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2026年1月21日 (水)

ワーキングマン

 今年は、年明けから公私ともに忙しく、ブログを書くのはもちろん、劇場で映画を観るのも昨日が初めてとなりました。観たのはナイトショー上映のジェイサム・ステイサムの最新作「ワーキングマン」です。冬の夜は寒いので、できたら昼間に劇場に行きたかったのですが、私の住む地方では字幕版は夜しか上映していないのだ。もっとも、吹替版は今週末で打ち切りです。全米では大ヒットとか、少し残念です。

Img_20260121_0001  内容は、予想通り、いつものステイサムのアクションの切れっぷりを見せるものなのですが、前作の「ビーキーパー」よりも、国の秘密機関などが絡まないので、スケール感が乏しく、やや地味でしたねえ。誘拐された知人の娘を取り戻すために、ロシアンマフィアを相手取って大立ち回りを行うというものです。一方、今回は、一人娘もいる設定であり、ステイサムの人間味を出そうとする演出もありますが、あんまりストーリーには関係なかったなあ。なんか既視感があると思ったら、これは、私のお気に入りの「バトルフロント」とほぼ同じですよねえ(笑)。
 実は、「バトルフロント」の脚本は、シルベスター・スタローンが書いたものであり、今回の「ワーキングマン」も「エクスペンダブルズ」で親交のあるステイサムに、スタローンが脚本を提供し、製作まで担当しています。まあ、スタローンの大の”お気に入り”ということでしょうねえ。

 ただ、最近のスタローンの主演作品と同じように、すこしストーリーが杜撰すぎる気がします。まあ、「ロッキー」や「ランボー」と比較しても詮無いですが、なんとも主人公の大雑把な行動がはらはらします。多分に相手があまりにもバカでしたので反撃も少なく助かりましたが、せめて、もう少し利口なやり方はあったのではないかと疑問に思います。結局、痛い目にあったのは義父だけでしたので、ほっとしました。途中、実の娘がバカな親父のせいでつらい目に合うのか、とはらはらしながら見ていましたが、いらぬ心配、全くの杞憂で逆に拍子抜けです。あの余分なドキドキ感を返せ(笑)と思いましたねえ。代わりに誘拐された娘がよく頑張りました。まあ、都合よく生き延びた気もしますが、あのランボーの最新作の救いのないストーリーではなく本当に良かった。

 結論からいえば、かつての東映のチャンバラ時代劇のように、勧善懲悪の華麗な殺陣を見せるマンネリ娯楽作品であり、ステイサムのキレッキレのアクションを楽しむものなのです。だから、これでよいのだ(笑)。ただ、今回、あの「バトルフロント」で見せた、一瞬で決める格闘技の速さ、凄さが足りなかったような気がします。それが残念でしたねえ。でもまあ、結果オーライで良かったです。

 それにしても、「96時間」もそうでしたが、向こう(欧米)では、治安の悪さをはじめ、大金持ちのど変態ぶりと警官の汚職というのは、もう当たり前の認識なのでしょうねえ。こうした映画を見ると、やっぱり我が国の移民問題については、正面からしっかりと取り組んでもらいたいと思わざるを得ません。これからの政治に期待して、みんなで選挙に行きましょう(笑)。

2025年12月30日 (火)

アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ

 ジェームス・キャメロン監督のSF超大作アバターシリーズの第三弾「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」を観てきました。上映時間が実に3時間17分ということで、観るための覚悟に時間がかかりました(笑)。何しろ、寄る年波ですから生理現象の影響もあり、まず、席列の入り口に近いほうの端を予約しました。できたら、明るい暖かい時間帯に見たかったのですが、気が付いたら、字幕版の上映時間がナイトショウだけになっていました。3Dは年寄りには視覚的にきついし、吹替は生粋の映画ファンには論外ですから、午後11時40分終了でもやむえません。ただ、余談ですが、たった1週間で早々とナイトショウだけの上映になってしまったのは、興行的に大丈夫なのでしょうか。もともと前作(第2作目)が反捕鯨の主張がうっとうしくて、なんとも面白くなかった記憶がありますので、私の推しのキャメロン監督の作品だけに心配になります。なにしろ、日本人好みでない主人公たち”ナヴィ”族のビジュアルがマイナス要因ですから、ストーリーがどれだけ面白いかにつきます。

Img_20251228_00011  さて、第1作の森、第2作の海、そして、今回は火山(勝手に砂漠をイメージしていました)が舞台だそうで、しかも、予告編を見ると、”神(エイワ)”に反逆する部族が登場するようで、しかも、その女酋長は、なかなかインパクトのあるビジュアルの悪役ですので楽しみにしていました。

 海の部族に身を寄せていた主人公たちが、空中に浮かぶ不思議なくらげのような生物に乗ったキャラバン隊と一緒に旅をすることになる序盤、さらに、盗賊に襲われ、家族が離散するところまでは機嫌よく見ていましたねえ。あいかわらず、映像は見事というしかない、ため息がでるほどの完成度です。
 人間が”エイワ”の力で惑星”パンドラ”の大気に順応することになるアイディアも面白いし、その後の人間側の対応などの展開もなかなか快調です。それに、火山の噴火によって一族が全滅に瀕しているため、助けに応じなかった”エイワ”に恨みを持つ”アッシュ族”の女酋長が呪術を使って部下を掌握しているのも面白い。
 ただ、地球人の銃器を欲しがり、”クオリッチ”大佐と協定を結ぶのは、西部劇の悪い白人と悪いインディアンそのままの形であり、ちょっとゲンナリですねえ。まあ、このシリーズ全体が、キャメロン監督の”西部開拓史”なのですから、まあ、仕方ありません。地球人の基地などの描写は、どうみても騎兵隊の砦ですよねえ。そして、前作では、切れ者に見えた、ロボットに乗った女司令官なんかは、無能のただの人種(先住種族ナヴィへの)差別主義者だったのはあきれました。 

 ラストは、驚いたことに、再び、前作の捕鯨シーンに戻ります。地球人たちは、海の一族が交流を持つクジラのような生物を殺戮しようとします。いやあ、完全な前作の二番煎じですよ。せっかく、地球人の基地でのアクションが面白かったのに帳消しです。
 しかも、やっと、神の子の祈りが通じて、”エイワ”の姿が、一瞬、私の目には巨大な人間の顔のような映像が見えた気がして、巨大な何者かによって鉄槌が下りるのか、というスペクタクルな映像を期待したのですが、現れたのは人間大のイカでした。”エイワ”の意思に従って、無数のイカのような生物が攻撃するのです。もともとイカはその生態などから地球生物ではないなどとの都市伝説があるのですが、日本人からしたら、単においしそうな食べ物(笑)にしか見えません。恐怖もカタルシスもなにもありません。嗚呼、この映画は日本ではヒットしないなあと嫌な予感がします。

 その後も、因縁の大佐とのグダグダがあって、なかなか幕が下りません。”長いよう!”という気持ちばかりがわいてきて、エンドロール早々に席を立ちました(笑)。今後、DVDが発売されたら、じっくり居間で見直しましょう。特に、”エイワ”の姿をもう一度しっかり確認します。

 

2025年12月20日 (土)

宇宙船談話室

 アマゾンで新刊を眺めていたら、懐かしい雑誌の関連図書を見つけました。1980年1月に創刊してから2005年の119号まで続いた、朝日ソノラマが発行していたSF特撮雑誌「宇宙船」に10回のみ掲載された「宇宙船談話室」を一冊にまとめた書籍です。この雑誌「宇宙船」については、実は私全巻を持っています。以前当ブログ(2008.2.14参照)に書いたように書棚の奥に秘匿しています。まあ、仕舞い込んだまま、取り出し不能になっているといったほうが正確ですが(笑)。ちなみに、休刊以降に復刊された「宇宙船」は内容が戦隊ものなどが中心の全く別ものになってしまっているので、ご留意ください。

 1980年の創刊当時は、こうしたSFや特撮映画関係を真っ当に扱っている書籍自体が珍しく、世間的にも子供だましと思われていた時代だったため、しかも当初は季刊(発売日が不確定)だったので、職場の出入りの書店さんに頼み込んで、中身が見えないように厳重に封をして取り寄せていたことを思い出します。いわゆる世間を欺く”隠れ特撮ファン”(笑)だったのです。

71gz5ohazll_sy425_  今回発売された書籍「宇宙船談話室」とは、いわゆる特撮関係者との対談集なのですが、実は編集長村上実氏自らがインタビュアーをしていたというのですから驚きました。発売当時は、編集長も対談の相手(当時は全く知名度がなかった)も興味がなかったので、まったく読んでいなかったのですが、今回、読んでみると、当時の日本特撮の惨憺たる状況やSF情報がいかに乏しかったかがよくわかります。当時はレンタルビデオなどの過去の作品を見る手段はまだなく、本当に情報がありませんでした。私などは、この雑誌に掲載される情報をむさぼるように読んだ記憶があります。そういや、チャールズ・R・ナイトの恐竜復元画を集めた洋書「恐竜・マンモス・洞窟人」を知ったのは、この雑誌の”本の紹介コーナー”だったような気がします。なお、この書籍を入手するまでの私の汗と涙の物語は、ぜひ、当ブログ(2008.1.19)を読みください。

 そんな情報のない中での新しい雑誌作りですから大変だっと想像しますし、参加した若い人たちが熱意だけで作り上げていったというがひしひしと伝わります。いやあ、大変だったのでしょうねえ。もっとも、この雑誌にかかわったスタッフの皆さんが、いまではそれぞれ功なり遂げて著名人になっているのも頷けます。例えば、日本の特撮映画を体系化した池田憲章さん、レイ・ハリーハウゼンとの交流をはじめ欧米のモンスター映画を紹介した聖咲奇さんなどが有名です。

 なお、この本の最後に、村上実氏と当時のスタッフだった、ライターの中島紳介氏、杉田篤彦氏との対談が、”第11回目の談話室”として掲載されています。まあ、完全に同窓会ですねえ。本当に楽しそうです。その中で、中島氏が”いくら配信で観ることができてもコレクションのLDは捨てられない”という発言には、おもわず拍手しました。いやあ、私もそうなのです。同好の士というのは何とも頼もしい。うん、この本を買ってよかった(笑)。

 ところで、その対談の中で、聖咲奇さんが2025.8.1に73歳で亡くなったことが明かされ、驚きました。このブログでも紹介(2024.8.8)したように、彼の同人誌「怪物園」を継続購入していたので、まことに残念です。そういえば、最近、「怪物園」の続巻が発売されないなあとは思っていましたが、ご冥福をお祈りします。 

2025年12月17日 (水)

プライム1スタジオ

 最近、「プライム1スタジオ」という造形メーカーの名をよく聞くようになりました。とはいっても、2012年に設立した東京に本社を構えている日本の会社ですから、私が知らなかっただけなのかな? ネットによると、この会社は、DCコミックスやアニメ「エヴァンゲリオン」などの国内外の人気作品のライセンスを取得して、ハイエンドなスタチューを企画・制作・販売しており、世界中のファンに支持されているそうです。どうやら、アニメなどの分野で人気があったらしいのですが、そちらの分野には疎い私が知ったのは、「ジュラシック・パーク」の恐竜のスタチューが販売され始めたことがきっかけのようです。

 しかしながら、このメーカーの商品は最高紙幣が二けた必要なほどの高額商品、言い方を変えれば、ハイエンドな製品が主流であり、とても一般人の私の手には届きません。ただ、商品写真を眺めるだけですが、「ジュラシックパーク」のティラノサウルスがジャングルから鉄柵を超えて道路に出てくる場面のスタチューの精巧な出来にはため息がでます。素晴らしい(ただし、あくまで商品写真ですが・・。)。
 とはいっても、買う気は全くありません。値段もそうですが、物がでかいのです。まず、家に置き場がない(笑)。はじめから”縁なき衆生”とあきらめています。ただ、どんな人が買うのかなあと不思議に思っていたら、ネットで分かりました。中国人やアメリカ人がでっかい部屋にどんと飾ってあります。うん、まさに豪邸に住むお金持ちの道楽でした。すみません、イソップ童話のキツネの心境(笑)です。

 そんなハイエンドなメーカーのプライム1スタジオが、なぜか、「ジュラシックパーク」に登場する恐竜のスタチューを比較的リーズナブルな価格(あくまで比較的に・・です。)で販売しています。主体は、「ジュラシック・ワールド」のほうかもしれませんが、先日、第1作目の悪役ヴェロキラプトルが3種類発売されました。マウスクローズ版、マウスオープン版、そして、ジャンプ版です。このラプトルは、最新の学説では、製作当時にスピルバーグが予言したほど大きくはなく、しかも羽毛恐竜だったことが判明し、映画とはまったく違う復元になっていますが、映画史では、いまなお燦然と輝く、悪役恐竜ナンバーワンです。そういえば、最新作の「ジュラシック・ワールド/復活の大地」では、まったくのわき役の扱いでしたねえ。本当に残念でした。

20251123_132023 20251123_131859 20251123_131624  ということで、プライム1スタジオのヴェロキラプトルの3形態のスタチューをご覧ください。デスクトップタイプなので、小さな我が家でも大丈夫です。もっとも、その前に飾っていたアイアンスタジオの3種のラプトルたちは押し入れに冬眠中です(笑)

 

2025年12月16日 (火)

クラシック・ティラノサウルス

 先日発売された、ジュラシック・ワールドの最新作の4K仕様のUHD(スチールブック仕様)を自宅の居間で観ました。映画館で観た時より面白いのだ(笑)。やっぱり、遺伝子操作によるミュータント恐竜よりは、ティラノサウルスなどの本物志向の造形が”恐竜映画”には似合っていると改めて感じましたね。ただ、撮影の裏話を盛り込んだボーナス編によると、あの巨大な草食恐竜の長いしっぽは、監督の好みによって、重力を無視したような動きをさせていたようです。やっぱり確信犯かと納得です。あの巨大な翼竜のくちばしも釣り針のような形に手を加えていますし、困ったものです(笑)。

 とはいっても、恐竜の復元図もずいぶん変わりました。典型的なティラノサウルスを例にとってみても、私などは初代「キングコング」に登場する垂直型の姿が一番しっくりします。当時、最新の復元画家であったチャールズ・R・ナイト画伯の絵を基にした、いかにも二本足で立った爬虫類というものです。私の推しの復元画家であるズデニュエック・ブリアンの画集に夢中になったこともありました。レイ・ハリーハウゼンの「恐竜100万年」が最後の輝きでしたねえ。

 その後、学術研究の発展により”恐竜ルネッサンス”ともいうべき時代が到来し、恐竜の復元像は、垂直型から水平型になり、どの恐竜もしっぽを引きずらず、水平に伸ばして歩くようになりました。映画の世界でも、スティーブン・スピルバ-グ監督が「ジュラシック・パーク」で伝統的なモデルアニメではなく、CG技術で生物感あふれるリアルな恐竜を作り出しました。動きにあわせて筋肉が動くというリアルさには本当に絶句しましたねえ。車を追いかけて、二本足で歩いてくるティラノサウルスの迫力には驚きました。

 さらに、今の学界では羽毛恐竜が幅を利かせています。NHKなどは、赤や青の羽毛を持つティラノサウルスをこれ見よがしに映像で流しています。でも、最新の研究では、大型の恐竜には羽毛はなかったという説が多くなっているのですが、NHKは頑なに羽毛恐竜を推奨しています。うん、恐竜の人気を下げようとしている偏向報道のように思えます。紅白歌合戦の問題(笑)もそうですが、本当に残念です。

 人間、年を経てくると、子供の頃の思いが強くなるのか、私などは、やっぱり、昔ながらの立て型の爬虫類のうろこに覆われたティラノサイルスが好きです。初期の頃は3本指の腕でした。まあ、2本指などとは思いませんわねえ。本当のところ、あんな短い腕には何の用途があったのでしょうか、進化の不思議です。まだまだ謎多き恐竜たちです。

20251206_132015 20251206_132247 20251206_132344  ところで、先日、私の好みのど真ん中なティラノサウルスのフィギュアを入手したので、ご披露します。これが、私の理想のティラノサウルスの姿です。まさに、3本指のクラシック・ティラノサウルスです。取り換え用の頭部までもついてサービス満点です。もちろん、牙はむき出しで、無粋な唇(最近の学説ではあったようです)などはありません。どうぞ、その雄姿をご覧ください。

 

 

2025年12月15日 (月)

必殺4 恨みはらします

 最近、通販サイトでDVDのバーゲンセールが行われており、昔の映画をついつい買ってしまいます。例えば、岡本喜八監督の未見作品「青葉繁れる」や「にっぽん三銃士」の正続などですが、あまりに昭和過ぎて全くついていけません。どうにも根気もなく早々に早回しに変更、ついには中断という始末になりました。いやあ、こらえ性がなくなっています。まあ、喜劇をこらえても見てもしようがない気もしますが・・・。

 さて、話はこれからが本題なのですが、YOUTUBEを見ると、海外でなぜか時代劇が流行っているようで、英語版での時代劇のベストテンが紹介されています。映像の版権は大丈夫なのかと言いたくなりますが、外国人のファンの見方や評価がわかって、これはこれで実に面白い。

 こうした時代劇映画のベストテンでいつも上位を占めているのは、やっぱり黒沢明時代劇であり、「用心棒」や「椿三十郎」などには全く異論はないのですが、その中に、「影武者」と「乱」が入っているのは違和感があります。また、「十三人の刺客」がオリジナルではなく、三池崇史監督のリメイク版が評価されるのは許し難い(笑)。さらに、三船敏郎版の「宮本武蔵」3部作がなぜあんなに高い評価なのか、不思議です。やっぱり宮本武蔵といえば、内田吐夢版の5部作でしょう。などなど、しっかり楽しんでいます。

 そうした中で、「必殺」シリーズの中村主水こと藤田まことの人気が高いのです。もはや、三船敏郎や真田広之らと並ぶほどの”サムライ”になっています(笑)。まあ、私も解説本(最近特に多い)を買うほどの「必殺仕置人」の大ファンなので、あれだけ長いテレビの人気シリーズの主演者として、嫁と姑にいびられる情けない”婿殿”の「表」と仕置人として殺しを演じる「裏」の顔を見事に演じてきたことを考えると、実は当然かもしれません。無意識にコメディアンというイメージに囚われていたことを反省します。いやはや、これが”負うた子に教えられて浅瀬を渡る”ということなのでしょう、勉強になりました。でも、外国人はどうやって時代劇を見ているのでしょう。やっぱりネットかな?

 ちなみに、必殺シリーズの作品で映像を切り取られてよく紹介されているのが、真田広之が悪役で出演する「必殺4 恨みはらします」なのです。ラストの大立ち回りが有名です。私も昔見た記憶があるのですが、あまり評価をしていません。なぜなら、時代劇のタイトルで”4”を”フォー”と読ますなよ(笑)。いやはや、昔は一概でしたねえ。そういや、「座頭市」で英語の歌詞の曲が流れたのもあきれた気がします。もっとも、小林正樹監督みたく、音楽も邦楽だけにすると、映画の面白みが制限されます。映像はともかく、音楽は西洋物でもよいのだ(笑)。

91vbp4gibul_ac_sx342_  で、今回、バーゲンの「必殺4 恨みはらします」を購入し、何十年ぶりかに再見しました。ずばり申し上げます。”思白いじゃないか”。
 中村主水の仲間であるテレビシリーズの仕事人”飾り職人の秀”達の影は薄いのですが、真田広之演じる美貌の陰間上がりの奥田右京亮の悪役ぶりが素晴らしい。”そんなのありかよ”というセリフが笑えました。加えて、悪旗本たちの傾奇者の衣装やメイクが出色です。
 それに、すっかり忘れていましたが、千葉真一も出演しており、いつものくさい演技と見事な殺陣を披露します。家屋を破壊しながら忍びの者と戦うアクションはなかなか迫力がありました。

 こうして再見してみると、正直、時代劇には向いていないと思っていた深作欣二監督の演出も悪くないですねえ。見直しました。来年2月に発売される4kリマスター版ブルーレイ「魔界転生」も買おうかな。ラストの千葉真一の”柳生十兵衛”と若山富三郎の”柳生但馬守”の決闘が、YOUTUBEでもよく取り上げられています。魔人となって瞬きをしない演技を通した若山が十兵衛の顔に書いた梵字をみて、顔を背けるシーンが記憶に残っています。うん、この文章を書いているうちに、映像のきれいなブルーレイで見たくなってしまい、今、ポチッと予約注文してしまいました。ちなみにDVDは持っていますので、我ながら好きとしか言いようがないなあ(笑)。
  

2025年12月14日 (日)

プラモデル/ゴジラ-1.0 

 最近、プラモデルづくりが注目されているようです。まあ、なんといってもガンプラが主流のようですが、昔ながらの戦車や戦艦といったミリタリーものだけでなく、様々なジャンルのアイテムがプラ模型化されています。米粒一つ一つを貼っていく”握りずし”、ギリシャ神話の男の神像、懐かしの金曜ロードショウのタイトル(船着き場の影絵)などはそのアイディアの突拍子のなさに感心します。

 そして、今の世のゴジラブームです。ハリウッドでゴジラ映画がシリーズ化され、東宝の最新作「ゴジラ-1.0」が全世界で大ヒットし、それぞれ、続編が製作されています。こうした状況を業界が見逃すはずはないですよねえ。
 青島文化教材社から、満を持して(笑)、高さ15cm、長さ20cmぐらいのゴジラ-1.0のプラモデルが発売されました。怪獣専門のメーカーのエクスプラスではないところがミソですか?それだけ幅広い市場をみこんでいるのでしょう。ちなみに、エクスプラスでは、ユニバーサル・モンスターや平成ガメラシリーズのプラモデル商品を次々と発売しています。

20251012_144536  早速、ゴジラ-1.0のプラモデルを購入し、製作してみました。まあ、黒いゴジラですから、塗装が楽そうなのです(笑)。しかし、実際、作ってみると、やはり、各部品が細かいですねえ。実に精密に作られていますので、ランナー(部品がつながっているプラスティックの棒)から切り取ったパーツを組みますと、ぴったりと合います。いやあ、今の技術は本当に進歩しています。プラモデルを作るたびに、感心します。さすが、アメリカのジョージ・ルーカス監督が驚いたと言われる我が国の生産技術ですよねえ。

 しかし、パーツの分割が細かすぎて、年寄りには見えにくく、頭部の上半分の先端にある鼻をゲート(ランナーとパーツのつなぎ部分)と間違えてニッパーで切り飛ばしてしまいました。しかも、切り離した鼻が作業台のどっかに消えてしまったのです。実は、この作業台は、これまでも数々のパーツが消え失せるブラックフォールと化しており、ほぼ2度と帰ってきません(笑)。まあ、周囲に、様々な道具類が雑多にあって、探し出すのが困難な状況なのですが、・・結局、見つかりませんでした。

 鼻の頭がないのは、なんとも格好がつかないので、青島文化教材社でパーツの注文を行いました。実は、こんなパーツだけの受注を受け付けているメーカーは初めてでした。さすが、”文化教材”と名乗っているだけの会社です。助かりました。

20251014_120322  その後、全パーツがそろって、塗装です。まず、グレーのサーフェイサーで下塗りです。塗料の密着を強めるものですが、 最近は、これをしない作例も多いようです。そして、ラッカー塗料のつや消しブラックで全身を塗り、ホワイトを背ひれなどに軽く吹きます。ゴジラの場合は、これで終わりでもよいのですが、劇中のゴジラは、粉塵等でかなり薄汚れていますので、ダークイエローのエナメル塗料でドライブラシをかけ、その後、目、口、歯を塗れば完成というところで、やってしましました。
 乾かしていた模型に手が当たり、床に落っことしてしまったのです。悪いことに、途中でコンプレッサーの出っ張りに引っ掛かり、右手の人差し指が半分折れてしまいました。そして、やっぱり、折れた部品はどっか違う世界に行ってしまいました。どうしても、見つからないのです。完成間際でしたので、茫然自失でしたねえ。

 また、部品の追加発注?。とんでもありません。精緻に作られた鼻先(本当に細かく造形されています。)とはちがって、指先ぐらい、ランナーをライターであぶって引き延ばして、指の形をでっちあげます。何度か試作して作り上げました。我ながら、見事です。一見しても、まったくわかりません、たぶん(笑)。
20251206_131746 20251206_131709  私の汗と笑いの成果です。写真をご覧ください。あんまりわからないでしょう?映ってないから(笑)
 それにしても、最近は、年齢のせいか、よく物を落とします。正直、人生、一寸先は何が起きるか、わかりません。つくづくそう思いますねえ。皆さんも十分注意してください。 

 

2025年11月23日 (日)

サイクロプス(2本角)

 モデルアニメーションの神様レイ・ハリーハウゼンの「シンドバット7回目の航海」に登場するモンスターであるサイクロプスについては、このブログで何度となく取り上げています。(最初の写真は、デフォルメされたフィギュアです。)

20251123_1327341  実は、私が模型作りに取り組み始めて、最初に塗装の出来に納得できた作品がこのサイクロプスのレジン製の胸像(当ブログ2006.7.22)でした。その後も、主に海外製のレジン製のキットをもう何体も(当ブログ参照:2008.9.12、2010.11.21、2012.5.13、2013.9.29ほか)作ってきています。
 まあ、それだけ、ハリーハウゼンの創造するクリーチャーのデザインが素晴らしいのです。わが国で着ぐるみの怪獣ブームが全盛期の頃、洋画雑誌に掲載された青色(当時は2色刷りが主流)のサイクロプスの写真に驚いた記憶が残っています。どう見ても、人が中に入っているようには思えなかったのです(笑)。それがレイ・ハリーハウゼンのマジックに魅了された瞬間だったのでしょうねえ。実際の映画を見たのはずっと後年だったような気がしますが、やっぱり、ハリーハウゼンの特撮は魔術でしたねえ。当時としては凄かったのです。もちろん、サイクロプスだけでなく、タロス、ヒドラなどレイ・ハリーハウゼンが生み出したどのモンスターも実に魅力的でした。

 しかし、映像技術は進歩し、CG全盛時代になって、モデルアニメーション自体は廃れましたが、ハリーハウゼンの評価は下がりません。逆に奇跡のようなモデルアニメーションの神業がスピルバーグやルーカスなどからも尊敬の念を集めていました。
 そして、彼が2013年5月7日(当ブログ2013.7.27参照)にお亡くなりになっても、その人気は衰えることなく、彼が生み出した様々なクリーチャー達のスタチューやトイが現在まで発売され続けています。また、映画のリメイク作品をはじめ、オマージュしたモンスターもしばしば登場します。

 既に当ブログで紹介(2023.8.11参照)していますが、我が国の造形メーカーのエクスプラスから、”ハリーハウゼン生誕100周年シリーズ”として、30cmクラスの彩色済みの完成品スタチューの発売が開始されました。このシリーズは現在もまだ続いています。
 しかしながら、初期に販売されたサイクロプスや恐竜百万年の恐竜(2021.8.28参照)などはまだ良かったのですが、昨今の円安の影響か、その販売価格が年々上昇しており、現在では私の手の届く範囲をはるかに超えています。とにかく、フィギュアの高級化が止まりませんねえ、困ったものです。 

 まあ、それでも、有名どころのヒドラ(2025.2.09参照)などの贔屓のモンスターには清水寺から飛び降りてゲットましたが、マイナー(?)な2本角のサイクロプスの完成品には、まったく食指が動きませんでした。ちなみに、これまで述べてきたのは1本角のサイクロプスのことであり、実は映画にはもう一体、別の2本角のサイクロプス(2006.7.18)が登場していたのですが、デザインがなんともダサく(笑)て人気が無いのです。とにかく、横顔が無細工です。元々私には手が出せない販売価格でしたし、同じように、ホムンクルス(2013.9.24参照)やグリフォンの商品も断念しました。

20251024_0858221  ところが、その後、何故か2本角のサイクロプスのキットが販売されたのです。いや、その前に1本角のサイクロプスも完成品に続いてキット商品も販売されていました。さらにソフビ製品ではないプラモデル商品(2023.3.19参照)まで売り出されています。最近の模型づくりブームのせいかもしれませんが、当然価格は完成品より安くなっているので、貧乏人には本当にありがたい話です。で結局、キット商品を購入しました。(それでも結構高いのですが・・)

 20251123_1330511 20251123_1310541 以下、キットの製作手順の備忘録ですので、興味のない方は読み飛ばして下さい。
 まず、キットを組みたて、継ぎ目をパテで潰します。そして、サーフェーサーで下塗りし、全体をつや消しブラック(ラッカー塗料)で塗装します。
 今回は、その上に、薄茶色のラッカー塗料をエアブラシで吹いたのですが、どうにも、色合いが気に入らず、やっぱり、マイブームの”色の源”塗料のイエローとレッドの混色を上塗りしました。さらに、色合いを薄くするため、必殺(笑)つや消しホワイトを全体に薄くかけ、つや消しクリアーで仕上げました。すこし、ボケ過ぎた感もしますが、歯や目玉、頭の2本角や爪をエナメル塗料で化粧して終わりです。
 20251123_1312081 うん、ブランクは長いねえ。20年前から少しも塗装技術が進歩していない気がします。まあ、ご覧ください。

 蛇足ですが、高額ゆえに断念したはずのホムンクルスは中古品をゲットし、グリフォンも安売り商品を買うことができました。・・結局、諦めていないやん(笑)。うん、我ながら、恐ろしいものがあります。

 

 

2025年11月18日 (火)

国会中継が面白い!!

 いま、ネットやニュースで”国会中継が面白い”と評判になっています。私も時々見てあまりに面白かったので、私の趣味の範囲外ですが、ブログで感想を呟きます。興味のない方はパスしてください。
 高市内閣発足後の国会中継については、うちの女房殿も一日中テレビの国会中継をつけています。家事などをしながらやりとりを聞いているのです。これまで、私と同様にあまり政治には関心はなかったはずですが、やはり、女性がガラスの天井を破って初めて内閣総理大臣になったことを喜んでいる様子です。時々、やりとりを聞きながら”絶対女性だから舐めている”とか独り言をつぶやいています。怖いなあ(笑)。政治家の皆さん、高市内閣の70%を超える支持率の高さを舐めたらイケません。いままで政治に無関心だった若者や女性たちが関心を持って観ています。そして、年寄りだって、いまやネットぐらいは見ているぞ(笑)。

 それにしても、実際、高市さんが総理大臣になって、日本の政治が一変したような感じです。

 正直、前任の総理大臣が率いる内閣は、ネットなどで”だらし内閣”と揶揄されるような状況でした。前政権の総理や外務大臣などの行状には、同じ日本人として、いろいろ言いたいことがありますが、でも、あの1年間があったからこそ、高市内閣が誕生したような気もしますので、まあ、早く忘れましょう(笑)。もっとも、前総理さんはご自分がしたことはもうすっかり記憶にないようですが・・。
 ただ、海外の会議で首脳たちに挨拶もせずに、席で一人でスマホをつついたり、挨拶に来た外国の首脳に椅子に座ったまま握手したりする映像はいつまでも残ります。トランプ大統領との会見では挨拶もされませんでしたし、・・。正直、ああいう映像を見たときは、同じ日本人としてなんとも恥ずかしかったなあ。第一、あのおにぎりの食べ方はいけません(笑)。

 一方、高市内閣総理大臣の外交は素晴らしかった。ほとんど準備する時間もなく、総理就任後あわただしく出国し、東南アジアの首脳たちに積極的に挨拶や言葉を交わす映像は、日本人として本当に誇らしくうれしくて涙が出ましたねえ。 
 そして、トランプ米国大統領の来日、その対応もお見事というほかありません。それを、野党は、はしゃぎすぎとか、身体にさわり過ぎとか、なかには”現地妻”と称した女の発言、某女タレントの妄言もゆるせませんなあ。マスコミ報道も高市下げ一色ですよねえ。
 でも、韓国での花も飾っていない会場での会談、就任挨拶も寄こさない中国最高指導者との会談も、とても、なまじっかな男ではやれない、実に男前の態度と言動でこなしました。本当に、就任時に発した働く覚悟の発言、そのままです。本当に感服しました。 それにしても、あの発言に文句を言う野党やマスコミの程度の低さには呆れかえりますねえ。

 で、やっと国会中継の話になるのですが、いやはや、高市内閣総理大臣、片山さつき財務大臣、小野田経済安全保障担当大臣の3人の女性閣僚のパワーが物凄い。まず、若いタレントさんが言った”前の総理は何を言っているか、よくわからなかったが、高市さんはよく分かる”というのは”言い得て妙”でしたねえ。これまでの木で鼻をくくったような、官僚が書いたペーパーをそのまま読み上げるのではなく、自分の言葉で真正面から答弁をしています。
 特に、驚いたのが、片山さつき財務大臣です。国会答弁で”責任ある積極財政”の名のもとに、これまでタブーだった、プライマリーバランスの見直し、消費税の売上税としての本質論、前総理がギリシャ並に悪いといった借金高を財政破綻する可能性はないと言い切った、元大蔵省の初の女性主計官の実力を痛感しました。そう、あれが本当の官僚というもののあるべき姿でしょうねえ。まあ、財務省内は大変でしょうねえ。なにしろ、事務次官より先輩なのですから(笑)。でも、これからが正念場ですよねえ。頑張って下さい。

 女性と言えば、自民党の広報担当の鈴木宗男さんのムスメさんの活躍も特筆すべきです。野党のデマを証拠付きで一刀両断したり、会見などの議事録を全部そのまま公開するという方法で、マスゴミの報道の嘘を暴いています。これは画期的です。
 それにしても、ちょっとマスコミの報道の偏向ぶりは異常ですよねえ。まるで、どこからか指示があるような印象です(笑)。NHKの斜めの写真、時事通信の”支持率落としてやる”等の発言はとても信じられません。いまや、SNSの時代になにをやっているのでしょうねえ。正直あきれます。

 そして、野党の国会質問も酷いものがあります。国民民主党の榛葉幹事長のユーモアにあふれた質問、参政党の鋭い質問など、これまでの国会ではなかったような内容の濃い論戦があるかと思うと、首相の所信演説で、冒頭から大音量でヤジを飛ばしたり、直前まで質問書を提出せずに、首相が午前3時になって仕事していると誹謗する野党議員、しかも、内容は、週刊誌ネタである閣僚のクマ発言問題、奈良のシカの問題、年号の誤認に基づく追求など、レベルが低すぎて、ネット民から”金と時間を返せ”とまで言われる始末。
 しかも、予算委員長は、すべて高市首相に質問を集中させる疑惑なども浮かび上がり、この物価高で国民が大変な思いをしてる中で、とても、国会議員としての資質、いやそれ以上に人として大丈夫かと疑いたくなりましたねえ。これらは、国会中継ですべて映像に残っていますから、まったくの嘘やデマというモノではないと思います。それにしても、なんで、野党の幹部たちは女性議員も含めてあんなに偉そうなんでしょうかねえ。選挙民にもそうなのかな、人ごとながら選挙が心配になります。嗚呼、比例ですか?ゾンビ議員制度は早くやめてほしいものです。

 でも、この本会議や予算委員会を通じて見直したのが、小泉防衛大臣です。カンペもなく、小泉構文でもなく、堂々と左翼野党の妄言を一蹴しています。ネットでは、”覚醒した”という声がありますが、いや、本当にそう感じました。最初はどうかと思った、高市首相のこの人事は見事でした。
 そして、もう一人、強面のイメージの強い茂木外務大臣です。しっかり外交のコーヒーブレイクの映像をSNSで報告しながら、中国には毅然とした態度で対応しています。前大臣とは180度違っており、頼もしい限りです。

 以上のように、実に面白い国会中継でしたが、いま、まさに、我が国の政治が大きく変わろうとしている歴史的な時なのだという気がしています。もし、これで変わらなければ、日本は終わりという気もします。とにかく、いま、次々と様々な施策が打ち出されようとしています。総理の各大臣へのあの分厚い”指示書”にも驚愕しましたが、ほんとうに、これまで見たことがないスピードで、言ったことを必ず実現しようとしている高市内閣には一国民として頭が下がります。
 ただ、これからが本番です。これまでの利権屋や某大陸の手先勢力、そして、出世が命のエセ官僚たち、総裁選で反高市派の国会議員の皆様、マスゴミの偏向報道などの抵抗がますます大きくなってくると思います。是非、高市内閣の皆様には健康に気を付けて、国民の期待を裏切らないように(笑)、頑張ってください。

2025年11月15日 (土)

イクサガミ

 昨日、ネットフリックスで公開された配信ドラマ「イクサガミ 第1章」の全6話を一挙に観てしまいました。この作品は、今村翔吾の同名の時代小説を原作にしています。
20251115_195824  実は、時代小説のファンでもある私は、この全四巻からなる小説を既に読んでいました。まあ、誤解を恐れず、簡単に言えば、漫画「るろうに剣心」の小説版ですねえ。ストーリーは、明治維新の西南戦争の後、10万円の賞金話という謎の新聞広告に誘われ、全国から京都の天龍寺に集まった292人の腕に覚えのある参加者が、東京までの道中で、お互いの番号札を奪い合うという凄惨なゲーム「蠱毒」のお話です。

 主人公の”嵯峨愁ニ郎”は、病気で苦しむ家族を助けるために、このゲームに参加したのですが、集まった無頼漢たちの中で途方に暮れているいたけな少女”双葉”を見つけ、彼女を守って戦っていくことになるのです。彼は、実は幕末の薩摩藩で”人斬り刻舟”と呼ばれる凄腕の人斬りだったという過去を持ち、同じく蠱毒に参加していた因縁のある長州藩の人斬り”貫地谷無骨”とも戦うことになります。
 さらに、彼こそが、京八流という最古の剣術の継承者の一人であり、一子相伝のための他の7人の兄弟との継承戦を逃げ出したという生い立ちから、そう、まるで「北斗の拳」を彷彿させる展開となるのです。
 襲い掛かる敵は、他の継承者の兄弟をはじめ、京八流を抹殺しようとする化け物のような老剣客も登場します。さらに、幕府の元隠密、公家の守護役、女武芸者、アイヌの弓の名人、狂気の天才剣客、無手の中国人など、さすが、とんでもない背景や武術を持つ強敵ですが、それ以上に、この「蠱毒」というゲームの陰謀とその目的の設定に感心します。やや、現実離れした感もありますが、剣豪たちの戦いのための奇想の物語として評価しましょう。でも、正直、最初の295人という大人数から各関所を通っての東京入りができる人数が9人というのは、少し話が長かったなあ。しかも、東京に入ってからもさらにしんどかった(笑)。一体、最後はどうなるのか、はやく終わってほしいと思ったのは私だけでしょうか。

 さて、前説が長くなりましたが、配信ドラマの内容に戻りますと、さすが、資金力の豊富なネットフリックスの製作です。豪華な出演陣に、リアルなセット、エキストラの数も半端ありません。そして、原作小説の脚色がうまいねえ。幕末の戦での主人公の挫折やその後の貧乏な生活ぶり、あるいは若き日の京八流の訓練などをしっかり描きながら、ゲーム「蠱毒」に突入していきます。余分な流儀や技の解説はきれいに省いています(笑)。

 主人公の嵯峨愁ニ郎には岡田准一、少女香月双葉を藤崎ゆみあ(新人?)、ライバルの幕末の乱斬り貫地谷無骨を伊藤英明が無差別に人を惨殺する狂人を喜々として演じます。このひと「カムイ外伝」でも凄腕の敵忍者を演じており、こういう役が実に似合います(笑)。そして、味方か敵かわからない元幕府隠密忍者の柘植響陣を東出昌大が汚名挽回の好演をしています。飄々として良いですよ。また、玉木宏が公家の守護武者菊臣右京を演じます。適役ですが、出番が少なく残念でした。さらに、山田孝之をあんな使い方をするなんて、その衝撃と贅沢さに驚きました。なお、アイヌの弓天才カムイコチャの染谷將太は意外に向いていましたね。

 そのほか、京八流の継承者の一人衣笠彩八に、アクションに定評のある清原果那というのは納得ですが、その他の継承者役は少しイメージが違ったかなあ。それに、「蠱毒」側の槐(えんじゅ)役の二宮和也もなんかなあ(笑)。ただ、人斬り半次郎役は誰?なのか知りませんが、その酷薄な表情が実に良かった。最後に、京八流をつけ狙う化け物岡部幻刀斎を阿部寛が演じているのには驚きました。大物感があって上手いなあ。以上、本当に、豪華な配役でした。
 さてさて、続編の第二章には、原作小説に出てくる外国人の強豪たちは登場するのでしょうか、早くも期待が高まります。

 最後に、時代劇でもっとも大事な殺陣については、冒頭の鳥羽伏見の戦や蠱毒での斬り合いなどはなかなかリアルで迫力がありました。特に、最後の愁二郎と無骨の対決は、花火の爆発まで誘発した見事なクライマックスになりました。小説が描く剣の奥義などにはこだわらない、うまい殺陣になっています。原作での幻刀斎の理解不可能な体術も、早回しのような処理で、その凄さを見事に映像化しています。お見事です。
 あと気になったのは、岡田准一アクションの特徴である、近接での刀の高速の叩き合いの殺陣です。正直、小手先の技のようで個人的にはあんまり好きではないのです。日本刀は基本的にあんな斬り方はしないのではないかと、小さな疑問です。
 ただ、全体としては、素晴らしい殺陣であり、第2章も楽しみです。未見の時代劇ファンの方は、是非ご覧ください。

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