラキュラ都へ行く」とか「フライトナイト」等のほうがよほど面白いといえます。ともかくも、この吸血鬼ジャンルには、枝分かれした様々な映画が作られています。探してみるのも一興です、いかがですか?

ユニバーサル・モンスター(その1)

ユニバーサル・モンスターをご存知ですか?まあ、ユニバーサル映画が世に送り出したモンスターのことです。(当たり前か。)代表的なものが、「フランケンシュタイン」です。もっとも、正確には、フランケンシュタインというのは、博士の名前ですから、「フランケンシュタインの怪物」ということになりますが、もう、すっかり混同が定着していますので、「フランケンシュタイン」の名称を使います。モンスターというと、まず頭に浮かぶ、この有名な怪物ですが、その映画を見たことがありますか?無名のボリス・カーロフが演じた映画は、「フランケンシュタイン」、「フランケンシュタインの花嫁」、「フランケンシュタイン復活」しかありませんし、私も数回しか見ていません。正直、今の目で見ると、のんびりしていて、面白くありません。一世を風靡したカーロフの名演というのも、よくわかりません。当時は、ブラック・コメディの傑作「毒薬と老嬢」の中でも、実名が台詞の中で不気味さの代名詞で使われていることでも、わかります。(舞台は、実際、カーロフが演じたそうです。)他の俳優も何度も、この怪物を演じています。しかし、強烈にイメージされるのは、ボリス・カーロフ版です。その理由は、ジャック・ピアースが創造したメイクアップの圧倒的な効果です。扁平な頭部の天辺。突き出た額。垂れ下がった瞼。首筋の電極。手を伸ばして歩く動作(この辺が名演?)一度見たら忘れられません。映画以外でも、この姿が使われ、広く定着しています。その形以外の怪物の姿もありますが、余り感心しません。古くは、クリストファー・リー(~の逆襲)、ロバート・デ・ニーロなどのツギハギ男、最近の「ヴァン・ヘルシング」の機械仕込み男など、やはり、かないません。東宝のバラゴンと戦った巨大な怪物は、痩せた日本兵のようで、悲しかったなあ。結局、独創的なデザインは、無敵です。Dscn6181 Dscn618211 Dscn61811 写真はホライゾン社のソフビキットです。

巷間、ビリケン社のソフビの造型が有名(絶版)であり、今後、一度、手にして見たいものです。Dscn6206 最後に、サイドショー社の8インチのアクション・フィギュアをどうぞ。顔色は緑色ですが、どうやらこれが公式のもののようです。が、あまり感心しませんねえ。

これから、ユニバーサル・モンスターの代表的なところを語っていきます。なお、半魚人は既に言及済みであり、次は、ドラキュラを紹介します。

2006年8月19日 (土)

その名は、ハリーハウゼン(その6)

またまた、ハリーハウゼン関連のネタです。私も好きです。Dscn6285 Dscn6284 Dscn6185

もっとも、今回は、「タイタンの戦い」に登場した「メデューサ」と「アルゴ探検隊の大冒険」に登場した「タロス」のキットが完成しましたので、そのお披露目だけです。なお、メデユーサは、新たに矢と矢筒を作ったものですし、タロスは、台座に座るのではなく、腰掛をしているような形で完成させました。今後も、キットが完成次第、紹介してまいりますので、どうぞ、よろしくお願いします。予告としまして、原子怪獣などがありますので、こうご期待。

スターゲイト

世間一般では、評判の低い映画でも、なんとなく個人的には気に入っている映画があります。そんな映画の一つが「スターゲイト」です。主演は、1.5流的な、カートラッセル。この人は、本当にSF映画への出演が多いねえ。何故、私が気に入っているか、という理由は、多分、史劇(これも好きで。)+SF要素を組みあわせ、異世界をうまく作り上げて、今までに見たことが無かったビジュアルを提供してくれたことでしょう。私のSFツボが的確に抑えられました。特に、印象的なシーンは、考古学者の解読成功のシーン、空飛ぶ円盤(古~い)からの砂漠(地上)への攻撃(インデペンデンス・デイで規模拡大します。)、古代エジプト風の豪華な衣装や重厚なセット(もっとも、全部、一見ですが(笑))。宇宙人のラーやその手下の衣装や設定が実に良い。特に、アヌビスやホルスの仮面等がワンタッチで収納できるところが気に入りました。治療寝床の蓋の開閉の動き方も絶妙でした。とどめとして、絶対神ラーを性別不明なジョイ・デビットソンに演じさせた目の付け所に感心しました。正体不明な宇宙人という印象がよく出ていました。また、ストーリー自体も何も考えない風で、単純明快で、変に何もしなかったことが、面白さにつながっています。それにしても、余談になりますが、こうして比較していきますと、改めて「十戒」、「ベンハー」などのハリウッド史劇の凄さを思い知ります。なお、今回の紹介キット  は、海外製のプラモデルです。Dscn5731_1アヌビスとラーです。Dscn5726_2 Dscn5736_1Dscn5738_1

ゴルゴ

今回は、「ゴルゴ」というイギリス発のめずらしい怪獣映画のお話です。私にとっては、幼い頃、題名も知らず、看板に惹かれて見た、懐かしい映画です。後年、かすかな記憶を辿って、書籍等を調べた挙句、なんとか、「ゴルゴ」というタイトルを探し当てたのです。そして、月日が過ぎ、レンタルビデオ全盛の時代になって、やっと映画を見ることができました。再見して、何より驚いたのが、カラー映画だったことでした。不覚にも、夜景シーンが多いところから、モノクロ映画と思い込んでいました。さらに、モンスターの造型のブサイクさ、特撮のチープさ、もっとも、当時としては、頑張っているレベルかもしれません。ただ、全体的な雰囲気は上々で、捕らえた巨大な怪獣が、実は、子供だったという二段構えのストーリー展開は、結構面白くて、この映画を真似たと云われている日本映画の「ガッパ」の親子のお涙物とは似て非なるものと思うのですが、いかがでしょうか。ともあれ、この衝撃にも近い再体験の後も、「三つ子の魂、百まで」とはよく言ったもので、依然として、この映画は私にとっては、特別なものに変わりはありませんでした。当時、プレミアのついた中古ビデオの購入(後年DVDが発売され、二束三文になりました。そう言えば、「人類SOS」、「巨大アメーバの惑星」「光る眼」「人食いアメーバの恐怖」なども同じ運命だ。嗚呼。)をはじめ、写真のようなソフビモデルキット(モンスター・ジャパン)の製作もしています。困ったものです。Dscn50751 Dscn51821 Dscn51881

2006年8月13日 (日)

平成ガメラ3部作(その2)

平成ガメラの続編です。前回は、モデル写真を紹介しませんでしたので、手許のモデルで、ガメラのデザインの変化や、相手役の紹介もします。Dscn6273Dscn6274

  Dscn6276_2        ガメラ3のモデルです。巨大なキットですが、高さ40cm弱、全長約60cmもあるものです。頭部が小さく、甲羅や腕など、非常に戦闘的なデザインです。ワニガメやカミツキガメの親分のようです。ところが、ガメラ1では、クサガメのような大頭で丸顔で、目玉ばかりが大きく、とても格好が良いというものではありません。まあ、愛嬌はあります。Dscn6278 Dscn6280 ガメラ2は、やや戦闘的にはなりましたが、まだまだ、中途半端な感じです。そして、最終形態がガメラ3です。なお、このデザインの差異は、ゴジラとは違い、1で目覚めて以来、覚醒の度合いが増すたびに、自ら、変革・進化しているという設定となっています。設定の芸の細かさが光ります。そして、飛行形態も変化します。目が回る回転ジェットより、海ガメのように、前足がオールのように変化するのです。まさに、空ガメです。特技監督の提案が実ったらしいとのことです。Dscn6296なお、これらのモデルは、いずれも、コナミの食玩です。この模型は、小さいものの、大変良い出来です。本当に感心します。このシリーズの中から、敵役のモデルも併せて紹介します。Dscn6295 Dscn6291 Dscn6292 Dscn6294

平成ガメラ3部作

前回少し触れましたが、平成ガメラの3部作の話です。第1作が封切られたとき、何の期待も無く、場末の映画館で見たのですが、これは、いつかは見たいと夢見ていた「怪獣映画」でした。亀が空を飛ぶという、なんともふざけた話を、古代に滅びた文明の遺産と再構築した設定や主役の登場の仕方、自衛隊との攻防など緻密なストーリーは、絵空事をきちんと見せようとする姿勢とあいまって誠に見事です。脚本家の勝利です。また、余り金がかかっていない特殊撮影を柔軟な発想で効果的に見せた、特技監督の手腕には感心しました。特に、最初に回転飛行した瞬間は、CGの効果とあいまって、鳥肌が立つほど感動しました。この瞬間、魅入られたのです。第2作目も、宇宙怪獣(この陳腐な表現)の設定に、脚本家の腕が光ります。無数のレギオンの登場や命名の場面は、舌を巻きます。怒ったレギオンの赤い触手には、一本取られた思いですが、反面、甲羅が開くのは・・・。第3作目は、特撮シーンは進化し、主役も敵怪獣もスタイリッシュになったのですが、通説のとおり、傑作になりそこなった作品といわざるを得ません。怪獣災害と被害者いうテーマはいいのですが、脇役の方に力が入りすぎ、なまじ、渋谷の特撮がすさまじいので、大きな落差が感じられます。名脚本家がスランプか?それとも、演出が悪いのか、残念でした。といっても、それ相応に楽しみました。要は、惜しかったということです。それにしても、ガメラの造型は、第3作以外は、ひどいですよね。どうしてこんなに世評が高いのか、わかりません。あんな頭でっかちの目玉のまっちゃんなど、ほんとにかっこ悪いですよね。だから、今回は、写真はありません。(注:いくつかキットはありますよ、念のため。)

2006年8月10日 (木)

ゴジラは、初・キン・モス。 

日本のSF映画を語っていく上では、「ゴジラ」映画を抜かすわけにはいきませんが、昭和29年に誕生以来、長い、長いシリーズを通じて、我が国のみならず、世界的に知名度も高く、いまさら、話題にするのも恥ずかしいような気がします。ただ、SF映画的に見てみると、余りにもお粗末で、子供向けのものが多い、と言わざるを得ません。評価できるのは、第1作しかありません。といっても、実は、嫌いではないのです。この点、某G最後の作品とは大違いです。あの映画は、カンフー映画であって、怪獣映画に愛情も敬意も感じられない最低の映画です。

 ともあれ、テレビ放映で見た第1作。特撮の拙さ等、何の欠点にもならない歴史的傑作です。そのおどろおどろしい雰囲気、戦後すぐに、戦災の破壊をも観客に髣髴させた効果は特筆できます。このゴジラを「初ゴジ」といいます。というのも、それぞれの映画で、ゴジラの風貌が少しずつ異なっているのです。その後の作品では、「キングコング対ゴジラ」初のカラー作品であり、ゴジラの爬虫類的な姿(キンゴジ)で、敵役を見事に演じています。「モスラ対ゴジラ」東洋的な獅子頭の姿(モスゴジ)で、か弱い昆虫(モスラ)を、頬を揺らしながら、いたぶった悪役ぶりは素晴らしいし、なにより尻尾からの登場シーンは、歴史に残る白眉の名場面になりました。次の「地球最大の決戦」は、強敵のキングギドラの登場で、ゴジラの影が薄くなります。3本の首を自由自在に振りながら、あたりかまわず光線で破壊しつくす黄金の怪獣。私がデザイン的にもお勧めする巨大モンスターです。何しろ、手が無いのです。(この発想は凄い。)なお、この映画では、ゴジラは、ラドンとの取っ組み合いでわずかながら存在感(ラドンの方かも)を示したにとどまります。私にとっては、ゴジラへの共感も、この辺までです。おまけで、「怪獣大戦争」。これは「シェー」が嫌いだが、X星人(もちろん、女性)に免じての甘い評価である。このあとは、完全な蛇足であり、以降の作品は、坂道を転げおちるように、質が落ちて行きます。当然のことながら、怪獣ブームも消滅しました。

その後、ゴジラ映画が復活。平成になっても続きます。ところが、全然面白くありません。作り手側が、何か勘違いして、伝統芸能のように、制約や重圧にがちがちに固まっていたとしか思えません。特撮の撮影方法さえも「円谷歌舞伎」そのままという伝統の弊害があったような気がします。ストーリーもいろいろな趣向を出すが、マニアの楽屋落ちのような話でした。「たかが怪獣映画じゃないか、もっと気楽にしたら」と、往年の怪獣ファンとしては、情けない思いをしていたときに、突然、全く別のところから、新生怪獣映画が登場しました。平成ガメラ3部作です。これは、傑作でした。「されど、怪獣映画」と実感し、こうした映画を見たかったという夢を実現したようでした。まあ、これは、また、別の話ですので、また、次の機会に取り上げましょう。2005816_007 2005816_010 200586_005 Dscn5931 Dscn5928 Dscn6191 200511131_022                                     今回のご紹介は、ビリケン社のソフビのキットです。左から①初ゴジ、②キンゴジ、③モスゴジ、次に、ウエストケンジ社のデフォルメキットで同じく①、②、③です。違いが判りますか?最後に、おまけで、キングギドラもどうぞ。

2006年8月 7日 (月)

時代劇モンスター

Dscn6208 私は、娯楽映画が大好きです。その中でも、SF映画やファンタジー映画が好きです。その劇中に、空想的でスタイリッシュなクリーチャーが登場すれば、文句なしです。だから、レイ・ハリーハウゼンの映画が好きなのです。しかし、いくら怪獣や怪物が出てきても、不細工で、汚い、醜いものは問題外です。そして、それらのSF映画と同様に、時代劇も愛しています。というのも、現実社会では、絵空事の物語が、SF・ファンタジー映画や時代劇では生き生きと描けるからかもしれません。ただ、時代劇といっても、チャンチャンバラバラの安手の物は駄目です。類まれなユーモアと凄みのある殺陣があって、豪放なモンスター(主人公など)が縦横無尽に暴れまわる内容が好みです。こうした前提の中で、超人という意味から、時代劇モンスター候補として、黒澤明の「用心棒」「椿三十郎」の三十郎(三船)、卯之助(仲代)そして「座頭市」シリーズの座頭市(勝)、「子連れ狼」の拝一刀(若山)が挙げられます。いずれも、破天荒な行動や超人技の人斬り三昧は、モンスターという名に恥じません。一度、ご覧ください。マスコット人形は、①三船の三十郎、②勝新の座頭市、③若山(富三郎※)の子連れ狼です。※殺陣の一番うまい人です。その他、用心棒と椿三十郎の食玩フィギュアをどうぞ。Dscn6216 Dscn6219 Dscn6217

どうです、よく似ているでしょう。

座頭市は、カツシンで、1作目と兇状旅、血煙街道、あばれ火祭りなどがお勧めです。子連れ狼は、断然、映画の1~2作です。 Dscn6213  Dscn6212

Dscn6214Dscn6210ところで、仲代達也の卯之助のマフラーと足さばきが、絶品です。ピストルの撃ち方もいい。かっこ良い敵役の見本。

2006年8月 6日 (日)

大アマゾンの半魚人(その2)

「大アマゾンの半魚人」について、先日の話の中で、大事なことが抜けていましたので、再登場です。劇中で、半魚人が恋焦がれるヒロイン役の女優は、私もお気に入りです。(映画の魅力を語る上の大きな要素です。)是非、遊泳姿の絶景をご堪能ください。これでは、野獣だろうが、仙人であろうが、身を滅ぼすでしょう。まあ、この話は、典型的な美女と野獣のストーリーですので、ヒロインに魅力が無ければ論外です。なお、マリリン・モンローが、ビリーワイルダー監督の映画の中で、「大アマゾンの半魚人」の映画(当時、大ヒット中)を見るのも、何か、意味深です。(といっても、監督の意図は不明です。)

 さて、前回、積み残しにしていました、秘蔵のコレクションを公開(自慢げに)します。まず、最初の3点(①ビリケン、②ツクダ、③ホライゾン)は、いずれも、その道では有名な方(アマチュア名人)の手になるキット完成品だDscn62351 Dscn62301 Dscn6232 と思います。(思いますのというのは、入手経路が異なるためです。)次の1点は、④ジオメトリックのレジンキット。5~6点(⑤ビリケン、⑥⑦ホライゾン)は、拙作のものです。色彩にこだわりました。アップも同じです。最後のものは、名人作のオマケです。(ホライゾンのメデューサ)

Dscn6220 Dscn6245 Dscn6251 Dscn6256 Dscn6226

2006年8月 5日 (土)

宇宙戦争

最近、スピルバーグがリメイクして封切られた「宇宙戦争」。みなさん、感想は、いかがでしたか?いわば地球防衛軍が登場せず、一般市民が、逃げ惑うストーリーは、空襲やテロからだと納得しますが、宇宙人からとなると、話が違うのではないか、と思います。なんのために、SF映画を製作しているのか、もっと観客の期待に応えてほしいものです。テロへの寓話にしても、何のメッセージ性も感じられませんし、長男の行動や離婚した妻の態度など、家族の愛の物語にすらなっていません。等々と、映画全体の評価は正直、余り良くはありません。ただ、さすがにスピルバーグです。3本足のウォーマシンは、凄い迫力です。もっとも、地中から出てくるのは、なんとも理解できませんが・・。ともかく、殺人光線(古ーい)によって、人間が消滅し、無数の衣服だけが舞ったり、高速道やビルのど派手な破壊、船つき場での登場シーンなど、極上の怪獣映画となっており、それらのシーンには拍手喝采です。できれば、アメリカ軍の最新兵器との戦闘シーンを見たかったというのが本音です。ところで、捕まえた人間を入れるあの虫かごは、原作にあるとはいえ、少し、ひどいねえ。それと、3本足の宇宙人のデザイン、ダサいの一言につきます。ジョージパル製作の旧作の方が、撮影現場はどたばたの作りだったらしいですが、ずっとマシです。旧作は、CGのない特撮技術など、現在の水準から言えば、あらが見えます(吊り糸が見える)が、ストーリーや見せ場など、SF映画としては、すべてツボを押さえた傑作です。とりわけ、見えない磁力で動く、エイのようなウォーマシンのデザインは、見事です。日系人のデザインと聞いて、昔は、鼻を高くしたものです。新旧のウォーマシンの模型は所有しておりません(新作の奴は、海外で発売されているようですが、べらぼうに高額です。)ので、旧作のエイリアンのレジン・キットをどうぞ。Dscn6222 Dscn6224

2006年8月 4日 (金)

海底2万マイル

ウォルト・ディズニー製作の「海底2万マイル」は、ご存知、ジュール・ベルヌの原作を映画化したものですが、ジェームス・メイスンやカーク・ダグラスなどの大スターの出演、巨大なイカの大掛かりな特撮の迫力、当時ではめずらしかった本物の海底での撮影など、話題の超大作です。特に、ジェームス・メイスンのネモ艦長は、原作のイメージどおりですし、巨大なイカの嘴のような口の動きは、忘れられません。また、アシカが犬のペットの代わりであったり、無数にある瓶詰めの魚類の標本やパイプ・オルガンなどの調度品、絞りのように開閉する窓などの見事なセットの輝きは、いまでも、懐かしく思い出されます。ただ、最近、DVDを見直しますと、カークダクラスのネッドは嫌な奴だったことがわかりましたが・・(笑)。しかし、なんといっても、この映画を傑作に押し上げた最大の要因は、ノーチラス号のデザインと言っても過言ではありません。本当に、秀逸なデザインです。いま、私の手元には、5種の模型があります。まず、最初の写真の中で、一番手前に置いてあるのが、XーPLUS社のプラスチック製(約37cm)、真ん中のものが、同社のレジン製(約57cm)、上方にあるものが、セガの景品(約22cm)です。次の写真のものは、ディズニーシーで販売されていた、イカ付きノーチラス(約17cm)。最後の写真が、マスターレプリカ社のレジン・スタチュー(約84cm)。これは、余りに大きすぎて、飾るスペースが無く、ダンボール箱に入ったままの状態です。(困ったものですが、しかたありません。)世界最初の原子力潜水艦の名前にもなった、ノーチラス号は、何度眺めても飽きることはありません。本当に素晴らしい造型 です。一度、ご覧になってください。Dscn6198Dscn6200 Dscn6202 Photo

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